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2005年 07月 02日

PHASE-37 雷鳴の闇

・今回の話を見終わっての第一の感想は「いやあ、議長とレイ、総力を結集してよってたかってアスランに罪をおっ被せていってるよ」でした。
 あそこまで時系列を誤魔化し、捏造してアスランを敵のスパイにでっち上げるのだから、いやあ政治権力というのは恐ろしいものです。
 まあ、シンやタリアが本気で疑問を抱いて、ちょっと調べればすぐにぼろの出る程度のものでしかないのも事実ですが-MPこと保安隊とか、基地のコンピューターとか-。無論、ヘブンズベース攻略戦・ラグナロク発動直前で、そんな暇はないと高を括ってのことでもあるでしょうし。
 何より、ミネルバきっての諜報工作員であるルナマリアがあんな風になっちゃいましたからね。ミネルバ側が探りを入れるのはまず無理でしょう。

・グフvsデスティニー&レジェンドのハンディキャップマッチは後者に軍配が上がりましたが、まあ、当然と言えば当然の結果で。グフはどうやら白兵戦に特化した機体ですから、その弱点を補うウィザードを装備していない以上、敗北は当たり前でしょう。
 むしろ、そんな機体で頑張ったアスランを褒めるべきでしょうね。まあ、最後は再びシンのコクピット突きにしてやられる訳ですが。それでもスレイヤーウィップでデスティニーのライフルを破壊する等、初めて乗った機体であそこまで健闘するのですから、パイロットとしてのアスランの技量も大したものです。
 惜しむらくは、それをセイバーに乗っている時に発揮出来ていれば、こんなことにはならなかったでしょうに-セイバーならきっと、飛行形態で楽々逃げおうせていたような気がします。

・まあ、総じて今日は前回よろしく面白かったのではないかと思います。ただ、前回ほど爽快感がないのはアスランがまんまと撃墜されてしまったからでしょう。多分。
 個人的にはなんとかレイが駆るレジェンドを行動不能にさせ。或いは、調整がアスラン向けに出来ていたので能力が十全に発揮出来なかったとかでもいいし。兎に角、アスランとシンの一騎討ちにしておいて、その上でアスランはキサカからの暗号通信を信じて機体を自爆。この微塵隠れによってアスランは無事に追っ手を振り切り、キサカに助けられるのであった-くらいでも良かったのではないかと。
 キサカがあの場所に居合わせたのは、既に接触していた時に盗聴器をアスランに仕掛てあり、それで窮地を知って東アジア共和国製の水陸両用MS-スーパーキャビテーションを応用し、時速数百kmでの巡航を可能にしている-を駆って現場に駆け付けた、という感じ。まあ、これでも充分ご都合主義的ですが。
 何の策もなしにただやられ、幸運にもコクピットがやられているのに水上だったので助かる、というのを二度も連続して見せられても「なんだかなあ」という感じになってしまうので。

・タリアはここに来て、議長に対する疑念をより一層深めたようです。まあ、自分の進言を無視していきなりメイリンを殺そうとしたのですからね、議長は。

・戦闘シーンもそれなりの尺でしたが、目新しいのはデスティニーとレジェンドのビームシールドだけで、あとは何か華がないような気がしたのは僕の気の迷いでしょうか。
 まあ、今回のこれは単なる顔見せ興行ですからね。デストロイが再登場する次回こそ、両軍入り乱れての派手な戦いが見られるのでしょう。その時こそ、デスティニーやレジェンドの真の力も発揮されるのでしょうね。

 満足度=☆☆/2★★★(一個半)

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by shunichiro0083 | 2005-07-02 19:54 | 感想
2005年 06月 27日

PHASE-36 アスラン脱走

・やはり、レジェンドの動力源は新型のものだったようです(OS起動画面参照のこと)。どうやら新型の動力源というのは、デュートリオン送電システムからスピンオフしたものではないかと推測します(レジェンドのOS・G.U.N.D.A.M.の頭文字の内「D」はDeutrion)。
 この辺りについての解説はHJ誌の今月号の「MSV」にさわりが載っていますので、興味のある方には、ご一読をお薦めします-僕はチンプンカンプンでしたが。

・さて、今までチラホラと出ていた議長の黒い面がそろそろ所構わずに現れるようになって来ました。
 どうやら議長の主義主張は単なる選民主義ではなく、議長が定めた役割を個々人に押し付ける、一種の統制社会であるようです。まあ、確かにそれなら戦争もなくなるでしょうが、それの代償に人間の大部分は自由意志を奪われてしまうことになるのではないですかね。少なくとも、職業決定の自由がなくなるのは確定です。
 で、それに逆らう者は叛乱分子と認定され、容赦なく処分されるという-前回のアークエンジェル御一行や、今回のアスランのように。

・ただ、アークエンジェルが議長にああいう風に言われるのは仕方のないことではないかとも思います。
 実際、アークエンジェルは政治的活動を蔑ろにして勝手気ままに戦闘へと介入して来ていたのですから。敵とも味方とも分からぬ、それでいて端倪すべかざる戦闘力を持っている以上、大国の論理では排除の方向に行っても仕方のないことでしょう。
 まあ、確かにアークエンジェルの言い分も分からないではないのですが、主張はともかくその方法は間違っていたと言わざるを得ない所です。

・で、当のアスランもミーアが気を使ってくれなかったら、MPに拘束、粛清されていたのは間違いのない所です。まあ、上手く立ち回って逃げ出すのに成功する、という目も充分にあり得ますが。
 それよりも今回のこのミーアのアスランへの忠告は、それによってアスランが危地を脱する、というよりも「議長とレイが何やら陰謀を企てているが、アスランは上手くのって来なかったので処分する」という部分を見せる為にあったのでしょうね。
 あと、個人的にはミーアのような考え方もあり、だとは思います。無論、使えなくなったら切り捨てられ、処分される、ということを覚悟の上、ならですが。
 そういう覚悟を決めていたキャラクターには「るろ剣・志々尾編」の由美が相当するのではないかと思います。ただ、ミーアにはあそこまでの悲壮な決意があるようには見えませんけど。そうした観点から語られるべきなのは、むしろレイなのかもしれません。

