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2004年 12月 31日

ご挨拶

・さて、今年も残る所あとわずかとなりました。
 お陰さまで、このブログも2000アクセスを記録いたしました。これも見て下さっている「種運」ファンの皆さんの賜物です。
 来年以降も「種運」は眼が離せない展開が続くと聞いております。これからも憶測や推論を交えつつ、記事を書けて行ければと思っております。「種運」終了まで、宜しくお願い致します。
 
・それでは、皆様。良いお年を。
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by shunichiro0083 | 2004-12-31 00:53
2004年 12月 26日

PHASE‐11 選びし道&PHASE‐12 血に染まる海

・昨日は1時間枠でのSPでしたので、感想もまとめて。なお、時系列では並んでいませんのでちょっと読みにくいかもしれませんが、ご容赦を。

・2話通しての感想としてはやはり、セイラン親子の遣り手ぶりが如実に発揮されたエピソードでしたね。根回しと正論でカガリをじわじわと追い込んで行くあの手腕はもう、見事としか言いようがなかったですね。
 ただね、カガリの立場になって反論するなら、世界情勢が大西洋連邦(&ブルコス)とオーブとプラントしか見えていないから視聴者も納得するけれど、本当の所はもっと国はある筈なんですよ。C.E.73年での現状がどうなっているかは分からないけれど、地球上の国全てが大西洋連邦の軍門に下っているかどうかまでは判断出来ないんですよね。
 だから、本編では台詞の中で「既に地球の全国家は地球連合に加盟し、意志は統一されてしまった」とか「親プラント国家は存在しない」とか、そんな風に情報をもう少し伝えて欲しいと思いますね。
 あれでは僕のような穿った年寄りは「なんで、オーブの進む道は単独での中立か、大西洋連邦と手を結ぶか、という二者択一しかないないのだろう」とか考えてしまいますね。戦争というものを政治や外交の方面から描こうとするのなら、そういう部分にももう少し気を配って欲しいと思います。

・プラントも結局の所、積極的自衛権の行使という名目で「オペレーション・スピア・オブ・トワイライト」を発動。地球に対する降下作戦を開始します。当面は連合軍に包囲されたカーペンタリア基地の救出、というのが名目となる様子。
 戦火の拡大は望まない、というのは評議会と軍、双方共通のようですが、果たしてそう上手くいくのでしょうか。心配ですね。
 ブルコスは「当初の作戦通り」というジブリールの発言があったので、暫くは鳴りを潜めそうです。と、言うことはファントム・ペインの出番も、もう暫くはなさそうかな。なんか四人でやけに仲良さそうなのが印象的でした。

・ミネルバもプラントの積極的自衛権の行使と、オーブの中立放棄を受けて出港せざるを得なくなります。シンになじられるカガリですが、中立を貫いたが故に前戦争では国土が戦火に塗れ。その辛さ苦さを忘れていないからこそ、その轍を踏むまいと苦渋の決断をしたのに理解しては貰えず。
 つくづく、「種運」になってからのカガリは受難続きです。意に染まぬ結婚は迫られるし。それを跳ね除ける気力も残ってはおらず。どうなるんでしょう。本当にキラは助けに来るんでしょうか? 再び開かれた戦端に、彼は何を思うのでしょう?

・そのミネルバはオーブ領海を出れば前門の連合軍艦隊、後門のオーブ艦隊とまさに逃げ場なし。この圧倒的なまでの兵力差にも関わらず、勝利するミネルバはアークエンジェルを超えた不沈艦と言っても過言ではありますまい。
 このミネルバに対し、連合軍艦隊も秘蔵の新型MA・ザムザザーを繰り出して対抗してよく戦いましたが「種割れ」には敵わず。ビームサーベルの一閃で勝負有、でした。今回のこのザムザザーが搭載していたのは「陽電子リフレクター」なる装置で、ビーム攻撃のみならず大出力陽電子砲の直撃にも耐える優れものです。その他にもヒートクローやビーム砲も備えて、インパルスに初のPSダウンにまで持ち込ませたのですがねえ。いや、惜しかった。
 そう言えば、インパルスはPSダウンを起こしても最低限の戦闘は出来るのですね。なんか久し振りに見たPSダウンだったので、ダウンしたら機能停止かと思い込んでました。噂のデュートリオンビーム送電システムも初お目見えで。どうやら、今回のシルエットシステムにはストライクと違ってバッテリーは搭載されていないとも受け取れる描写です。

・で、これは一言だけ言いたいのですが、何故あの時シンはブラストシルエットではなく、ソードシルエットを選んだんでしょうねえ。最初はザムザザーを叩っ斬る為かと思ったんですが、PSダウンしたフォースの火事場のクソ力で両断しちゃいましたし。その後は八艘飛びで、敵艦を斬って斬って斬りまくる、と。
 別に画面的には無敵のシンなのでどれでも良かったのでしょうけれど、まだ、ブラストシルエットはあんまりいいとこを見せていないので、そっちの方が良かったんではないのかなあ、と思いますね。
 相変わらずツッコミ所は満載ですが、まあ、今回は何時になく戦闘シーンが楽しめたので野暮は言いっこなし、ということで。

