2005年 04月 25日
・アバンタイトルではエターナルが艦体に岩盤をへばり付かせて偽装し、デプリ帯に潜んでいたようで、ラクスと“虎”を出迎えた様子から考えるときちんとした体制で運用されていたと考えられるのではないでしょうか。 しかし、ここの所でのデュランダルの言動や、ミーアのきつそうな表情を見るとやはり腹に一物持っていると、視聴者側としては勘繰ってしまいますな。 ・アウルとオクレ兄さんは楽しそうにバスケをやっています。彼らの爽やかな表情から察するに、ステラに関する記憶の抹消は無事成功したようです。が、後の描写ではっきりとしますが、アウルは完全には忘れ去ってはいないようです。朧げにではありますが、ステラのことを心の片隅にひっかけている-それは果たして+か-か。 その頃、ネオはジブリールとテレビ会議中。ジブリールは色々ネオに対して小言を言ってはいますが、決して「貴様の代わりはいる」という台詞は言わないのですね。このことは現在、ブルーコスモスが直接指揮下に置いている実戦部隊がファントムペインしかないことを物語っているのではないかと思います。 だからこそ、ジブリールもネオに対してあまり強気には出れないのはないですかね。まあ、それでも現場の苦労を知らないボンボンにネチネチといたぶられるのはいいものではなく。意外と、ネオが今回オーブ軍の連中に厭味を言うのもこの辺りの憂さ晴らしなのかもしれません。 ・で、ジブリールの台詞「こちらの計画云々」の所で画面に大写しになるデストロイのデータ。これと同じものを、この後出て来る議長もディスプレイに映し出しています。 そうなると、ジブリールの言う計画と、議長の思惑が同じものであるようにも思えて来ます。が、ジブリールは御存知の通りコーディネイター排斥主義者でナチュラル至上主義者ですから、それらがポーズでないとするなら彼の議長との共謀はまずあり得ません。 そうなると、やはりブルーコスモスの上位団体であるロゴスが何か絵図面を描いて、裏で糸を引いている、ということになるのではないですかね。 追記:画面をよく見ると、なんだかコロニーレーザーっぽい画もあります。これは何を意味するのやら・・・ジェネシスII? ・ミネルバは地上の反連合勢力からは「正義の味方のザフト軍」の象徴として祭り上げられているようです。まあ、連合軍とやり合ってあれだけ常勝無敗を続けているのですから、当然と言えば当然ですが。 この辺りは議長の思惑通り、ということになりそうです。 ・が、気になるのはジブリールが民衆を見下している一連の台詞。ここからジブリールが更に選民思想というか貴族主義者であることも明確になるのですが、彼は同時に遠大な企みを抱いており-これが「計画」なのでしょう-そうしたことを理解せず、近視眼的に目先の利益だけに囚われる者として民衆を蔑視し、憎悪しているようです。 また、竹田プロデューサーの弁によれば、デュランダルも平和を求めているとのこと。こうして考えていくと、この二人やロゴスは立場や思想は違えども、『世界人類が平和でありますように』という究極の理想社会を求めて暗躍している、ということにもなります。 ま、誰の為でもなく、誰のものでもない、自分自身だけが理想とする砂の城みたいな「平和」のような気がしますが。本当に「私に支配される世界こそが唯一の平和な世界なのだ」とか言い出しそうで怖いです。 ・やっぱり、ルナマリアのアレはタリア艦長からの命令だったようです。しかしながら、タリア艦長も自分の意志ではなく、議長辺りからの命令を受けているようにも思えます。 この時、きちんと失礼のないように断わってから艦長に質問する辺り、ルナマリアがきちんとした軍人であり、シンは規格外なのだなあと思いますね。こういう質問をするということは、やはり、ルナマリアはアスランに好意を抱いているのでしょうか。 そのアスランですが、アークエンジェルらと込みではありますが、プラント・連合間の戦争を止めた人間として理解されているようです。