shunichiro0083のアイのダメヲタ日記-感想と推測と妄想の終わらない円舞曲

taneunn.exblog.jp
ブログトップ
2005年 01月 10日

PHASE‐13 よみがえる翼

・さて、前回の回想が終わると視点はミネルバからオーブに切り替わります。と、言うことはシンの出番もここまで。
 そんな中、ギルの専門がDNA解析であることがアーサーの口から語られます。そして、その会話の中からはやはりコーディネイターの中でも一種の選民思想があることが類推されて興味深い所です。
 まあ、コーディネイターとナチュラルの対立の一方の根は選民思想な訳ですから、当たり前と言えば当たり前なのですが。コーディネイターの社会と言うものがどういうものなのかは今ひとつはっきりしませんが、少なくとも遺伝子の優劣が社会に出る際のはじめの一歩を左右する程度のことはあるようです。

・さて、そんなこんなで場面は(多分)首長級の方々専用慰霊碑にお参りするカガリと、そこへやって来るユウナ。ここでユウナが黙祷を捧げるあたりは上手い、と思います。変なとこは描写が細かいんですよ。
 ここからの車中での会話は爆笑モノです。本来なら関係ないんですよ、アスハとセイラン家の結婚なんて。少なくとも、オーブがまともな国なら。中立を破ってどこと条約を結ぼうが、世界情勢が不安だかろうが、それと今回の結婚話はなんの関わりもないんです。
 まして、自分が好きな男と結ばれたいから、その想いを優先させて国を滅亡に追いやるなんてことと、ユウナとの結婚は完全に別の話なんですよ。余談ですが、カガリの追い込まれ方は自己啓発セミナーの遣り口にそっくりです。頭ごなしに人格を徹底的に否定され、本当にどうしていいか分からなくなるまで責め続けられて自身を喪失した所に救いの手を差し伸べられると、その手にすがり付かざるを得ないと言う。セイラン親子の手法はまさにそれですね。尤も、それをまんまと成功させた要因の一つはアスランがいなくなって、カガリが孤立無援になったことな訳ですが。
 もうちょっと話がずれますが、今回カガリが政治絡みでここまで苦境に追い込まれるのは事情はどうあれちゃんとした側近やブレーンを置くことが出来なかった‐これに尽きると思います。だからこそ、カガリは老獪なセイラン親子にあそこまでしてやられている訳です。古い喩えで恐縮ですが、パタリロにはタマネギ部隊や長官がいるように、年若い元首にはそれなりの質と量を持った輔弼する人々が必要なんですよ。
 勿論、製作者サイドとしてはそれではオーブがまともな国になってしまい、お話を転がす上では旨味があまりないということもあったのだと推測出来ます。まあ、お話の持って行き方も関係しますが、もしカガリがちゃんとした側近集団を手に入れていたら、セイラン親子にあそこまで翻弄させられずに済んでいたでしょう。アスランも、単身プラントに上がるという選択が今以上に説得力のないものになっていたであろうことは明白です(いや、ちゃんとした人達が揃っているから、安心して旅立てる‐とかいう展開にはなったかもしれない)。
 で、劇中の事情を言えば本来、その役目を負う者こそ、セイラン親子であった筈なのですね‐多分。ここいら辺はセイラン親子がカガリの前で上手く振舞ったのでしょう。協力者であると見せかけてカガリを安心させ、その有能さを見せ付けて信用を取り付け、その一方で自分達の邪魔になりそうな人材は慎重且つ巧妙に政治の表舞台から排除して行く・・・。キサカがカガリの傍にいないのも傍証になるかもしれません。

・で、短くも醜い遣り取りが終わるとマルキオ邸です。マリューさんと虎がなにやら、いい感じです。この時、虎がプラントへの移住を口にします。それにマリューを誘うのはさておき、ならば何故最初からプラントではなく、オーブに移り住んだか、ですよね。故国を捨てるのなら、そこには何らかの理由がある筈ですから。
 なんで、個人的にはマリューや虎っていうのは父の後を継いで国家元首となったカガリをサポートする為に敢えて、オーブに移り住んだのかなあ、と思っておりました‐最初は。ラクスはね、プラントに居辛いというのはなんとなく分かります。旧政権時代とは言え一度は国家に対する反逆者となり、そのあともはぐれ部隊の指揮官となっていた訳ですからね。そりゃあ、居心地も悪いでしょう。民衆に多大な影響力を持つ彼女がプラントにいることは、現政権にとって都合の良いことばかりではないでしょうしね‐アスランの場合も、これと似たり寄ったりだと思います。
 けど、こうなるとなんでマリューや虎がオーブにいたのかは分かりませんね。まあ、人間のやること全てに理由がつく訳ではない、と言ってしまえばそれまでですが。けど、その方法論で架空のキャラクターに納得力を持たせるのは至難の技でしょうねえ、とか言ってみたり。