・一方、影の主人公ことアスランはニコルら旧クルーゼ隊の戦友の墓参りに。イザークとディアッカも一緒です。そこでイザークからザフトへの復帰を望まれると、考え込むアスラン。どうして明快に否定しないのか。「俺の国はオーブだ」と。
 まあ、人間ですし。若いですし。一度は決断したことも、時が流れ、状況が変わればその意志も鈍ります。一つの意志を貫き通す、ということは口で言うほど大変じゃないとも思います。状況は刻一刻と変わっていますし。
 けどね。セイバーを手に入れ、再びザフトの赤服に袖を通す前に、独りオーブに置き去りにして来た愛する女の顔くらいは思い浮かべて欲しかったなあ、と。何か出来ることはある筈だとプラントに上がったアスランが、自分に出来ることが再びMSを駆ってザフトの軍人になることが次善の策だと選んだ理由が、どうにもピンと来ないのですよね。
 確かに、オーブではいいとこなかったのは想像出来ます。冷飯喰らいの厄介者扱いだったのも。けどね、それを承知でオーブに行ったんでしょ? 好きな女を守って、ともに歩く道を選んだんでしょ?
 だったら、もう少し踏ん張って欲しかったなあ、アスラン。まあ、ミネルバと合流したらそこいら辺の心情も少しは描かれるかもしれませんから。それに期待しましょう。

・来週はザフト軍特殊部隊用MS・アッシュが登場。いやあ、こういうデザイン、結構好きです。ザムザザーも好きです。個人的には連合にはMSは捨てて、このまま高性能MA配備の道を突っ走って欲しいとさえ、思います。
 けど、アッシュも復活したフリ-ダムの前には一斉射撃でやられちゃうんだろうなあ・・・トホホ。

 満足度=☆☆★/2★★(二個半:2話併せてということと、ザムザザーの善戦に報いて)
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by shunichiro0083 | 2004-12-26 14:51 | 感想
2004年 12月 23日

レイ・ザ・バレルとネオ・ロアノークのこと

・ナニやら自分達が与り知らぬ所で因縁が生じているこの二人であるが、現状ではそれがなんなのかは全く公表されていない。しかしながら、その声が「種」での「仮面の男」と「鷹」である以上、なんらかの因果関係があると考えられても仕方のないことだろう。
 無論、それはそれとして肩透かしを食らう可能性が高いのも否定は出来ないが。しかしながら、あの世界は不完全ながら固体の複製が可能となっている。何者かが陰謀を仕掛けるべく、「鷹」と「仮面の男」のクローニングを行っていた、としても然程不自然ではあるまい。
 或いは「種」において小道具でしかなかった「フラガ家」というものが、ここにきてブルーコスモスやその上位組織と密接に結び付くということも考えられる。何せ、「鷹」も「仮面の男」も同じ人間の血を引く存在だからである。
 まあ、これをやるには十数年スパンでの長期的視野に立った上での陰謀ということになるのだが、それはそれで構わないだろう。取り敢えず、「種」の世界ではクローンの促成培養は出来ないらしいので。

・さて、「鷹」と「仮面の男」にはその出生のみならず、もう一つ重要な共通点がある。そう、言わずと知れた「空間認識能力」である。以前にも書いたが、今の所この能力はコーディネイターには見られない。これを持つのはナチュラルか、そのクローンである。そして、ネオは空間認識能力を保有している。
 では、翻ってレイである。ネオと共振する若きエースパイロットに、この能力があるかどうかはまだ画面では提示されていない。しかしながら、僕個人としてはレイにこの能力がある可能性は極めて高いと考えている。
 根拠は弱いが、この問題にカオスガンダムの存在は避けて通れない。何故なら、このカオスには無線誘導式の機動兵装ポッドが搭載されており、そのシステムは完成されていたことが画面で明らかになっているからである。それにはこのドラグーンシステムを採用しているであろう、兵装ポッドの動作確認が行われていることをも意味する。そしてそれはドラグーンシステムを使用出来るパイロットの存在をも示唆しているのだ。
 一般的な説ではザフト軍にて空間認識能力を持つパイロットは「仮面の男」しかいない、ということになっている。情報を伝達する量子通信そのものには適正も何もないであろうが、それが実際の戦闘にも耐え得るかどうかを判定するにはやはり、それを実戦さながらに運用出来るパイロットが必須だった筈なのである。
 カオスと同じセカンドステージのインパルスの専用パイロットには赤服のシンが選ばれているなら、同時期に同じ服を着ているレイがカオスの専任パイロットだったとしても不思議ではないのではなかろうか。と、言うか誰も使えないMSを造るほど、ザフトも余裕がある訳ではないだろうから。
 こうした傍証から僕はレイが空間認識能力を持っていると推測するが、そうだとすればレイとネオの関係は余計濃密なものであることとなる。

・もっとも、レイとネオの関係は別段フラガ家と絡ませる必要は‐声の問題以外は‐あまりない。それが「アストレイ」であったとは言え、連合がこの能力を持つ者のクローンを製作していたという事実は既に提示されている。
 レイとネオがこの連合が作り上げた能力者のクローンであるという可能性もまた、捨てきれないのである。仮にもしそうだとするなら、何故レイとネオは異なる陣営に属しているのか、という問題が浮上する。そこに、ブルコスやギルの思惑が絡んでくるのかもしれない。
 まあ、今の所この件は別段本編にて重要な意味合いを持つようには描かれていないので、これっきりになっても文句を言うつもりはありませんが。
 ただ、ネオが実は生き別れの「鷹」の双子の弟だった(双子は不吉とされ、幼い頃に極秘裏に捨てられていた)‐なんてオチだけは勘弁して貰いたいものです。
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by shunichiro0083 | 2004-12-23 14:41
2004年 12月 22日

VPS装甲のこと

・思うに、ザクのウィザードシステムの隠し玉として「核エンジンタイプ」というのは構想されていないのだろうか。まあ、全機分を作るのは非効率だとしても、ザクファントム用として準備するのはそれなりに意味があるのではないだろうか。
 その上で、ザクファントムにはPS装甲ではなくTP装甲を装備させるのである。そうすれば、連合の不意をかなり突けるのではないかと思う。