・と、まあ、そんなこんなで議長の思惑を知ったアスランは脱走を企てるのですが、何故メイリンがあそこまで献身的になるのかが、今一つピンと来ません。勿論、理由はそれまでの描写の積み重ねが足らない所為ですが。
 せめて、これまでのルナマリア並の描写がなければ、単純に本編を見ている人間はご都合主義とか、唐突だ、とか思うでしょうね。前にアスランのパーソナルデータを呼び出して、こっそり見ている、とかだけでは免罪符にはならないのではないでしょうか。
 それとも、懐に窮鳥が入った猟師の心境だったのでしょうか、メイリンは。いやはや、ナンとも。

・しかし、メイリンのハッキング能力は半端ではないようですね。いくら自軍のものとは言え、メインコンピューターに不正アクセスして、警報システムを誤作動させるのですから。
 その上、緊急発進が可能で、かつ、滑走路にも近い機体の置き場所まで特定してしまうんですからね。彼女、つい最近までこの基地の知識なんて碌すっぽ持ち合わせていなかったにも関わらずですよ。いやあ、凄い。

・アスランはレイにとどめを刺せた筈なのに、躊躇いました。ライフルを落とされた後のあのタイミングなら、間違いなく撃てた筈なんですけどね。まあ、そういう甘い所がアスラン・ザラなのですが。

・レイの「キラは死んでいない」という台詞は、クルーゼもまた彼の心の中に生きている、ということなのですかね。

・キサカさん、東アジア共和国からジブラルタルへとやって来ました。でも、故郷でもなんでもない東アジアにいたんでしょうか。そんなとこにいるくらいなら、カガリの側近をやっていてやれば、あの最悪の事態は避けられたかもしれないのにねえ。

・アーサー、今日は驚きこそしませんでしたが、あんまりなことを言ってブリッジを白けさせてしまいました。これが伏線なら、一挙に話を畳めるかもしれませんな。

・最後になりましたが、僕はアスランの今回の脱走は全肯定です。まあ、そもそもザフトに復隊したのが間違いだったんですから。
 レイはゴチャゴチャ言っていましたが、迷っていた人間が元の鞘に納まるだけですよ、ええ。

 満足度=☆☆/2★★★(一個半)

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by shunichiro0083 | 2005-06-27 23:18 | 感想
2005年 06月 18日

PHASE-35 渾沌の先に

・アバンタイトルでは前回の種明かし-如何にしてアークエンジェルとフリーダムが窮地を脱したかが描かれました。
 それでも確たる証拠を得られずと、探索活動を行うあの老指揮官は大したもんだなあ、と。っていうか、EWACディンに水中探索用ソナーなんか付いてたんですね。

・フリーダムを落としたシンは皆の賞賛を受けますが、それに突っかかるアスランもまだまだお子ちゃまです。かってインド洋での戦いでシンの振る舞いを軍規に反すると叱責したアスランでしたが、今回は攻守が所を変えて再現されています。
 なので、シンを庇うレイの論理的な意見に対し、アスランは自分の感情を爆発させるしか出来ません。出来ないのですね。本来なら、あそこでは個人的感傷をグッと押し殺し、シンの挑発的な言い草にもじっと我慢の子でいなければならなかったのですがねえ。上官なら。
 けれど、昨今の部下の反抗的な態度に腹を立てていたアスランは、自分がそれでも彼らの上官であることをすっかり忘れてしまっていたようです。それとも、フリーダム大破がそんなにショックだったのでしょうか。
 まあ、確かにレイの言葉は正論です。ザフトという軍組織に身を投げた以上、その論理には従わなくてはならない。しかし、それにアスランが反した時にはしたり顔で指摘する癖に、アカデミーの同期で戦友な筈のシンがそれをしても黙って見過ごして来たレイがやっては説得力がないですなあ。
 こういう所にもレイの胡散臭さ、腹黒さを感じてしまいます。

・けど、このアスランの言動はアスランが本来の自分に立ち返りつつあることも示しています-いい意味での破天荒さを取り戻しつつあるのですね。これは次回への伏線と言ってもいいのではないでしょうか。
 次回のアスランの脱走とは、単に現状のザフト、ひいては議長への不振からではなく、ここに来て組織の論理よりも自己の感情を優先させるという、アスランらしさを取り戻す、ということでもあると思います。
 けど、まあ、本当はアスランがザフトに復隊しても本来の自分を見失わず(というか取り戻して)、「はみだし軍人」としての本質をシンに見せられていたらこんな事にはならなかったのではないかと思います-シンも、アスラン本人も。まあ、人付き合いが下手なのも、アスランらしさだから仕方のないことだったのかもしれませんが。