・で、夜‐その夜かどうかは分かりません‐、コーディネイターの特殊部隊がラクス暗殺に動き出します。いやあ、ハロは優秀です。キラでさえも気が付けなかった敵の来襲を察知するのですから。これ作ったアスラン、天才かも。
 そういう訳で戦闘に突入です。マリューと虎の粉骨砕身の活躍と、キラの捨て身の行動でなんとかラクスの身は守られるのですが・・・なんで、夜襲してきた連中がコーディネイターって分かったんでしょう? これがブルコスなら、例のスローガンを叫びながら突入して来るだろうから、あっさりばれるんでしょうが。
 まあ、暗視ゴーグルを備えている特殊部隊員と、裸眼でまともやりあってるマリューと虎、なんてえのは野暮な突っ込みなんでしょうねえ。けど、これが逆ならね。「こんな暗闇の中、ゴーグルも付けずに立ち回るなんて‐夜目を強化されたコーディネイター?」とか。台詞にするとすっごく、間抜けですが。
 あと、バルトフェルドの仕込み銃もちょっとおかしかったですね。アレをサイコガンと表現している所もありましたが、あのサイズのちぐはぐさはサイコガンはサイコガンでもしげる・松崎が映画の記者会見でやった方じゃないの、という感じですが。
 そんなこんなでMSアッシュ登場。そして、フリーダム復活です。しかしここの遣り取りから推測すると、どうやらキラはフリーダムが秘匿されているのを知らなかった様子ですね。で、発進シーンがセイバーと酷似していたのはご愛嬌。
 アッシュも背中のミサイルポッドや肩部の2連装砲、腕部のビーム砲や果てはビームクローと、武装てんこ盛りだったのですが。フリーダムで、しかも種が割れちゃあ敵いっこありません。案の定、マルチロックオン攻撃でやられてしまいました。お気に入りだっただけに、少し残念です。こっちも武装を簡略化して、水中戦に特化した一般部隊向けの水中戦用量産型アッシュとかいう感じでの再登場を希望します。
 しかし、「剣心」でもそうでしたが、「不殺」というのは時に残酷なものなのだなあ、と思います。やられる方は生殺しだし、「戦いを生業とする者」としてのプライドも傷付けられてしまうのですからねえ(まあ、そんなものはない方がいいのですが)。今回のキラはちょっとナニでしたね。
 それにしても喋らないなあ、マルキオとキラのお母さん。マルキオはまあ、いいのだが喜久子さんにはちゃんと喋って欲しいと思う今日この頃。
 あと、最後に。あれだけのドンパチをやられておきながら軍も警察も動かないのは正直、疑問でしたね。あの特殊部隊はどうやらザフトの所属らしいですが、だとすれば裏の外交チャンネルかなにかを通じてセイラン親子に連絡行っていて、それでオーブ当局が動かなかったとしか思えませんがねえ。どうなんでしょ。

・で、来週はいよいよ旧クルー勢揃いでアークエンジェル発進です。何処にあんな図体でかいのを隠していたのか、とか。ノイマン達はみんなモルゲンレーテに入社していたのか、とか。サイは一体どうなっちゃうのか、とか興味は尽きません。
 そして、キラは「卒業」宜しくカガリを式場から奪い去るのでしょうか? ああ~、楽しみでしょうがありません。