・で、ここまで書いての疑問なのだが、どうしてザフトはセカンドステージにVPS装甲なるものを採用したのだろう。普通に考えるなら、より長い稼働時間が確保出来るTP装甲ではなかろうか?
 ザフト側がTP装甲の存在を知らないとは思えない。戦争中も情報収集は抜かりなかっただろうし、よしんば戦争中には知りえなかったとしても戦後、南アメリカの独立のゴタゴタに介入しているならそこからソードカラミティの情報を得ていると思うのだが(ソードカラミティはTP装甲を採用している)。
 その上でTP装甲ではなく、VSP装甲を採用しているならば何らかの意味がそこにはなければならない。

・っと、言ったところでその「意味」が何なのかはさっぱり分からない。現状ではインパルス以外の4機のGにVPS装甲が採用されているかどうかも不明である(らしいのだが、本編では確認することが出来ない)。
 ただ、VPS装甲の大元であるPS装甲はその強度が変わるとそれに応じて色が変わるとされている。事実、同じ機体でありながらストライクとストライクルージュは機体色が異なるが、これは搭載されたバッテリーの絶対量が増加したことで、その強度がより向上させることが出来たかが、色も変わったということになっている。
 そうして考えると、VPS装甲は単に装備によって色を変えるだけでなく、必要とされる強度に応じて何段階かに装甲の強度を変化出来、そうしてバッテリーの消耗を抑えるシステムなのだろう。前述の説によれば色が違えば強度も変わるということなので、インパルスの場合は白兵戦・高機動戦闘・砲撃戦それぞれに最適な強度とその分布パターンがあらかじめインプットされているのだと推測する。
 そしてこの場合、機体全体にPS装甲を展開しなければ意味がない。バイタルパートだけを鎧うTP装甲では、VPSのメリットを享受出来ないのだ。確かに、VPSではエネルギー切れが容易く敵に視認されるというPS装甲の弱点はフォロー出来ないが、それ以上に防御力に効果があるとザフト技術陣は判断したのだろう。
 そして、VPS装甲を一次装甲とし、その上に通常装甲を被せると機体重量が増し、運動性が損なわれるという決断があったに違いない。だからこそ、5機のGにはTP装甲ではなくVPS装甲が採用されたのだろう。

・無論、このVPS装甲の採用にはデュートリオンビーム送電システムという、核エンジンに変わってMSに無尽蔵のエネルギーを供給する新装備があってのことである。
 ちなみに、この「デュートリオンビーム送電システム」の基礎になったのは何を隠そう、ジェネシスであったという説があるのを知る人は少ない(データコレクション・下より)。
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by shunichiro0083 | 2004-12-22 15:09 | 設定
2004年 12月 20日

PHASE‐10 父の呪縛

・今回、アバンタイトルは前回の戦闘のダイジェストに加え、それを地上から見上げるキラとラクス。個人的には単にキラが夜空に輝いたそれを核の炎と看破しただけではなく、その光景から何を思ったのかを見せて欲しかったな、と。プラントが破壊されたと思ったのか。それとも迎撃されたのを見抜いていたのか、とか。
 別にね、言葉にしなくてもいい。まあ、個人的にはラクスと子どもの会話を入れるくらいなら、それについて会話させて欲しかったけれど。それが適わないなら、せめてキラに一筋の涙を流させてやって欲しかった。クルーゼを回想させるのではなく。

・今回の一件に対するギルの政治的な考え‐アスランに語ったことは正しい。ここで提示されるのは、少なくともアスランに対してはギルがカガリ同様理想と現実の狭間で苦悩しているという姿を見せた、という事実である。ギルはプラント最高評議会の議長であり、事実上全コーディネイターの行く末を左右する存在なのだから。
 そこで彼が示すのはおそらくはカガリよりも思索し、本音と建前を巧みに使い分けることで多くのシンパとブレーンを有している、ということだ。そうでなくては、あんなラクスの偽物に演説をさせたりはしないだろう。それをするには画面に見えるミーアのお付きの二人だけでなく、もっと多くのスタッフが必要だからである。
 ギルについては疑いはじめればキリがない。セイバーをアスランに譲渡する件にせよ、彼はアスラン‐或いはアレックス‐をザフトの所属に出来ると言外に仄めかしている。それは単なる議長特権では無理だろう。何せ、巨費を投じて造られたザフトの最新鋭MSなのだから。そこで穿った見方をするなら、ギルはザフトの上層部‐上級指揮官層にも単に議長としてだけではない影響力を持っていると推測されるのだが。

・一方、苦悩するアスランに対してギルが語ったのも真実である。アスランは父・ザラの残した負の遺産までも背負い込もうとしている。まるでそれが、自分の運命であるかのように。
 それに対してギルが語る言葉は優しく、正しい。父と子はあくまで別の人格であり、父の犯した罪を子が負うことない。また、発せられた時から言葉は独り歩きを始めるということも。全て真実だろう。
 だが、パトリックの行動を断罪するアスランに対し、ギルはパトリックの行為を半ば肯定する。パトリックなりに、コーディネイターのことを思ってしたことだったのだろう、と。恐らくそれは、アスランにとっては久し振りに聞く慰めの言葉だったに違いない。だが、それは仮にも一国の指導者たる身で口にする言葉だったかどうか。自衛の為の戦いならばまだしも、敵国に侵攻してしまったら、それは侵略戦争という口実を敵に与えてしまうのではないだろうか。
 そういうことを主導していた人間を、ああいう形で評価してしまうことに引っかかりを感じざるを得ない。しかも極秘裏とは言え、オーブの特使としてやって来ているアスランの前で言うべきことだったろうか。けれど、そうすることでアスランに、自分も同じ十字架を背負う仲間なのだと、言葉巧みに語りかける。そうしたところを加味して行くと、やっぱり今回のこの台詞やセイバーの譲渡にも何らかの裏があるのではないか、と勘繰らざるを得なくなってしまう。