・一方、議長の声明によってロゴスと認定されたグローバルカンパニーの人々が襲撃を受けているようです。しかもその戦力比は圧倒的で、襲っている民間人の人々の方が優勢に事を進めて行きます。護衛の兵士はライフル一丁なのに、襲ってる民間人の人々は戦車とまではいかなくても、自走砲程度は装備しています-おかしな話です。
 どうして、ロゴスの皆さんを護衛している軍の装備があんなに貧弱なんでしょう。どう考えても、あの程度の暴徒ならMS1個小隊-3機もあれば楽に鎮圧出来るでしょうし、仮にMSがなかったとしても戦車くらいは出撃するでしょう。それとも、連合軍の歩兵は民間人の暴徒にも易々とやられる程、練度が低いのでしょうか。
 加えて、ブルーコスモスの盟主であるジブリールも、その居城が暴徒に襲撃を受けています。ロゴスの皆さんもそうですが、どうして、そんな場所が分かったんでしょうね。会社が襲撃を受けているなら納得出来るのですが、どうみても皆さんプライベートを襲われている様子。
 幾ら情報化社会と言っても、そう簡単には一企業のトップの方々のお家が分かる訳ではないでしょう。れっきとした軍事組織であるザフトが攻撃するのなら兎も角、民間人でしかない暴徒の皆さんにそこまでの情報収集能力があるとは到底思えません。
 と、言うことは先の声明と同時にロゴスのメンバーの居場所がリークされた、と考えるのが一番筋が通っているのではないかと思います-え、誰がやったかって? それは聞くだけ野暮ってもんでしょう。
 だからこそ、議長は何も知らない部下達に対し、あそこまで大仰に驚いて見せたのではないですかね。

・ミネルバ、漸くジブラルタル入りです。長かった・・・。ミネルバ入りを全軍挙げて歓迎している最中にも、今後予測されるであろう戦闘に備え数多くのMSが整備されています。バビ、ゲイツ改、そして量産型グフも。どうやら、完全にではないにせよ、ザフトはユニウス条約を有名無実のものとする覚悟が出来ているかに見えます。ザクがいないのがその証拠でしょう。
※済みません、ザクいました。見落としてました。けど、他の機体に比べると数は少ないようにも見えました。そういう意味では、ユニウス条約に対応した万能機ではなく、バビやグフと言った地上戦に対応した機体を量産しているという意味で、やはり条約は有名無実化しているのではないかと思います(6/20 追記)。
 こうした一連のシーンだけ考えるなら、デスティニーとレジェンドはジブイラルタルで開発されたようにも見えます。まあ、表向きはザフトが「地上に持つ二つきりの拠点ですから。MS開発施設があっても不思議ではないですし。
 けど、今回議長が使ったシャトルは結構大きいな感じもしたので、あれで宇宙からわざわざ持って来た説を唱えておきます。っていうか、ドラグーンは地上では使えないんじゃないかと思うのですが。

・タリア艦長、やっぱり今回のロゴス云々の議長の命令には内心疑いを持っているように見えます。何か意味ありげに、意味ありげな言葉を呟いてみたり-それに乗って来ないのがアーサーの、アーサーたる所以なのですが。
 そう言えば今日の放送では驚いていなかったなあ、アーサー。

・さて、議長の真の目的がロゴスを打ち倒し、戦争のない平和な世界を構築し、ナチュラルもコーディネイターもない、平等な社会を創設する-ことではないでしょう。
 そうでなければキラをあそこまで内心敵対視し、「白のクイーン」とか称してラクスをあそこまで危険視することもないでしょうから。ロゴスのみを標的とするなら、あのカップルをああまで目の敵にする筈がありません。
 今の所はまだ、議長の目的が何なのかは判らないのですが、昨今ネット上で囁かれ始めているように、クルーゼと同じ人類の滅亡、ということも言えるのかもしれません。だからこそ、あの二人を重要視しているのでしょう-クルーゼを斃したのはキラであり、キラにその力を与えたのは他でもないラクスその人ですから。
 では、人類の滅亡を望む議長が何故、人の業を体現しているかのようなロゴスを敵視するのか-それはロゴスが戦争をコントロールはしていても、最終戦争を起こさないからではないでしょうか。
 それは人類滅亡を望む議長からすれば、相容れることのない組織です。だからこそ、議長はまずロゴスを潰すべきだと考えたのではないですかね。
 しかしそうなると、何故議長の手にデストロイの詳細なデータが渡っていたのか、ということになります。実は議長もロゴスの一員だった、ということなら議長は裏切り者ということですね。具体的な台詞はありませんが、ジブリールがあそこまで執拗に議長の名を恨めしそうに叫んでいる理由は付きます。
 では、議長がロゴスではなかったとしたら、まあ、単純にロゴス内部にスパイが入り込んでいた、ということになるのでしょうね。
 しかし、もし仮に前者だとしたら、それがばれた時点でデュランダル政権は崩壊ですな。少なくともデストロイがどういう目的で建造されたかも知っていたでしょうし、ならばそれを承知の上でベルリン周辺の犠牲を出した、ということになります-自分自身の野望を成立させる為に。
 けど、そういう展開だと今はダークヒーローになってしまったシンも、デュランダルを見限る正当な理由になりますからね。後者だと、ドラマ的にちょっときついかもしれない。
 ただ、そうするにしても難点が一つ。どうして、ロゴスの皆さんは「デュランダルに裏切られた!」とは一言も言わないんでしょう、ということ。それとも、言ってはいるんだけどカットされているんでしょうか。

・さあ、次週はアスランが盗んだグフで走り出します。「19」ならぬ「18の夜」です。なんか、メイリンが手助けするようですが・・・どうなりますことやら。

 満足度=☆☆★★★(二個)

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by shunichiro0083 | 2005-06-18 19:58 | 感想
2005年 06月 12日

PHASE-34 悪夢

・誰もアレでキラが死んだとは思っていない。絶対。ストライクフリーダムとか公表されていたら、そう思われても仕方ないよねえ。

・シンはかなーり、壊れてしまっているようです。それより嫌なのは、インパルスとフリーダムの最後の大爆発の瞬間、それを見ていたレイの冷ややかな目線と表情ですね。シンの身を案じていないというのが丸分かりな訳で。
 ここでもう、レイが戦友としてシンの為に助力していたのではなく、議長からの命令で協力していただけということが分かってしまいました。
 ステラの脱走騒ぎの時はシンの為に力を貸した訳ではなく、ブーステッドマンとしての非情な宿命に翻弄されるステラに同情したのでしょうね。無論、自分が動いて助け出す程ではないにせよ、シンが動くなら力を貸してやるか、という程度だと思いますが。