艦長もアスランは裏表のない、腹芸の出来ない不器用な人間として理解しているようですし。 その一方で、アークエンジェルはやはり胡散臭い、主義主張のはっきりしない勢力、として認識されている様子。無理もないですが。普通にその行動を見ていれば、そういう結論に達すると思います。 あと、ルナマリア、ラクス暗殺の発言や議長への疑念なんかは編集して、カットしちゃったんじゃないかな、とも思うのですが。 ・ステラは一向に回復せず、拘束されたまま加療を受けています。個人的にはロドニアの施設から奪取したデータを使えば、もっとましな治療が出来るのではないかと思ってしまいました。 いくらこの種の研究についてはプラントよりも連合の方が進んでいるとは言え、それに関する膨大なデータも手に入れているのでしょうし、必要であれば無傷で接収したあの研究施設の設備も使える筈。更に言うなら、いくらミネルバが最新艦でも医療設備は陸上施設の方が充実しているのではないですかね。 ステラをミネルバに乗せたままデータごと移送せよという指示が何処から出たかは不明ですが、議長が絡んでいるのはまず間違いないようにも思えます。ひょっとしたら、治療の名目で議長がステラを再強化して、己の隠し玉としてデストロイに乗せるんじゃないでしょうかね-飛躍しすぎです、自分。 しかし、このシーンのステラ、実に痛々しいですなあ。シンが心配する気持ちも分かります。 ・カケミカズチ艦橋での会議ですが、ここまで戦力差のある戦いについて、一佐が心配するというのも解せない話です。普通に考えるなら、いくら最新鋭艦とはいえ一隻の戦艦に対し、一個戦隊で臨もうというのですよ。 確かに、トダカ一佐はオーブ洋上でミネルバ-というかソードストライク1機に沈められる連合機動部隊というのを見せ付けられていますから仕方のないことなのかもしれませんが。けど、今回はガンダム2機が味方にいる訳で、そういう意味でインパルスに匹敵するMSが自陣営にもいるのですから、あそこまで一方的な戦いにはならないと判断出来るのではないですかね。 そう考えるとやはり、トダカ一佐としてはミネルバやアークエンジェルとは戦いたくない、という思いが強いのでしょうね。トダカ艦隊の幕僚も多かれ少なかれ、そういう気持ちであるのではないかと思います。 ただ、それは同時にウズミ時代のオーブに対する未練であるとも考えます。ユウナに代表される、大国の意向に従順になることでのみ国を守ろうとするその姿勢を苦々しく思い、だからこそカガリやアークエンジェル、ミネルバに希望を抱いているのではないかと。 そうでなければ、ユウナを持ち上げるネオの台詞とそれに無邪気に喜ぶユウナに対し、苦々しい表情を浮かべはしないのではないですかね。 ・アークエンジェルにミリアリアが戻り、ラクスと“虎”が抜けた穴は一応埋められるようです。 ちらっと覘いた限りではアークエンジェルが水中でMSの発着を出来ることに驚かれた方もいるようですが、宇宙空間でもノーマルスーツなしでハンガーにいたりしていましたから、その辺の気密やエアロックといった基本的な施設は改修前からあったと考えていいのではないかと思います。 それを水中でも使えるようにする為に、排水ポンプといった設備は新たに追加されているのでしょうが。 ・ミリアリアさん、ディアッカは正式に振ったようです。前後の台詞から推測するに、旦那面して細々としたことにまで口出しする男は好みではないようですね。ディアッカはそんな風には見えませんでしたが、イザーク隊の副長を務めていることを鑑みると、行動的過ぎる人間を見ると諫める癖があり、そこがミリアリアはきに入らなかったのかも。 けど、まあ、男女の仲ですから。いつ、ヨリが戻ったという急展開になっても別に驚きはしませんがね。ディアッカの方も諦めていないかもしれないし。 ・しかし、この後のアークエンジェルでのブリッジのやり取りは少し分かりませんね。単独で行動しているアークエンジェルでさえオーブ艦隊の動きを察知しているのに、ザフトという軍組織に属するミネルバがこの大規模な動きを読めていないとは。 