・机に拳を打ち付けるカガリと、壁に拳をぶつけるシン‐この二人の抱く感情はどうなんでしょう。同じものなのか。それとも、似て非なるものなのか。多分、カガリはネチュラルとか、コーディネイターとかではなく、単純に悲劇を繰り返そうとする両陣営に怒り。シンはプラントに攻め入ったナチュラルに対して怒っているのではないかな、と。
 カガリの抱いた感情というのは、ユニウスセブン落着を招いたコーディネイターも込みであってではないかと、推測している。何故なら、それが今回の連合軍のプラント侵攻の直接のきっかけだから。カガリの中では前戦争というのは、ユニウス条約で完結しているから。
 けれど、シンは違う。シンの中ではまだ、戦争は終わってはいない。終わったとされていることを、受け入れていない。あれは‐父母や妹が死んでしまったのは仕方のなかったことなのだと、シンは思っていないのだ。
 勿論、歴史年表を見ればこのナチュラルとコーディネイターの迫害と対立のそもそもの原因がナチュラルにあるのは明白である。ナチュラルがいなければ、コーディネイターという存在がこの世に生まれ出ることはなかったのだから。
 だから、コーディネイターに対してナチュラルは支配者として君臨する理由があると言い。片や、最早コーディネイターは独立した一個の種であるという主張がぶつかり合い、悲劇が拡大再生産されていく世界。それがC.E.というものであることをカガリは肌で感じ取っているのだろうし、アスランは理解し、そしてシンは拒絶している。何故なら、それを是としてしまったら彼の想いは行き場をなくしてしまうからである。
 実はシンの考えは根っ子のところで彼が忌み嫌う、戦いを望む者と同じだから。シンは自ら暴力は振るわないが、歯向かう者には容赦しないという人物設定とも読み取れる。では、それが目に見える力ではなく、目に見えない悪意であった時、彼はどのように対応するのだろう。武力ではないが、陰謀術数によって自分が属する世界が深刻な危機に陥った時、シンはそれを実力で排除するに違いない。そしてその論理と行動こそ、程度の差こそあれ、今回地球連合が採った武力行使に至る道筋と同じなのである。
 だからこそ、シンはカガリを否定せねばならず、アスランの行動に異議を唱えねばならないのだ。

・更に踏み込んで言えば、今回の戦闘によってプラントの世論はナチュラル討つべし、に傾き始めている。主戦論が主流になっている、という言い方も出来るでしょう(プラカードには「リメンバー・ユニウスセブン」ですから)。平和を望む声も、その勢いの前には封殺されてします。
 そこへ現れたのがラクス・クラインことミーア・キャンベル。ラクスとして語る彼女の言葉によって民衆は沈静化し、ひとまず最悪の事態は避けられたようです。ギルとミーアの言葉を総合すると、ギルはこのような事態を予測してミーアを偽ラクスとして養成していた、ということになります。無論、ラクスのカリスマ性を自分の手駒として利用する為でしょう。
 今の所、その正体はクローンではなくそっくりさん、ということになっている様子です。ですが、果たしてどこまで本当なのかは疑問符が付くところ。そう言えば、歌は似ている、とは言っていても容姿が似ているとは言っていなかったような。
 果たして、ギルは本当に開戦を望む声を封じる為にミーアを必要としたのか。TV演説だけで済ます気があるのなら、既存の映像データからのサンプリングでも構わないのではないのか。ああいうタイミングでアスランと会い、食事を一緒にしているという描写からは偶然ではなく何者かの作為を感じてしまいます。
 
・ラストシーン。アスランはそう遠くない過去を回想します。そこで噛み締めるのは今の自分‐アレックスという存在の不確かさか。それとも思い、動きながらも現実には何も出来ないでいる、自分の不甲斐なさなのか。
 アスランは果たして、どのような選択をするのでしょう。

・次回予告によると、来週PHASE‐11ではザフトが地上に侵攻作戦を開始するようです(ザフトのMSが降下カプセル輸送艦に積み込まれてる様子が映ってました)。
 そうしたことから考えると、製作側は「種」がアバンタイトルとナレーションで済ませたものを本編でやっている、ということになります。さて、それが何を意味するのか。本編全体の中で、どれ程重要な位置を占めるのか。今はまだ分からず、推測するにもちょっと情報が少なすぎます。
 単純に前作との差別化、というだけでなければいいのですがね。

 満足度=☆☆/2★★★(1個半)
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by shunichiro0083 | 2004-12-20 14:08 | 感想
2004年 12月 17日

ブルーコスモスのこと

・現段階で発表されている情報では、どうやらブルーコスモス(以下、ブルコスと略)には上位組織が存在するらしい。ジブリールに「ロゴス」と呼びかけられていた人々こそその構成員であり、「ロゴス」とはその組織の名であるらしい。
 僕としてはロゴスというのは「評議員」とか「幹部」の謂いで、そう呼ばれる彼らはブルコスの最高幹部連なのかなあ、と思っていた。しかし、どうやら違うらしい。だがそうなると、あの回の台詞から察するに「ロゴス」という謎の組織は世界の主な国家の中枢を握っているということになるのだが・・・。