・シンとキラの戦いは結局、種割れした者道士の戦いならば、遠慮も手加減もしない方が勝つという、それだけでしかなかったような気がしました。あれなら作戦も戦術もないような・・・そんな感じ。
 両者の明暗を分けたのはシンが対フリーダム戦のシミュレーションをばっちりやっていたことと、ステラを殺された恨みに身を焦がしていたからではないかと思います。
 まあ、実際の殺し合いではそんな風な雑念は邪魔なだけで、より自然体の方が勝つと言われていますが。実際、シンがキラに勝ったのはエンジェルダウン作戦が発動されていて、窮地に陥っているアークエンジェルに気を取られていたから、というのもあったからではないか、とも考えています。

・先週の終わりでカガリが急遽オーブに帰ると言い出したのは、議長が公開したロゴスさんリストの中にオーブの関係者がいたから、というのが真相だったようですね。
 セイラン親子にも何やら縁の深い人たちのようで、アバンタイトルで慌てふためいておりました。まあ、だからと言ってあの親子がロゴスと繋がっていた、というにも早計に過ぎるのでしょうし。
 まあ、ロゴスというのは「産軍複合体」ではなく、「軍需産業複合体」ですから。敢えて言うなら「黒い幽霊団」や「タロン」「トライデント」に近しい存在です(私兵を抱えてないこと以外は)。それなら、先進工業国であるオーブにもそのメンバーがいたとしてもおかしくはないでしょう。
 なら、何故二年前ロゴスが裏から糸を引いていたにも関わらず、オ-ブは侵攻を受けたのか、という疑問もあるかもしれません。
 が、繰り返しますが、ロゴスとか「軍需産業複合体」です。ということは私企業の集まりであり、その目的はあくまでも利益の追求です。一旦は焦土とされて工場などの設備や在庫等の財産を失っても、それが後できちんと補填されるなら構わない、という長期的な判断と意思統一がロゴス内にあったとしても然程おかしくはないと思います。

・しかし、今回アバンタイトルでも使われていた議長の演説で、今回漸く気が付いたのですが、議長って謀略組織としてのロゴスの名指しで非難していいるけれど、それを証明する具体的な証拠は一切ないんですよねえ。
 少なくとも、今回と前回の放送分で明らかになった映像ではロゴスが存在し、過去様々な謀略を行って来たという確かな証拠を何一つ、提示していない訳で。だったらそれは、単なる言いがかりに過ぎない。もしくは立派だけど、電波な演説という評価。
 そういう演説を地上で連合の圧政に苦しんでいる(とされる)人々が無批判に信じ込んじゃうのは百歩譲れるとしても、聡明で英邁なプラント最高評議会議員の皆さんが丸め込まれてしまうのはどうかと思います-やはり優れた知力と冷静な判断力、というのは別物なのだろうか。

・タリア艦長、アスランの言いがかりにも耐え、取り敢えず命令を実行しています。が、降伏を勧告したり、敢えてタンホイザー発射のタイミングを遅らせたりと色々手を尽くしているようではあります。
 本来ならアークエンジェルのバックを取った段階でタンホイザーを発射していれば、そこで終わりだった筈ですからね。それをわざわざ海岸線近くまで待つ辺り、口とは裏腹にタリアはアークエンジェルを友軍として意識しているようです。
 前回も書きましたが、ザフトがアークエンジェルを追討するということは、プラントには邪魔な存在である、ということです。それはつまり、ロゴスを討った後の世界には邪魔だということであり、プラントが世界秩序を牽引するという意志の裏返しなのでしょう。
 ならばタリアは、デュランダルのその意志に対し漠然とした不安を持っていて、それに抗い得るカードとしてアークエンジェルに価値を見出しているのかもしれませんね。

・タリア艦長の言葉に少なからぬ衝撃を受けていたアスランでしたが、それは変わっていないと思っていた自分が実は人から見れば、変節してしまっていたということを思い知らされたからなのでしょう。
 この辺り、前回の文章とダブりますが、アスラン本人とすれば信念も、主義主張も、何一つ変えていないにも関わらず、属する陣営を変えたことによって第三者から見れば変わってしまったとも見える、ということに気付いていなかったんでしょうね。
 事実、前回の戦争では最終的にナチュラルでもコーディネイターでもない第三陣営に属していたアスランが、再びザフトの旗の下で戦うのなら変節したと思われても仕方のないことで。そしてその中で連合と戦っている現実があり。ならそれは、少なくとも外見で判断すれば、完全に変わってしまったと思われてもしょうがないでしょう。
 アスランの脱走にはそうことも少なからず働くのではないか、とも考えています。
 この段階で結論を出すのは早計でしょうが、何はともあれアスランがザフトに再入隊したのは完全な過ちであったのではないかと思いますね。アスランがアスラン自身の考えに忠実でいるならオーブにいるべきだったし、或いは道義的な立場はどうあれアークエンジェルに参加すべきだったのではないかと思います。

・しかし、どうしてタリアはマリューがアークエンジェルの艦長だって予想出来ていたんだろう。そんな伏線はなかったような気がするのですが。
 シンも同様ですね-共振でもしたんでしょうか(ザッパーンッ)。

・アーサーは今回もよく、驚いてくれました。マリアの顔を憶えている辺り、中々侮れません。

・アマギ一尉はCICの席に収まっていましたね。まあ、妥当な所でしょう。事実上の副官席ですから。

・あのザフト地上部隊の老指揮官、一体何歳なのでしょう。「ジョージ・グレンの告白」後、即コーディネイターになっていたとしても60歳には微妙に届かないのですが。
 それとも、よっぽど老けて見える人なのかな。

