2005年 04月 09日
・下馬評通り、今回からOPが変わりました。個人的には前のハイカラのものがお気に入りだったので、ちょっと残念。EDがそのままなのは嬉しいですね。 OPの映像ではデスティニーが大活躍-かと思ったら、見返しているとなんかザクやグフと戦っているッポイ。ありゃあ、とビデオをコマ送りにして目を凝らしてみると・・・こりゃあフリーダムMkIIではないですか?! ロングな上に動きが早いので分かりづらいですが、肩アーマーの端の赤色といい、一瞬アップになる際のV字アンテナの形状といい、分かりづらいですが少なくともデスティニーではありません。 で、その後の爆煙の中から出て来てポーズを決めるのが、正真正銘のデスティニーという流れと見ました。節穴でした。他サイトでの指摘を受けてもう一度見直したのですが、徹頭徹尾タイトルバックまでフリーダムMkIIでしたね。反省。 しかし、顔に傷のある金髪は誰なんでしょう? 初見では「鷹」のアニキかと思いましたが、よくよく見ると顔面(鼻梁と頬にかけて)に真一文字の傷痕が。ネオの素顔だ、鷹は生きていた、と噂だけはありますが、実際は不明です-まあ、パターンで行けばネオの素顔、ということになるのでしょうが。 一方、ハーレム状態のアスランのカットにはメイリンが追加されていて、ミネルバに居残る彼の今後の女難が一層険しくなるのを暗示していましたね(本当か?)。 この他にもOPの終盤には青いグフイグナイテッドがいたり-流石にハイネは退場-、なんか見覚えのある重MSがご丁寧に3機もいたり。赤い、前作のジャスティスを彷彿とさせるガンダムの顔のアップもありました。 まあ、総じて気にしている人が言う程、キラが全面に出された映像ではなかったと思います>新OP。と、いうより、誰が主人公なのかがより解りにくくなった、と僕は感じました。 ・アスランとキラ&カガリの対峙は、どこまでも平行線のまま。 しかし、アスランの回想シーンに出て来る議長の台詞ですが、本編の流れの中で見聞きしていると何となく分かったような気になり、納得もしてしまうのです。が、こうしてそこだけ抜き出されると(前後を理解している身であるにも関わらず)何を言っているのか、何を言いたいのかがサッパリ分からない意味不明の言葉の羅列になってしまっていると思いました。 しかしながら、ここにきてのキラとアスランのやり取りはアスランの方に軍配が上がるでしょう。 実際、キラの言葉には説得力がないんですな。確かに状況証拠はプラントに不利なのですが、だからと言って絶対的な物証がある訳でもない。冷静に判断するなら、直接攻撃されたアッシュ部隊を迎え撃つ以降のキラ達の戦いには「理」がないんですね。他人を納得させるに足る「理」が。 だからこそ、キラはアスランに正論を吐かれると黙りこくるしかない。確かな証拠ではなく、小さな、しかし重い疑惑でキラ達は動いているからそれを説明することが不可能になってしまっている。視聴者なら議長の怪しげな言動を知ることが出来ているからキラを庇うことは出来るけれど、神ならぬアスランやその他大勢の登場人物が真っ当に判断したら、アスランのようになるでしょうね。 ・ただ、その後のオーブ云々の台詞は感心しませんなあ。なんか、出来ないと分かっている上で、相手の反論や行動を封じ込める為に正論をぶっているようで。 「戦場に出てからじゃ遅いんだ」-アスラン、その台詞は自分自身に返って来るモノなのだということを自覚して使っているのかい、君は? ただ、アスランも口調は結構強気ですが、カガリの指輪が目に入る度に顔を背けている所を見ると、その言葉とは裏腹に心は今も揺れているようです。 しかしながら、オーブ以外の連合と戦うことに抵抗はない様子でもあります。もっとも、オーブの理念というのは言うなれば究極の孤立主義なので、生前のウズミ氏はああいう言い方をしていましたが結局の所国際協調路線とは程遠いもの。プラントの考えと、カガリの主義主張とは相容れぬものであります。 そういう意味ではキラの考えも、カガリのそれとは似て非なるものです。ただ、ならば何故、事ここに至るまでキラは何もしなかったのか。ああいう高邁な思想を持っているのなら、世界が戦火に塗れる前にこそ動くべきではなかったのでしょうか。 あの世界では反戦運動は戦争が起きるまでのこと。一旦、戦争がはじまってしまえばあとはもうレジスタンスしか出来なくなってしまいます。それはキラが望まぬ、戦闘行為を-敵と見定めた兵士の命を奪うことに他なりません。 撃ちたくないのならば、撃たねばいい。けど、実際は卓越した自身の技量と、スーパーロボットの戦闘力で敵を倒して行くキラ。だからこそ、彼は非難されるのでしょう。その矛盾した行動と、思想故に。 なお、これは僕の考えですが、人の命を奪う(奪いかねない)行為をする以上、人は矛盾しているのだ、などという定型句でキラを免罪することは出来ないと思います。彼は、一人の人間が持ち得る以上の力を持ち、それを恣意的に運用出来る立場にいます。 だからこそ、強大な力を持つキラは自らの行動を自制し、物事に当たるに対し慎重にならねばならないのではないかと思うのです。 ・しかし、ロドニアのブーステッドマン研究養成施設は一体何時、廃棄が決定されたのでしょう? あの無差別かつ大量の惨殺は・・・まあ、いいとして。