・まあ、これ以上謎の組織について考えても無駄なので、タイトル通りブルコスについて少し考えてみる。
 当初の設定ではブルコスは自然環境保護を訴える圧力団体であり、コーディネイターに対してテロ行為に及んでいるのは一部の過激派だけ、ということになっていた。この認識は建前としては完全に機能していたようで、世界の大半の人々はブルーコスモスがあのような陰謀を企てる秘密結社だとは知らなかった。そしてそれは、「種運」の世界でも変わらないように見える。
 この辺りを常識的に考えるなら、陰謀を立案し、実行しているのはブルコスの上層部だけであり、大半の一般構成員はそういう事実を知らされてもいないのだろう。だが、「種」の画面ではこの上層部‐というか盟主とそのシンパのみが登場していた為、どうしてもブルコスというのはコーディネイター抹殺を目論む悪の組織であるようにしか見えないのだった。

・しかし、まあ、ブルコスが掲げる「青き清浄なる世界」というものを一般構成員はどのように考えているのだろう。よもや皆、アズラエルのように言うことを聞かぬコーディネイターなど抹殺してしまえばいい、と考えているとは思いたくない。
 それとも、プラント理事国というのは「コーディネイターは可哀そうな奴隷などではなく、ナチュラルに奉仕する為に生まれて来た道具なのです」とか国民に教育しているのだろうか。それなら、ブルコスが多少過激なことを言っても一般市民が納得するのも判るような気がする。その辺の事情はプラントも似たようなものだし。

・そういう風に考えて行くと、ブルコスは二つの顔を持っていたことに気付く。一つはより穏健な環境保護団体としてのブルコスであり、もう一つはコーディネイター抹殺を企む陰謀結社としてのそれである。
 後者はアズラエル財閥を通じて軍部とも太いパイプを持ち、私兵同然の部隊を大規模に組織し、動かしている。一般に産軍複合体とはお互いの利益の為に兵器産業と軍隊が癒着したものを指すが、この場合、単に金銭ではなく狂信的なまでの主義主張によって結びついているから余計に性質が悪い。
 ブルコスが一部の一般構成員による武装過激派を除いて私兵の類を持たないのも、軍組織を自由に動かせるからなのだろう。無論、それだけではなく、各国の政界にも多大な影響力を持っているのは映像からも明らかであるし、そうなれば官僚に対しても隠然たる勢力を持っているであろうことは想像に難くない。
 逆に考えるなら、ブルコスの上位団体は神の如き透徹な洞察力によって、コーディネイターの秘密が暴露されることによってより、自身の世界支配の力が増すと判断したのかもしれない。この仮説が正しければ、彼ら‐ブルコスと産軍複合体は金銭よりももっと強固な絆‐コーディネイター排斥という主義によって結合の度合いを高め、コーディネイター抹殺という愚挙によって互いに業を深めあったのである。

・そう言えば、ブルコスにはコーディネイターのメンバーもそれなりにいるらしい。こういう裏切り者の代表格がクルーゼなのは言うまでもない(クルーゼはコーディネイターではないが、ザフトの隊長なので敢えてこう書く)。ああいう風に自身の出自に絶望し、また周囲からの迫害にする側ではなくそうなる理由を作った両親た己の身体を呪い、恨んでブルコスに走る、ということらしい。
 そういう人達の気持ちも分からないでもないけれど、やっぱりちょっと短絡的なような気がする。ブルコスに入った所で白い目で見られるのに変わりはないだろうし、良くて道具扱いしかされず。挙句の果てに、用済みになったら殺されてお仕舞のような気がするのだが(実際、「MSV」に登場するジャン・キャリーという人間がそんな設定だ)。
 この逆でナチュラルなのにコーディネイターの考えに共鳴し、ザフトに入った、とかいう設定のキャラクターはまだいない。研究の為にプラントに移住していたナチュラル達が、自らの忠誠心を示す為にナチュラル部隊を結成していた、とか。その部隊が使用していたジン(当然、OSはナチュラル仕様)が鹵獲されて、連合軍はその技術を流用してMSの量産に成功した、とか。色々、遣りようはあると思うけれどねえ。

・いや、ホント。「種」は面白そうな設定や要素が山盛りでしたが、悲しいかな、それを本編の中で活かすことが出来なかった作品だったことを再確認してしまいました。
 「種運」も魅力的な設定が目白押しです。きちんと見せてくれるのを期待しましょう。ブルコス、そしてロード・ジブリールくんもどうなるのやら・・・(後半になったら「ロゴス」の親玉・ゼロ大帝に瞬殺されるに100万ガメル)。
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by shunichiro0083 | 2004-12-17 11:28 | 設定
2004年 12月 14日

ガーティー・ルーのこと、及びミラージュコロイドについての追記

・ガーティ・ルーとは言わずと知れた特務部隊ファントム・ペインの母艦であり、ユニウス条約で禁止されたはずのミラージュコロイドを搭載したとされています。
 で、今月号の「ニュータイプ」の付録に興味深い記述がありました。そのままの引用ではないのですが、要約すると「ガーティ・ルーがミネルバから逃げる際に切り離した推進剤タンクは、ミラージュコロイド展開時に使用するものだった」となります。
 と、いうのも実はミラージュコロイドが隠蔽できるのは稼動する機体から自然発生する熱(各部モーターや電子機器から発する熱や、装甲が発する輻射熱等。なお、これらを総称して「熱紋」と呼称している可能性もある)だけで、主機が発する噴射炎の熱量までは隠せないと言うことらしいのですな。
 あの両舷部に取り付けられていたタンクの中身はそうしたミラージュコロイド作動中でも艦を移動させねばならない際に使用する、低熱量のガス状燃料だったらしいのです(あ。付録のコラムでは推進用ガス、ということになっていましたが、本編の砲撃を受けて爆発すると言う描写から敢えてここでは推論を入れてみました)。
 では、何故。ミネルバに追いかけられていたガーティ・ルーはデプリ帯に入り込み、あんな分かり辛い表現かつ手の込んだ逃げ方‐サイレントラン開始と同時に熱紋発生器付きデコイ発射及びアンカーによる軌道変更を行わねばならなかったのか。どうしてネオは、ミラージュコロイドを作動させなかったのか?
 これが第3話の大きな謎だったのですが・・・ぶっちゃけた話、その理由はネタバレの可能性が極めて高いのでここでは書けません。が、一つだけ言えるのはあの時のガーティ・ルーはそれが出来る状態ではなかった、ということ。それだけです。