・真っ当に考えるなら、フリーダムの核エンジンはエクスカリバーに貫かれてもあんな大爆発は起こしません。だからこそ、前作のラストでアスランはジャスティスを爆発させるのに然るべき手順を踏んだ訳で。
 っていうか、小型の核分裂炉の爆発よりも、対消滅反応による爆発の方が規模が大きくて然るべきなんでは、というのは素人考えでしょうか。

 満足度=☆☆/2★★★(一個半)
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by shunichiro0083 | 2005-06-12 12:47 | 感想
2005年 06月 06日

PHASE-33 示される世界

・取り敢えず、「種運」終盤の予想。

1.ロゴスには実は最高幹部会議・十二使徒がおり、それぞれが最高級のガンダムを保有し、ミネルバを苦しめる。
2.更にその上にはロゴス大首領<デウス>がおり、彼が駆るアポカリプスガンダムは打撃自由や無限正義、運命が束になっても敵わない程の戦闘力を持っている。
3.実は<デウス>はデュランダルの双子の兄であり、なんとこの戦争は壮大な痴話喧嘩であった。
4.シンやキラらを使って首尾良く兄たる<デウス>を斃したデュランダルの真の目的は、ロゴスなき世界の支配者となることであった。
 この野望を知ったシン達であったが、レイ率いるレジェンド部隊や、議長が駆るマイソロジーガンダムの破壊力の前に、あわや死亡寸前にまで追い込まれしまう。

・こんな冗談はさて置き。
 いや、シンが山深い湖にステラの遺体を沈める理由・・・ミネルバに持って帰るとプラント本国に送られ、モルモットにされるからですか。うーん、大したものです。
 これまで何度も繰り返してきましたが、本当にこういうディテールを描くのは上手ですよね、スタッフさん。
 それにしても、顔を上げたシンの形相はすっごく怖かった。夢に見そうだ。

・で、ここからフリーダムに復讐の炎を燃やすシンの物語がスタートしました。表向きは所属不明機に対する方策の検討とは言いながら、シンの瞳にはフリーダムを斃すことしか映っていない様子です。
 ここで問題なのはやはり、何故、レイがこうまでシンに肩入れするか、ですね。前回のシンの無断発進は個人の問題だとは思うのですが、今回のこれには議長の影を感じずにはいられません-これはひょっとして、議長がアスランを見限ってシンに乗り換えた、ということなのかな。
 実際、ミネルバにはフリーダムに対抗出来るだけの戦力はシンのインパルスしかないのですからね。あのレイの見事なまでの正論と弁護の前には、さしものアスランも言い返すことが出来ません。たとえ、どんなに馬鹿にされても。

・で、そのアスランはルナマリアの言葉に明らかな戸惑いを見せているように感じました。
 何の処罰も受けず、増長するシンに対し、ガツンと本来の実力を見せ付けてやるべきだ、というルナマリア(意訳)。そこで何故かアスランは「種運」1話から、議長よりセイバーを譲り受けるまでをフラッシュバックします。
 これは一体、何を暗示しているのでしょう。多分、力に対し力で対抗することの矛盾を感じていた自分。そしていつしか、それを忘れていた今の自分に気付き、自己嫌悪を抱き始めたのではないのかな、と想像します。
 だからこそ、ブルーコスモスを操るロゴスを真の悪であると糾弾し、それらに対する宣戦布告をした議長を見るアスランの表情は裏切られたようなものだったのではないでしょうか。力に力で対抗し、憎しみに憎しみを返す愚かさを知っていた筈の議長が下した決断は、かってアスランが議長がその愚を説いた状況そのままだったからです。
 まあ、あの時も議長はアスランに論破された訳ではなかったですから、アスランがああいう顔をするのはお門違いと言えばお門違いなんですがね。
 それとも、セイバーを失くし、議長に対する抑止力足り得ないことを今更ながらに悔やんでいるのでしょうか。

・ネオのデータはアークエンジェルのデータベースに残る、あの不死身の男と全く同じなようです。
 だからと言って、実はC.E.の世界では促成クローン作成技術が確立していた-なんて設定がここに来て急浮上する可能性も否定出来ませんのでね。そう言えば、「種」でも明確に否定されている訳ではありませんでしたし。
 個人的には単なる促成クローンではなく、それに加えてムウの身体データを元に調整された複製体に一票。
 泣き崩れるマリューさんの気持ちも分からないでもないですけどねえ。

・で、議長はデストロイの大量虐殺シーンという切り札を手に、全世界へと演説してロゴスの存在を白昼に曝け出します。っていうか、この地球はどれだけ情報操作されているのでしょう。あれだけのことをさせておきながら、ジブリールはデストロイのしでかした事が誰にもバレないと本気で信じ込んでいたみたいです-人の口に戸は立てられないのですが。
 ひょっとしたら、あの世界にインターネットは存在しないのでしょうか。民衆の草の根ネットワークも、NGOも-そういう世界設定なんだ、と言われればそれまでですが。だとすれば、ミリアリアはどこで自分の取材の成果を発表するつもりだったんでしょうね。ちょっと不思議です。
 そのロゴスはどうやって調べられたのか、顔写真にフルネーム付きで全世界に公表されてしまいました。随分と脇の甘い大会社のシャチョーさん達なようで、自分達の周囲を嗅ぎ回っている者がいれば気付いて然るべきなのではないか、とも思います。
 報道という面ではC.E.はどうも、公正公平を目指す公器としてのジャーナリズムがあまり育っていないような気もします。或いは、全てのジャーナリズムがロゴスなり国家の支配下に置かれている、ということなのでしょうか。翼賛体勢とかで。