時限爆弾のタイマーが有効だったり、血の色-そこまでは気にしていないのかな-や、血が乾いて凝固していない風な描写からはあんなになってから然程時間がたっていないようにも見えるんですがね。 まあ、データがそのまま消去もされずに残っていたというのは施設もろともコンピューターも破壊されるから大丈夫、という判断だったのでしょうがやっぱり甘いですよね。念には念を入れないと。雑木林の中から様子を窺うくらいだったら、そうした部分はちゃんとしておかないとねえ、連合さん。それとも、ブルーコスモス? ・レイのあの不可解な症状は、結局解明されずじまいでしたね。何やら過去の回想シーンはありましたが、手を繋いでいた若かりし日のデュランダルと、もう一人ははっきりせず。ただ、ラウにしては金髪が柔らかすぎる感じに見えたので、個人的にはネオなのかな、と。 OPのあの斗貴子さん傷がネオの素顔なのだとしたら、あの仮面で顔を隠していても辻褄はあいますしね。 それとも、アウルの「母さん」と同一人物だったりして-服装は違いますが。 いずれにせよ、レイはブーステッドマン研究施設か、それに酷似した環境に対して激しい心的外傷を持っているのはほぼ確実のようです。 ・研究施設のこの異常な状況をタリアは内乱と判断していましたが、現時点の連合とザフトの微妙な戦局で内乱が起きたとはいささか考えにくい所。 しかし、連合のブーステッドマンがああやって小さい頃から育てられていたとするのなら、ステラ達エクステンデッドこそが本来目指していたものであり、クロトら前回の生体CPUは促成栽培の紛い物、ということにもなりかねません。 或いは、逼迫した戦況を早急に引っ繰り返す為、出来損ないではあることを承知で捨て去られた筈の生体CPUを敢えて採用したのかもしれませんが。 しかし本当に連合-よりはブルーコスモスというべきなのですね。この頃まだ連合は組織されていませんから-はプラントを仮想敵国として認識し、その対応策を検討して来ていたのですねえ。何せ、タリアが読み上げた記録には「64年」とありましたら(C.E.公式年表ではMSジンが開発される前年)。 ・今回、ステラの心理は少々分かりづらかったですね。何せ「死」というブロックワードにも錯乱しませんでしたから。 これは海辺でのシンの言動が何故か彼女の深層心理にまで働いて、「護る」という言葉が作用していると見るべきなのでしょうか。自らブロックワードを口走り、恐慌状態に陥ったアウルの言動から仲間であるアウルの大切な「ロドニア」の「母」を、今度は自分が護らねばならないと思い、ああいう行動に出たのかなあと想像しております。 表層ではシンのことを忘れていても、実際には「護る」という言葉と密接に結び付いて心の奥底にある、という見せ方は好きですね。 ・今回の戦闘シーンの白眉はなんと言っても、合体せずに出撃したインパルスでしょうね。いや、個人的にはソードシルエットとの換装シーンが入るんじゃないのか、とか思っていたのですがそれもなく。 アスランの気配りのお陰でシンはステラを撃墜することはありませんでしたが、それと知らず「護りたい少女」を自らの手にかけるという悲劇も回避された訳です。 そう言えばアスランの戦闘指揮も、それらしいものが描写された初めての回、ということになるのでしょうね。 どうやら来週は傷ついたステラをシンがミネルバに運び込むようですが、その前途は多難のようです。問題は自分の考えが殆どなく、人(ネオ)の言われるままに戦闘を行うステラにあるのでしょうが。ここいら辺がうまく出来れば、既に多くのブログで指摘されているようにステラとともにシンが人間的に成長して行く、という目もあったのでしょうが・・・果たして。 ・しかし、アスランは結局、何故、自分がザフトに復隊するのが最善と判断したのかを、その根拠を話してはくれませんでしたね。 ・先週のあのカットは戦力の再建に不眠不休で働いているトダカ一佐以下軍人と、それを知って知らずか眠りを貪るユウナ-というものだったのですねえ。 ま、あの場にユウナがいても邪魔なだけですが。何の役にも立たないしね、アイツ。 ・アーサーは今回もいいヘタレっぷりを披露。いや、いいバイプレーヤーだなあ。 ・アスランはクロトそのものを知っていたのではなく、その下に(何故かあった)レイダーのデータから推測したのでしょうね、きっと。 ・いやあ、アクレ兄さんはいいやつだ。きっと、口は悪いが優しい、面倒見のいい兄貴分なのだろうなあ-敵以外には。 ・ガンプラの寸劇CMが今回はありませんでしたね。ちょっと残念。 ・次回は宇宙に上がるシャトルを守るべく、バビと戦うキラ&フリーダムという感じなのでしょうか。これだから(以下略)。 そう言えば、偽ラクスの髪飾りが本物と同じものになっていましたね。何かあるのかな? ・最後に一言だけ。度を過ぎた残虐描写はよくないと思います。作劇に必要不可欠とも思えませんでしたしね。 満足度=☆☆/2★★★(一個半)
by shunichiro0083
| 2005-04-09 23:16
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