 満足度=☆☆★/2★★(二個半)
[PR]

by shunichiro0083 | 2005-01-10 11:16 | 感想 | Comments(13)
Commented by Limit at 2005-01-10 12:03 x
こんにちは。トラックバックありがとうございました。
予告編のあの振り返るカガリ。あの後いったい何があるのか…。ほんとに気になるところです。
特殊部隊はあくまでも隠密行動で侵入したのでしょうから、警察が動くのはドンパチが始まってからということになるのでは。その場合はほぼ描写のあった実時間で考えると戦闘があった時間は10分もない訳で、これからパトカーがやってくるんだと思います。
むしろこれから、オーブとザフトが揉めるという設定ではないでしょうか。(セイラン親子の思う壺ですが…。)^^;
Commented by shunichiro0083 at 2005-01-10 13:22
>Limitさん
どうも、はじめまして。
確かに特殊部隊との戦闘そのものは大した時間ではないのでしょうが、その前の屋敷への一斉放火の時間を考えると結構、問題なのではないかとも思います。
ま、特殊部隊ですから身分を証明する物は持っていないでしょうし。アッシュもそういう用途だったら、部品等も足が付かないようにしているでしょうね。
オーブとプラントが揉めるのもいいですが、あんな所にまでMSが進入されているのに気が付いていないのでは、結果は日を見るよりも明らかではないかとも思います(笑)。
Commented by ブラッキー at 2005-01-10 13:32 x
TBありがとうございます!

あれだけドンパチやったのにオーブが出てこないというのは、確かにあれ?って感じですよね(苦笑)
私的見解では、セイラン親子はブルーコスモス寄りであると思っているので、そのセイラン親子とザフトとの間でそういった密約は無いんじゃないかな~と。あそこでオーブが出てこなかったのは、ただ単に製作者側がそういった細かいことに配慮していなかっただけかな~と。SEEDってそういう傾向は多少ありますし・・・。
Commented by shunichiro0083 at 2005-01-10 13:39
>ブラッキーさん
どうも、はじめまして。
僕としてはまあ、あの親子は大西洋連邦に通じつつ、プラントとも通じている、くらいなんでもありの敵役だと思っているので(笑)、あんな文章になりました。
Commented by いいちこ at 2005-01-10 20:00 x
コメント&TBありがとうございました。
先の大戦で親ウズミ派の政治家はウズミと一緒に死んでしまったのではないですかね。道連れのような形で。
対してウナトらの派閥は先の大戦で生き残ってしまったゆえにカガリの発言権も(議会においては)弱いのではないかと思います。
それに加えて、カガリは(平和主義思想を貫いてきたオーブの理念実現には燃えていますが、まだ若い事もあって)明確なビジョンを持ち合わせていないので結局はウナト達主導で政治が進められてしまうのでしょうね。

しかし、最前線で指揮を執るオーブ一艦長までもがユウナ達に反発しているのですから、そこに付け入る隙があるようにも思います。
先の大戦で国を焼いた連合に与するのであれば、オーブ国民が反発する事も必至でしょうから(←ただその国民が描かれていないのが残念な事ではありますけど)。
国民感情が不安定な上に他国に依存するという同盟関係では将来、同盟が破綻してしまう可能性すら考えられます。オーブも危険な賭けに出てしまったのではないかと。
よって、今は干されているカガリが為政者として起つポイントは連合とオーブの同盟関係が破綻した時なのではないかと思います。
Commented by 戦闘勇者 at 2005-01-10 22:25 x
フリーダム復活とキラプチ復活に燃えの回でした。ノートPCの近くにレポートらしきものがありましたが、あれってキラのお仕事レポートなのでしょうか。正体バレるとまずいのは分かりますが、あの年でヒモというのも情けないのでそうだと良いなぁ。

>「不殺」は時に残酷なもの
ある意味「死んだ方が幸せ」でもありますからね(今回は特に)。MS戦という既存の戦争概念とは異なるモノだからこそ剣心やヴァッシュ以上にやり易い戦い方ではありますが。
今回は「殺したくない」という意図以上に主犯格を調べなきゃいけないので余計に「生きてもらわないと困る」のでしたが…残念。

>「戦いを生業とする者」としてのプライドも傷付けられてしまうのですからねえ。
この辺は難しいですね。『戦う民間人』キラには理解しろといっても無理でしょう。まぁ我慢してもらうしかないかと。死人は何も出来ないんだし。