・で、議長のこの世界中に向けて発信されたメッセージも、現実を知る者においてはやはり胡散臭く感じられるのも事実です。
 何故、デストロイを巡る一連の戦闘映像の中からフリーダムが排除されているのか。偽ラクスこと、ミーアがこの期に及んで演説をするのか。まあ、それもこれもひっくるめて政治であり、情報戦なのだ、ということであるなら仕方のないことなのかもしれません。
 しかしそれは裏返せば、議長の狙いが単に世界政治を影から牛耳ってきた闇の組織・ロゴスを潰すことで真の恒久平和をもたらす-ということのみならず、その後の混乱を極めるであろう世界情勢においてプラントが主導権を握る、という意志の現われでもあるのでしょう。
 だからこそ、あの破壊の権化たるデストロイを倒したのはザフトのMSでなければならず、前戦争終結に重大な役割を果たしたとされるラクスの偽者を用いてでも、自分がパトリックのような強硬派ではないことをアピールせねばならなかったのでしょうから。
 キラやラクスが揃って険しい貌をしていたのは、単に自分達が議長によっていいように使われているという嫌悪感だけではなく、そういう権謀術数の臭いを嗅ぎ取っているからなのではないかと思います-純粋に喜ぶシンや、微笑を浮かべるレイとは対照的ですね。

・それにしてもアーサー、議長の演説を聞いて単純に感動している場合じゃないだろ。タリアも元恋人の凛々しい姿に見惚れていた様子ですが。

・来週はいよいよミネルバに、アークエンジェル討伐の命が下るようです。ネオはこのままなし崩しに味方となり、余った虎用ムラサメとかに乗ってキラの窮地を救うのでしょうか。

 満足度=☆☆/2★★★(一個半)

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by shunichiro0083 | 2005-06-06 12:56 | 感想
2005年 05月 29日

PHASE-32 ステラ

・今週のデストロイの虐殺&大破壊のシーンは先週に比べると結構良かったですね。泣く子どもをザフト兵が抱き止めた瞬間、デストロイのビームで焼かれてしまったり。結構、心に残りました。

・どうやらザフトは各地の反連合の各都市に、駐留軍を送り込んでいると思われる節がありました-評議会のシーン。
 そうして考えると、ザフトは地上の幾つかの都市に軍を駐留させているようです。それが住民からの依頼でそうなっているのか。それとも、各国の軍を実力で排除して居座っているのかまでは分かりませんが。
 ディオキアなんかもそういうパターンなのでしょう。これも「積極的自衛権」なのでしょうか。

・さて、今回のこのデストロイの反連合都市の襲撃によって、図らずともセイラン親子による世界安全保障条約への加盟の正当性が傍証されてしまった、と思ったのは僕だけでしょうか。
 もし、あの時カガリが強行して条約加盟を拒んでいたら、デストロイはないとしても遅かれ早かれ連合軍による再びのオーブ侵攻を招いてしまったのではないかとは想像に難くありません。
 これまでこうした仮説は「種」は兎も角「種運」では推測に過ぎなかったのですが、今回のデストロイのユーラシア西部地域への侵攻がジブリールのあの考えから起きたのであれば、かなり可能性の高い可能性であったと思います。
 それじゃあ、オーブがプラントと組む、という選択肢はどうだったかと言えばやはり今回のザフト都市駐留軍の敗北からも、その戦力はやはり反連合地域を守るに足るものではないのではないかと愚考します。
 なお、今回のザフト軍の敗北はデストロイという規格外の兵器によるものだ、という意見もあるかと思います。が、基本的に連合とザフトの戦闘は自分に有利なフィールドで戦った方が勝利しています(除く、ミネルバ)。まあ、兵法の基本と言えば基本ですが。
 そういう意味でも、やはり宇宙を本来のフィールドとするザフトは地上においては連合に遅れを取るのも仕方のないことではないかと思います。そして、そこいら辺を冷静にセイラン親子は計算しており、プラントにつくよりも連合に与する方がより自国の為になると判断したとしても、誰も責められないと思うのです-無論、セイラン親子が連合高官と誼を通じていた可能性も低くはないのですが。

・やはり、キラはネオに何かを感じ取っていますね。捕虜にするように指示していますし。
 しかし、やっぱりキラのあのやり方は不殺じゃないよねえ。空飛んでる機体を落とせば、例えコクピットを潰していなくても衝撃でお亡くなりになってしまいますよ。
 次回予告を見ると、ネオも何とか一命は取り留めたようですが医務室のベッドの上だったし。名のあるネオでさえそうなら、他のパイロットの皆さんの運命は・・・ブルブル。

・いや、まあ、なんだかんだと書き連ねてきましたが、やっぱり一番ショックだったのはオクレ兄さんでしょう。
 唐突に出てきたムラサメ3機に翻弄され、しかも1機も撃墜出来ず。形勢が不利になったのを見て戦線離脱しようとしたのも束の間。とうとうビームの直撃を喰らってしまい、小破した所を小隊長機-であろう-のビームサーベル龍槌閃で機体もろとも真っ二つにされてジ・エンド-あ、あんまりだあ?!
 それでも他の二人のエクステンデッドは主人公やもう一人の主人公に討たれて散ったし、そこに至るまで多少のドラマもあったというのに。何でオクレ兄さんだけがあんなぽっと出の脇役に斃されなければならなかったのだろう。一人、碌なエピソードもなく、ブロックワードも分からないまま。納得が行きません。
 先週から嫌な予感はしていましたが、幾らなんでもこんなあんまりな死に方をするとは・・・絶句です。合掌-それとも、生きているのかな、オクレ兄さん。ちゃんとした描写、なかったから。だとしたら凄いけど。

・かくしてステラも死に、ファントムペインは崩壊寸前ですね。今やかの部隊で捕虜にもならず、ちゃんと生き残っているであろう名のある人物はイアン・リーしかいなくなってしまったという。
 もうこのままブルーコスモスの私兵も、連合軍部隊もごっちゃになってしまうのでしょうか。それで指揮系統が乱れる訳でもなさそうですから、不都合はないんでしょうけどね。

