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shunichiro0083のアイのダメヲタ日記-感想と推測と妄想の終わらない円舞曲

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2005年 09月 12日

PHASE-47 ミーア

・まあ、今週は言わずもがなの回でした。個人的にはこんな風に引っ張らず、静かに眠らせてあげてほしかったです。

・で、議長が「DESTINYPLAN」の発動を宣言しましたね。予告や提供時の映像を見る限りでは市民から各自の生体サンプルを採取し、それを解析することでその役割を決定するというもののようです。
 ま、来週の「新世界へ」ではっきりするでしょうから。全てはそれ次第ですね。

・今日は内容が内容ですから、あんまり書くことはありません。気が向いたら、追記するかもしれませんが・・・まあ、次回以降の盛り上がりに期待しましょう。



・まあ、元記事では「次回次第」と書きましたが、サンプルが手に入ったのでここではラストで流れた議長の演説について少し。

今、私の中にも、皆さんと同様の悲しみ、そして怒りが渦巻いています。
なぜ、こんなことになってしまったのか。
考えても、すでに意味のないことと知りながら、私の心もまた、それを探して彷徨います。
私たちはつい先年にも、大きな戦争を経験しました。
そしてその時にも誓ったはずでした、こんなことはもう二度と繰り返さないと。
にもかかわらず、ユニウスセブンは落ち、努力もむなしく、またも先端が開かれ、
戦禍はいやおうなく拡大して、私たちはまたも同じ悲しみ、苦しみを得ることとなってしまいました。
本当にこれはどういうことなのでしょうか、愚かともいえるこの悲劇の繰り返しは。
ひとつには先にも申し上げたとおり、間違いなくロゴスの存在ゆえんです。
敵を作り上げ、恐怖をあおり戦わせて、それを食い物としてきたものたち。
長い歴史の裏側にはびこる彼ら、死の商人たちです。
だが我々はようやくそれを滅ぼすことが出来ました…だからこそ、今あえて私は申し上げたい。
我々は今度こそ、もうひとつの最大の敵と戦っていかねばならないと。
そして我々は、それにも打ち勝ち、解放されなければならないのです。
皆さんにも、すでにお分かりのことでしょう。有史以来、人類の歴史から、戦いのなくならぬわけを。
常に存在する最大の敵、それはいつになっても克服できない我ら自身の無知と欲望だということを。
地を離れて空を駆け、その肉体を、能力を、さまざまな秘密までをも手に入れた今でも、
人はいまだに人を分からず、自分を知らず、明日が見えない、その不安。
同等に、いや、より多く、より豊かにと、あくなき欲望に限りなく伸ばされる手。それが今の私たちです。
争いの種、問題は、全てそこにある。
だがそれももう、終わりにする時がきました。終わりにできる時が。
我々はもはや、その全てを克服する方法を得たのです。
全ての答えは、皆が自身の中にすでに持っている。それによって人を知り、自分を知り、明日を知る。
これこそが、繰り返される悲劇を止める、唯一の方法です。
我々は人類存亡をかけた、最後の防衛策として、ディスティニープランの導入実行を今ここに宣言致します!

・まあ、この演説について議長は意図的にナチュラルとコーディネイターという、民族間憎悪というべき深刻かつ重大な問題を敢えて語っていないように思えてならない。
 明確に物語中で語られた訳ではないので何とも言えないが、少なくとも「アストレイ」での描写にはナチュラルを拒むコーディネイターの差別意識というものがある。そしてそれは逆でもそうだろう。
 はたして、戦後2年間で本当にナチュラルとコーディネイターは相互理解に努めたのだろうか。お互いの差異というものを学び、理解出来るような行いはされたのだろうか。また、それぞれが犯した過ちは真摯に反省されたのだろうか。
 そういった部分の描写が御座成にされているのにもかかわらず、一足飛びに「DESTINYPLAN」で戦争が根絶される、と言っても仕方がないことではないのだろうか。

・無論、それすらも超越した究極の政策が「DESTINYPLAN」なのだ、と言われればそれまでなのであるが。
 しかしながら、この遺伝子を改造された者とそうでない者との表層上でしかないが、そうであるが故に起こる事件や悲劇を単なる技術や方法論でなくすことが出来るとどうやって民衆に納得させるのだろう。
 まして、あと三回しか残っていないのに。そういう部分もすっとばして、受け入れられたと言う「結果」だけを提示するのだろうか。「W」の時のように。

・人が戦争をなくすことが出来ないのは、単に無知と欲望だけではないのではないのか。他にも無数の要因があるだろうに、自分が語ることこそが真に正しく、全てなのだという議長のロジックには首を傾げざるを得ない。だからこそ、コニールは議長の演説に表情を変えたのではないだろうか。
 その一方で、この議長が提唱する「政策」について、アークエンジェルが武力で抵抗するというのなら、それはまさしくテロリズムであろう。「政策」には「政策」で対抗しなくてはならないのだから。
 まあ、今度の話ではオーブやスカンジナビアが反対するらしいが、だからと言ってそれだけでザフトが攻撃を開始するのであればそれは議長が己自身が「無知と欲望」から自由になっていない、ということを自ら証明するようなものである。
 何故なら、自分の政策に反対すると言う理由で武力行使をするなら、それは自分が否定した「これまで戦争がなくならなかった訳」をそのまま実践し、証明するようなものでしかないのだから。
 また、本来、「DESTINYPLAN」が科学的なものであるなら、それはそれを作成した人間がきちんとした形で公表し、他者による追試を待たねばならない。それが議長が囲う御用学者によって為されるのなら、そういう部分もきちんと描写されねばならないだろう。
 或いは反対の立場の学者が追試を行い、それによって「DESTINYPLAN」の有用性が証明され、議長がお墨付きを得るとか。そういう描写は必要でしょう。そうでなければ、ただのご都合主義でしかないと思います。

・「種運」という作品がリアルかどうかは兎も角、政治や戦争を描こうとするのならばそうした地に足の付いた、しっかりとした描写や演出こそ必要なのではないだろうか。
 見ている方の想像力に頼りっ放しではいけないと思います。まあ、人によって「最低限」のラインは違うのだろうけど、少なくとも自分は「種運」というのは描くべき所に力を入れず、それ以外の枝葉末節に労力が注ぎ込まれているような、そんな印象を持っています。
 さあ、泣いても笑ってもあと三回。ちゃんと終わってくれるのを祈るのみですが、次回の出来はそれを推測する絶好の材料でしょうね。

by shunichiro0083 | 2005-09-12 00:34 | 感想


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