>誰が犯人?
議長=ザフトに見せかけた(?)オーブ首脳陣の犯行だったりして。だとすると警察とか来なかったのも分かりますので。
或いは都合が良いとワザと放って置いたとか。コレでキラやラクスが死んだらカガリは完全に墜ちるだろうし。
Commented by shunichiro0083 at 2005-01-12 18:03
>いいちこさん
まあ、オーブという国の実情は分かりませんが、その上層部の判断がどっかのコイズミクンに似ていると思うのは僕だけでしょうか‐一般論ではなく、特殊な論理で国策を決定しているところとか。
本当なら、カガリが国の決定権を握るだけなら、もう簡単なんですよ。首長である、という立場とその権限を最大限に発揮すれば済むことです。
僕としては
>カガリが施政者として起つポイント
はカガリがその権限を行使しても下の者(国民や官僚ら)がついて来るという、逼迫した情勢にオーブが追い込まれた時ではないかと思います。
そしてそれは何も、連合とオーブの同盟関係が破綻した時には限らないのではないかとも思っているのですが。
Commented by shunichiro0083 at 2005-01-12 18:11
>戦闘勇者さん
キラはきっと軍人年金で暮らしているのだと思います(笑)。で、することなくて、毎日浜辺を散歩しているのですよ。きっと。
>暗殺の首謀者
まあ、雑誌が先走りしてアッシュを「ザフト製」と明記しなかったら見ている方も色々想像出来たのですがねえ(苦笑)。
別にコーディネイターが全てプラント側についている、という訳ではないのですから(けど、外伝&裏設定)。
勿論、ザフトから横流しされたMSを、コーディネイターの傭兵部隊が持っていた、と言わても反論は出来ないのですが。
あのアッシュの一文さえなかったら、ユウナの車中での発言が伏線となってセイラン親子も十分「黒」になったんですがねえ。
Commented by 戦闘勇者 at 2005-01-13 10:51 x
>軍人年金で生活
あ。そういえば・・・でもキラって未だ死亡扱いなんじゃないでしょうか(知ってるヤツは知ってるみたいな)?噂だと連合は連合時代のキラの手柄を全部フラガのモノにしちゃったらしいですし。

2年前には廃人一歩手前だった『患者』である事を考えると「何もしない」のも納得がいきますけどね。カミーユもZZラスト辺りでは多少持ち直していたハズですし。子供達との触れ合いや浜辺の散歩はリハビリ?

>アッシュはザフト製
ユニウスセブン墜落すら未だに疑っている位ですので、今は保留という事で。ワザと議長の顔を出さない所が背後関係を色々想像できて余計に面白いです。

・・・『捨て童子カガリ・ユラ・アスハ』とか『影武者ラクス・クライン』とか見てみたいなぁ(オイ)。
Commented by shunichiro0083 at 2005-01-13 11:45
>戦闘勇者さん
「バルトフェルド風流記」とか?
それとも週刊連載で打ち切られた「影武者ラクス・クライン」の続編で「ATHRUN」が始まる、とか(←悪乗り)・・・失礼しました。
Commented by 戦闘勇者 at 2005-01-13 21:31 x
>「ATHRUN」
うわ、凄く面白そう。原哲夫イラストのアスランとか(爆)。でもガンダムエースでそれに準ずるストーリーありますからねぇ(笑)。

>「バルトフェルド風流記」
どっちかというとロウ希望です。そもそもアストレイR自体が「花のロウ・ギュール」みたいな内容ですし(笑)。「見知らぬ宇宙(うみ)へ」なんてのも似合いますが。
Commented by shunichiro0083 at 2005-01-13 21:35
じゃあ、デュランダルが主役だと「花と火の議長」ですかねえ。もっとも、元と違ってバンバン陰謀を巡らしそうですが。
・・・きりがないんで、楽しいけどこの辺でやめときます(自爆)。
Commented by 戦闘勇者 at 2005-01-13 21:42 x
こういう悪ノリは大好きです…というか得意なので楽しいです(笑)。

>『影武者ラクス・クライン』
「貴方がいかなる経歴を持ち、いかなる心を持つ人か俺は知らない。だが人として一辺の惻隠の情を持たれるならば何卒天下の孤児カガリ様をむごく扱われぬ様、このアスラン・ザラ心の底からお願い申す」

「アスラン!アスランじゃないか!どうして帰って来なかったんだ!!(←キラでもイザークでも使えそう)」

うわ…凄くカッコ良い(笑)。


<< 作劇上のシルエットシステムのこと      本編とのリンク併せてアウトフレ... >>