・なんかシンはおのまま増長してしまったら、その内レイ以外の友達がいなくなってしまうのでは、という気もします。
 少なくとも上司であるアスランとは完全に不仲になってしまいそうです。で、デストロイを破壊した-その結果、ステラを殺したキラとフリーダムを憎むようになる、と。
 けど、シンがステラをミネルバから連れ出さなかったら、少なくともデストロイには乗らずにすんだのは事実。幾らあのままにしておけば死ぬに任せるしかなかったかもしれないけれど、それでもシンはステラを連合に返すべきではなかった。
 結果論かもしれないけれど、実はそれを回避出来たかもしれなかったのは前回のアスランの台詞からでも分かる通り。一人で思い悩み、一人で突っ走ってしまったシンはやはり責められても仕方ないだろう。
 けれど、そういう自己批判とか反省とかもないまま、キラ憎しでいっちゃうんだろうなあ、シンは。そしてそれはキラを重大な不確定因子と認識している議長の思う壺である、と。
 けど、今回のこの一連の出来事が全て議長の掌の上、ということはないでしょう。っていうか、無理、絶対。
 いや、ひょっとしたら『多少の手違いはあったが、概ね私の思い描いた通りに皆動いてくれたよ。有り難う』くらい言ってしまうかもしれない-『多少の手違い』について、具体的に言及することなく。

・さあ、来週は議長が動きそうです。物語も本格的に動き始めるのか?

 満足度=☆☆/2★★★(一個半)

※ちなみに、「続き」には大したことは書いてありません。少々の愚痴と、ほんの一つまみの「毒」くらいです。
 それでもいい、という奇特な方だけどうぞ。

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by shunichiro0083 | 2005-05-29 13:45 | 感想
2005年 05月 22日

PHASE-31 明けない夜

・やはり、まともに考えるなら銃殺刑に値する罪だったようです、シン。そうなるとレイは罪一等が減じるくらいで、ザフト刑務所にて終身刑でしょうか。
 いや、結局それまでの功績を考慮して一切が不問に処されてしまった訳ですが。しかし、ここに議長の影がちらついて来るとなると話は別です。シンを処罰する、ということはそれの片棒を担いだレイも処罰しなければならない、ということで非常に都合が悪い。幸い、シンには勲章ものの軍功があるのだから、それと相殺することにすればいいだろう-こんな感じでしょうかね。
 大体、多大な功績はシン一人のものであり、こういう言い方もナニですがレイには関係のない話です。仮にシンの罪がそれで相殺されたとしても、自らの意志でシンを助けたレイの罪がなくなる訳ではないでしょう。
 いや、あれは単にシン一人の功績ではなく、ミネルバ全体の手柄であるから、レイの罪も相殺されても問題ない、というのであればレイも勲章を貰えるでしょう-あの噂好きな若手クルーがそんな話をしない、と言う方が不自然です。ミネルバ全体の功績としてなら、艦長を始めとするクルー全員に特別休暇と金一封が出てもおかしくない。
 けれど、本編でそういう描写や台詞がないのなら、やはり勲章ものの功績はシン一人のものとして判断すべきでしょう。にも拘らず、今回の一件に関わったすべての人間の罪が不問に帰されたのなら、やはりそこには実力者の影を疑って然るべきなのではないでしょうか。

・また、ネット上で囁かれていたシンの増長もここから始まるようです。営倉でアスランの説教を不貞腐れて聞いたり、反論していた内はまだマシだったのですが、無罪放免を言い渡されてからは増上慢一直線ですね。
 確かに、アスランの言う軍の論理は正しいのですが、個人的な感情や判断がそれよりも上に立つシンには単なる正論以外の何物でもありません。それどころか、『どうしてこの人は俺の気持ちを分かってはくれないんだ?!』的な怒りや憎しみを煽る結果となってしまったようです。
 レイもそれまではあった上官に対する礼儀を捨て去り、シンの擁護に走ってしまいます。まあ、これは同時に自己の保身でもある訳ですが。シンを庇うということは、自分の行為の正当化である訳ですからね。それを巧妙に友人を庇う、という形でやる辺りレイはしたたかです。

・アスランはね、シンのことが嫌いではないと思います。ただ、扱いあぐねているのも事実でしょう。正真正銘のエリートであったアスランは、個人個人では反目しても、そうした感情を軍組織としての利益や規律よりも優先させる、ということを理解出来ないのではないかと推測します-自分はジャスティス奪ってアークエンジェルに走るとかしてしまっている割に。
 だから、シンという人間が今一つ理解出来ないのでしょうね。そういう意味では、はみだし軍人な訳です、シンは。「種運」のアスランが人気がないのは、そういう組織の論理の代弁者になってしまっている-ひいては、画面上で否定的に扱われている部分ではないかとも思います。
 「種」でのアスランていうのは結構、模範的な軍人であるように振る舞いつつ、要所要所では個人としての判断を優先させていた人物でしたからね。ストライクを撃墜させなかったり、モルゲンレーテで再会したキラを見逃したり。僕はアスランというのは、そういう意味では人間味のある、血の通ったキャラクターであったと思っています。
 しかしながら、「種運」でのアスランはあまりに組織人になりすぎてしまい、本来もっていたいい意味での破天荒さがなりを潜めてしまったように思えてなりません。つまり、恋人のカガリ同様状況に飲み込まれてその良さを発揮出来なくなってしまっているのではないか、ということです。
 それでも今回のステラの一件まではシンがあまりにお子様過ぎた為に、アスランは苦労人だなあ、というポジションに踏み止まれていたと思います。しかし、物語が完全に非常識なシンを是とする方向に流れてしまった為に、特に今回のアスランは情けない敵役、という風な描かれたかになってしまったのではないでしょうか。