・で、今度はミラージュコロイドに関する話。
 僕はミラージュコロイドというのは推進機を稼動させていても、十分使えるモノだとばかり思っていました。何故なら、その設定では「レーダーだけでなく、赤外線も封じ込める」となっていたからです。
 で、「種」で度々出て来た熱紋というのは、精度の高いIR(=赤外線)センサーによって感知されているのは本編の描写からも明らかなのです。
 が、現実にガーティ・ルーはミラージュコロイドを解除した後に機関を最大にし、僕の記憶では定かではないのですがアルテミスを襲ったブリッツは主機を切り、サイレントラン(慣性飛行)で近寄っているそうです。
 そうなると、「ガンダムシリーズ」というのは本編での描写が全てなので、ミラージュコロイド発動中は慣性航行。若しくは、低熱量ガスを用いるしかない、というのが正しいと言うことになりますね‐あまり釈然とはしませんが。
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by shunichiro0083 | 2004-12-14 22:34 | 設定
2004年 12月 13日

エグゼクティブプロデューサーの談話から見えてくること

・さて、今回俎上に載ってていただくのはこれである。
 「種」のテーマが非戦であったということは既に何回か書いて来たことであるが、そこでは更に
>前作は戦いを終わらせるのは、暴力ではないという非戦をテーマに据えて主人公たちのドラマを描いてきた
と語られている。
 しかしながら、これは単純な無抵抗主義の謂いでもないのもお判りだろう。キラは個人的に不殺を貫いてはいるが、それは単に無抵抗な標的を作り出しているだけに過ぎないのだ。戦闘力を奪われた機動兵器のパイロットが、退くこともままならず戦場で取り残されたならどうなるか。簡単に想像できると言うものである。
 そして、三隻連合は数多くのMSを撃墜し、艦船を撃沈しているのだから(そう言えば、「種」では戦艦の類が沈む際の乗組員の描写があまりなかったような気がする。始まる前は艦隊戦を重視する、みたいなことを監督は言っていた筈なのだが描写はあんまり重要視しなかったらしい)。
 視点を変えて言うなら、その「非戦」とやらを描きたいだけだったなら、あんな人工的に作られた被差別集団としてのコーディネイターなどというものは無用の長物である。こういう言い方をされるのは心外だろうが、対立の構図としての宇宙移民と地上の特権階級という図式は今でも立派に通用する。
 むしろ、既存のしがらみから解き放たれているという点において、遺伝子操作された人工の種というコーディネイターよりも比べようがないほど優れていると言っていい。確かに作り手からすれば手垢に塗れたモノだったのかもしれないが、それを洗練させて今のマニアにも納得して貰えるようにアップデートし、デコレートするのもクリエーターとしての腕の見せ所だったのではないだろうか。
 「種」のテーマもころころ変わるが、一番最初の監督の談話では「戦争はどうすればなくなるのか?」というものだった筈である。これだけでも非常に難しい問題であるのに、「種」はそれに加えて「コーディネイター」という政治的にも、倫理的にも答えの容易に出ない難問を抱え込んでしまった。
 結果、この二つの問題は何ら解決されることなく、「種」は非常に安易な終息を見たのである。

・そして「種運」は始まった。今回の武田エグゼクティブプロデューサーとしてのテーマは
>前作から引き続き非戦ということを訴え続けるつもりであるが、今回は、戦争がなぜ無くならないのか、戦争や紛争が続いていくのはどうしてか、に焦点をあて、そういった戦争のメカニズムのようなものを追及してみようと考えて制作することになった
ということであるらしい。
 これについての反論を他の所で書いているの人がいるので、それをちょっと引用してみる。
>で、その後〇〇〇さんらと秋葉原で合流。店を覘いた後、ファミレスで駄弁るといういつものパターン。
 そこで話に出たのは「種運」のこと。色々話すのだが、結局、戦争と言うものを描いている割にその世界観や描写がしっかりしておらず、筋も通っていないから視聴者がおかしく感じてしまうのではないか、という結論となる。
 ちなみに一例を挙げるなら、本来ユニウス条約と言うものを結んでいるのなら、そこには条約で定められた内容の進捗状況や遵守されているかどうかを相互に監視する公的機関が必要とされる筈、とか。重大な条約違反が見つかった際に、どういう風な手続きをするか、などが取り決められている筈で、この間の話のラストのようにあんな突然に事実上の宣戦布告をするなどは、この世界ならばあり得ないんであります。
 また、停戦条約と言うのは本来ならば軍レベルで締結されるもので、政治的な段階には達していない筈なのですが、少なくともプラント側は当時の評議会議長が調印していることから、和平条約級の効力を発揮してしまう、なんてこともあるらしいです。引用終わり>
 民間の、現実の軍事に関する知識を持っている人間が考えただけで、これだけの粗が見つかるのである。それで何が
>戦争のメカニズムを追及してみる
なのだろうか。
 戦争というものは政治の延長であり、また、最後の手段である。だからこそ、「種運」のように開戦前から遡って描こうとするのなら、そこでは政治というものをもっと真摯に捉え、描かなければならないのである。そうでなくては「非戦」もへったくれもないのだから。