アークエンジェルが謎の「ターミナル」という所から情報を提供されているということを匂わせる台詞もありましたが、一体それは何なのか。また、ミネルバのこうした動きを連合も察知していた訳で、そうなるとザフトは情報収集をしていない駄目軍隊ということになってしまうですが・・・どうでしょう。 まあ、確かにインド洋の時もカーペンタリアの目と鼻の先の島に前線基地を建設されているのを知らなかったくらいですから、当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんが。 ちなみに、偵察型ムラサメがミネルバを航空から察知しているということは、Nジャマーが既に散布されていないということなのかもしれません。宇宙空間での戦闘でも長距離強行偵察複座型ジンが活躍していた所を見ると、「種運」の戦闘ではNジャマー散布はないことになっているのかもしれませんね。 ・シンもアスランも悩んでいます。理由は違いますが、自分の大切な人が絡んでいると言う点では同じです。そんなアスランを目の当たりにしても知らぬふりをせねばならぬルナマリアも、やっぱり辛そうです。 しかし、そんな物思いに耽っている暇は彼らにはありません。オーブ艦隊からの艦砲攻撃がはじまります。で、今回ミネルバを襲った砲弾をアーサーは「自己鍛造弾」と言っていますが、上空で四方八方に小さな弾が撃ち出されている描写から推測するに「榴散弾」もしくは「榴弾」を使用しているように思います。細かいことですが。 今回のオーブ艦隊の攻撃はあくまで遠距離から艦砲射撃でミネルバを攻撃しつつ、厄介なインパルスやセイバーと言った超高性能MSはMS部隊に対抗させることで、本体への攻撃を困難にさせるというもの。極めてオードソックスな戦術で、オーブ沖や前回のダーダネルス海峡戦での結果を貴重な戦訓として活かしているように見えます。 迎え撃つインパルスはブラストシルエットを装備。対MS戦闘よりも、対艦攻撃を主眼に置いた装備を選択した訳ですね。しかしながら、海から迫るアビスの一斉放火に阻まれ、さながらビームとビームの撃ち合いになってしまいます。 ブラストシルエットは飛行こそ出来ませんが、背部のスラスターの角度を調節することで水上移動は可能なようです。ソードシルエットはこれが出来ませんでしたから、今回の戦闘では取り敢えずベストな選択だったのだと思います。 それに引きかえ、ザクはまたも出番なし。前回のロドニアで使っていたグゥルは何処に置いて来てしまったんでしょう。よもや、ロドニアの施設の備品だったから持って来れなかった、とか言うんじゃないだろうなあ(溜息)。 ・ネオがどうやらステラに対し、若干の感情を抱いていたことが確定しましたね。それが人としてのものなのか、道具に対する愛着でしかないのかははっきりしませんが。「弔い合戦」という心の声からも後者だと思いたいです。 ・ミリアリアは結局、アークエンジェルのクルーとして収まってしまいましたね。 そうなるよりも、敏腕カメラマンとしてアークエンジェルと外界とを繋ぐ存在として活躍して欲しかったのですが。プラントに渡って議長を取材したり(ディアッカに言い寄られたり)、ジブリールを突撃取材したりと、色々な展開が期待出来たのになあ。つくづく残念無念、です。 ・で、最後は浮上離水するアークエンジェルと、出撃するストライクルージュ&フリーダムでした。 しかし、幾ら動かなきゃはじまらないとは言え、何の代案や善後策もないまま戦場に向かう、というのは頭が悪すぎるとしか言いようがないような気がします、キラ。 ・来週のタイトルは「残る命 散る命」・・・下馬評通り、アウルがいなくなったりしないことを祈るばかりです。
by shunichiro0083
| 2005-04-25 20:50
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