・確かに、「種運」も現実の戦争というものを十代の人たちに考えて貰うきっかけにはなるのかもしれない。だけど、まめに毎朝新聞にちゃんと目を通すようになったら、とても馬鹿馬鹿しくて「種運」なんか見てらんなくなるかもしれないなあ、とか思ったり‐若い子に本業と趣味を使い分けろ、という方が無茶な話だ。
 だけど、多分それが真っ当な世の中のあり方なのかもしれない。この文を読んで、考えたのはそんなことだった。
 最後に個人的な考えを述べると、C.E.の平和は多分、武力の放棄でも、武力の行使でも訪れない。必要なのは他を圧する力を持ちながら、自身の行動を律し得る存在が敵対する陣営の双方に戦争の停止を呼びかけることだろうと思う(要は中東和平において、米国が世界中から求められている役割である)。
 単に平和を説くのでもなく、徒に武力を行使するのでもない。しかしながら強大な力を背景に、利害を調節する存在にこそ三隻連合はならねばならなかったのだ。そうなれる可能性はあったが、しかし、かれらはその道を選ばなかった。選べなかったのかもしれないが、結局彼らは戦争を終結させるのには何の手助けも出来ずに終わった。彼らがしたことは三度目の核の炎が宇宙に吹き荒れるのを防いだこと以外はアズラエルを。パトリックを。そして、クルーゼを斃しただけだったのだ。
 だからこそ「種」は虚しく。
 そして、いつか来た道を進んでいるように見える「種運」にも虚しさを禁じ得ないのである。
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by shunichiro0083 | 2004-12-13 17:15
2004年 12月 12日

PHASE‐09 驕れる牙

・地球連合がプラントに対する要求の内容‐ユニウスセブン落着を引き起こしたテロリストの逮捕、引渡し・賠償金の請求・ザフトの武装解除・現政権の解体・連合理事国の最高評議会監視員派遣‐が明らかになりました。まあ、これでは最高評議会の皆さんも受け入れられないと憤るのも当然でしょうし、意見が分かれるのも当然です。
 主戦論が会議の大勢を占める中、議長は現実的な判断を下します。それは連合との対話による解決を継続しつつ、迎撃準備も怠りなく進めるというもの。まあ、その指示そのものは間違ってはおりますまい。ただ、ことさら「血のバレンタイン」を強調し、忌まわしい思い出を喚起させるという部分には開戦へのアジテーションを感じずにはいられません。

・さて、もう一方の(恐らくは)大西洋連邦の元首で地球連合の代表氏は未だ引き籠もりっぱなしのジブリールにお伺いです。ここだけ聞いてると如何にも良識的な政治家に思えますが、もうこの時点で月面・アルザッヘル基地に出撃準備の命令を下していることを忘れてはならないでしょう。
 こうした連合の発表にシンら人々の反応も様々ですが、特筆すべきはやはりオーブ五大氏族の一つ・セイラン家の動きです。このタイミングで如何にも偉そうな人間と談笑しているのは、そこに何らかの陰謀が蠢いていると邪推されても仕方ありますまい。
 で、ホワイトハウスとジブリールの密談は陰謀論以外の何物でもない訳で、ここでブルーコスモスが単なる武力差別団体ではないような話が開陳されます。このジブリールの台詞を頭から信じるなら、ブルーコスモスとは俗に言う“影の世界政府”であることになります。
 そしてコーディネイターを彼らがあれ程までに排斥したがるのは、彼らの計画外から生み出されてしまった不確定要素だからだとも、ジブリールは語ります。けど、ここで問題なのはブルーコスモス自体は独自の軍事力を保有していない、という所です。事を起こす時、ブルーコスモスはあくまでも既存の軍隊を用いて済ませます。それは「血のバレンタイン」然り。今回の連合軍宇宙艦隊も、です。
 逆に言えば、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦でザフトの指揮系統が一時的に混乱した時、ブルーコスモスが連合軍以外に動かせる独自の戦力を持っていたならばコーディネイターは一人残さず虐殺されていたでしょう。
 これは何を意味するのか。それとも意味など何もないのか。ジブリールの長台詞に被った映像は一体、何の暗喩なのか。取り敢えず、あれほどの大災害となったユニウスセブンの落着が落ちたらあとは異常なし、ということが異常だとも思いました。よく、“核の冬”が起こらなかったものです。

・そう言えば、先のユニススセブン落着の被害は赤道地帯に集中していて、大西洋連邦やユーラシア連邦は全くの無傷だったそうで。正直「んな訳ないだろう」と思いますし、現に前回アメリカ大陸の平原と思しき所にも破片は落ちています。
 まあ、それは偶然だと思いたいですが。かくして、ロゴスの危惧も何とやら。無傷のアルザッヘル基地からは連合軍宇宙艦隊が出撃し、それを迎え撃つザフトも新造母艦・ゴンドワナを中核とする迎撃艦隊の布陣を完了させます。
 まあ、相変わらず時間経過はよく判りませんが、夜も更けたところで宣戦布告です。当然、攻められるプラントはざわめきますが、そんな中でもギル議長は「脱出したところで我らには行くところなどないのだ」とか言って、皆の危機感を煽ります。この台詞を督戦に感じないのは先入観からですかねえ。
 こうして戦端が開かれた地球連合軍とザフトですが、今回の戦闘にはどうもNジャマーが使用されていない様子です。何せ、ブルーコスモスかぶれの連合軍奇襲部隊が行う核攻撃を脅威に感じていますから。「血のバレンタイン」云々と言っている割には、あまり教訓として活かされていないようです。
 まあ、今回は偶々、偶然、奇襲部隊の位置に三隻だけの‐その内一隻は新兵器・ニュートロンスタンピーダー搭載艦がいたお陰で事なきを得ます。このニュートロンスタンピーダーの威力は凄まじく、核ミサイルはおろか、その背後にいたウィンダム部隊や奇襲艦隊そのものも宇宙の塵にしてしまう程でした。その名前から想像するに物質中に含まれるニュートロン(中性子)に干渉、振動させる量子論的力場を放射することで崩壊させ(スタンピード)、破壊するものなのでしょう。
 しかし、なんでこの奇襲作戦の迎撃に間に合う位置にたった一隻しかない(虎の子と呼ばれているのだ)ニュートロンスタンピーダーを搭載したナスカ級改がいたんでしょうねえ。迎撃の成功に浮かれ、誰も気にしていないようですが。
 それにしても、何かあると意味ありげなギルの台詞や顔のアップにする演出はくど過ぎると思います。今回もそうでしたが、あんまりやりすぎると有難みがないのではないですかねえ。こういう演出はここぞ、という時にこそ使うべきではないでしょうか。

・そう言えばアスランはオーブの特使としてプラントに着いたものの、このような非常時に議長に面会出来る筈もなく。何も出来ない自分に苛立つアスランの前にラクスのそっくりさんが登場します。偽ラクスです。声が玉置という噂もありましたが、結局ガゼだったようです。
 さあ、この出会いは一体物語に何をもたらすのでしょうか。少なくとも、来週の「父の呪縛」にはあんまり関わらないようですが。

・最後に。ようやく、シンの動く楽しい思い出が登場しましたね。まあ、良いことではないかと思います。回想シーンが毎回血腥いのも正直、どうかと思っていましたから。

 満足度=☆☆/2★★★(1個半
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by shunichiro0083 | 2004-12-12 12:42 | 感想
2004年 12月 11日

「ASTRAY」に関する個人的違和感のこと

・TVシリーズ本編と、その外伝である「ASTRAY」とを比べた時、両者とも時間軸は同一ながらどうにもしっくりこない感じ‐違和感を僕は感じていた。それは単に物語の語り手が異なる、というレベルではない、もっと根本的なところにあるものだった。
 長らくそれがなんなのか気が付けなかったのだが、ある時閃いた。それは本編と外伝の二つは同じ世界と時間の、異なる場所と言われながら全く異質な物語となっていたということである。
 そう、「ASTRAY」の二人の主人公が生業とする「ジャンク屋」と「傭兵」この二つの職業はC.E.71年においてそれなりのポジションを占めていると「外伝」では繰り返し語られているにも関わらず、本編では殆ど出番がないのであった。それ故に「ASTRAY」の物語は本編から遊離したという印象が強いのである(そして「MSV」は過去のそれと同様の文法で語られる内は説得力があったが、物語に踏み込んだ「戦記」は上記の理由で逆に本編との繋がりは希薄になって行く)。
 
・少し考えてみよう。アークエンジェルが崩壊するヘリオポリスから脱出して物資が欠乏した際、ジャンク屋を通じて購入するという描写は不自然だったろうか。デプリベルトは残骸の宝庫であるのだから、そこで資源の回収を大義名分とするジャンク屋とそこで出会うのは然程不自然ではないだろう。
 もっと想像を逞しくするなら、ジャンク屋に隠然たる影響力を持つマルキオ師からの依頼を受け、残骸の中に閉じ込められてしまったラクス救出作戦を手伝っていたらザフトに属する傭兵に邪魔され、キラはコーディネイターと戦わざるを得ない羽目になる、とか。
 傭兵に関してもそう。世事に詳しいムウから金で仕事を請け負う傭兵の存在を知らされたマリューはナタルの反対を押し切り、凄腕の‐しかし、サーペントテールではない‐傭兵を雇ってザフトの追撃を乗り切ろうとする、とかしておけば「本編」と「外伝」が世界観的にも相互補完出来て良かったのではないだろうか。その際の連絡はアルテミスの施設を使った、とでもしておけばよかろう。
 で、地球上空での第8艦隊との合流を前に別れたアークエンジェルと傭兵は、再び宇宙に上がった時に再会する。今度は敵と味方として。だが、それに納得出来ないキラは文字通り体を張って相手を説得し、今度は金銭ではなく義理と人情で結ばれた戦友となる。
 そしてこれが縁となり、戦力において非常に劣る三隻連合はクライン家の私財を用いて傭兵をかき集め(ラクスには「あら、評議会議長ともなれば、別に不正を働かずともこの程度の蓄財は出来ますのよ」とか言わせて見る)、何とか第三勢力としての格好をつける、なんて展開があったらより説得力が増していたのではなかろうか。ついでに「非戦」とやらの演説をラクスとカガリがぶって、それをキラやアスラン達が実践して傭兵達を感化する、くらいの演出をしてテーマを明確にするべきではなかったか、とも思う。
 まあ、最後の傭兵を雇う件は「MSV戦記」でやっていたのだが、如何せん本編では限りなく見えて来ないので説得力があまり感じられないのである。で、画面の隅っこの方にこっそりと赤くて日本刀を振り回しているMSがいたり。青くて、ゴテゴテ装備をくっつけたMSが敵をバンバン落としてるのが見えたりする訳です。

・まあ、そういう理由なので逆に「種運ASTRAY」は本編とは時間軸的に無縁の舞台なので、違和感もなく読めています。しかし、設定的に「種」と「種運」の隙間を埋めるという企画らしいので、さっさと重要な案件を処理して欲しいものです。
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by shunichiro0083 | 2004-12-11 11:17