・もう一つ特筆すべきは、アスランがシンにした説教が無意味なものになってしまっただけでなく、それが否定されたことがかえってシンの増長を促してしまったことではないでしょうか。
 あんな慇懃無礼な物言いをする子じゃなかったのに、シン・・・。
 下馬評通りでいけば、来週はシンに最大の悲劇が訪れる筈です。そしてそれは取りも直さず、アスランの今回のシンへの言葉の正しさが立証される、ということでもあります。また同時に、今回の一件におけるシンとレイの判断が間違っていたということになるのかもしれません。
 いや、まあ、確かにステラを連合軍の所に帰したことで彼女は命を取り敢えずは延命することに成功したのですから、そういう意味ではシンの判断は正しかったのでしょう。しかしながら、ステラという一応完成されたエクステンデッドを取り戻した連合軍が、そのまま兵器である彼女を戦いから遠ざける筈がない、という所まで考えが至らなかったのならやはり大間違いですね。
 無論、ステラが帰らなくともデストロイは動き、ユーラシアの都市は灰燼に帰し、ザフトの陸上部隊も全滅したでしょう。ステラがいなければ、オクレ兄さんが搭乗しただけなのかもしれません。
 しかしながら、ステラはミネルバにいればあんな大量虐殺を行わずには済んだでしょう。ステラの手を血で染めさせた直接の責任はジブリールとネオが負うにせよ、そこにシンとレイが加担してしまったのは紛れもない事実なのです。

・しかし、ユーラシア西部とか言っていたような気がするけど、「西部」って何処なんだろう。あの冬まっさかりの画面を見る限りでは「東部」のような気がするのだけれど・・・。それとも「ユーラシア連邦」っていうのは「ソ連」に相当する国だから「西部」なんだろうか。だとすると、かなり視聴者に優しくないアニメのような気がする。
 ちなみに、「種」オフィシャルファイルメカ編Vol.2には「ユーラシア大陸北部からヨーロッパに至る諸国で構成される」と書かれております。念の為。

・あと、ここで暴れるデストロイを迎え撃つザフト軍ですが、一体どこの所属の部隊なんでしょう。っていうか、ザフトは一体全体幾つ地上に基地を持っているんでしょうねえ。カーペンタリアとジブラルタルだけじゃなかったんでしょうか。
 あんなに地上に軍事拠点があるんなら、別にプラント本国から救援部隊(ブレイク・ザ・ワールド事件の時)やカーペンタリア支援の降下部隊(オペレーション・スピア・オブ・トワイライト発動時)を送ることもなかろうに。
 なんかもう、ここまで来ると好意的な解釈がかなり難しいです。って言うか、二分強もアバンタイトルやっているくらいなら、デストロイが接近しているのを基地オペレーターが発見してスクランブルをかけたり、周辺住民に避難勧告を出すとか、そういうシーンを入れてくれればいいのに。
 そういうものがないから、かなり唐突な印象を受けましたよ、デストロイの虐殺シーン。焼かれる町並みも同じだから、既に三つの都市が壊滅しました、とか言われても全然ピンと来ないし。
 確かに、最初の一撃でザフト部隊もろとも都市が焼けるシーンがあったのだから、カットが変わればそこで描かれている都市も違うものになっているのは当たり前なのかもしれないけれど、それならそれで描き方というものがある筈。“ボナパルト”の字幕を入れるくらいなら、焼かれる都市毎にその名を字幕で入れてもいいのではないかと思いますね。

・しかし、それにしても強いなあ、デストロイ。
 超強力な主砲に、無尽蔵のミサイル、全方位に配置された副砲、空飛ぶ腕にもビーム砲と驚異的なまでの火器。陽電子リフレクターに、対ビーム装甲に(多分)PS装甲と完全な防御。加えて変形機能に、飛行能力-サイコガンダムのオマージュなんでしょうか。
 しかしもっと凄いのはアレを搭載して、整備や補給をこなせる艦船が連合軍にあった、ということでしょう、多分。

・ネオはジブリールからの信頼を失いかけている様子です。ミネルバ追撃の任務から外され、中央への反抗激しいユーラシア西部の鎮圧の任務に回されてしまいました。
 シンと交わした約束も忘れている訳ではないのでしょうが、やはりそこはネオも組織の人。上司たるジブリールの命令に逆らえる訳もありません。それでもデストロイが完成していなければまだマシだったのでしょうが、ステラとシステム上相性のよい機体を使え、という命令が来てはどうしようもないのでしょう。
 興味深いのは何故自分を乗せないのか、とオクレ兄さんに聞かれたネオが吐き捨てるように「データ上でな」と適性を語るシーン。人為的に遺伝子を細工されたコーディネイターを忌み嫌うブルーコスモスであっても、誰が最適かを科学的データで判断するということは彼が信望する「自然」とは相反する考え方のような気がします。
 まあ、自然な生命を人の手で改変する-ブーステッドマン-ことは構わないのですから、やはり身勝手な考えだと思わざるを得ません。
 けど、お願いだからネオはブルーコスモスを裏切って“いいひと”とかになって欲しくはないですね。ネオにはこのまま組織人としての生を全うして欲しいと思います。意外とそれが、アスランとの対比になるのかもしれないですから。

・オクレ兄さんはステラのことを全く覚えていない様子。ステラも“最適化”で都合の悪いことは全て忘れさせられてしまったようです。

・タリア艦長もシンの一件については若干の責任を感じているようです。エースとはいえ、まだ歳若いシンを追い込んでしまったことを後悔しているのでしょうか。「我々の責任云々」というのも、意外とそうすることでシンの減刑を、と考えていたのかもしれません-その思惑は全く外れる訳ですが。

・アーサー、今回もいい驚きップリでしたねえ。「チ~チ、オォッパァ~イ、ボインボインッ」とか歌ってくれんかのう、娯楽施設のカラオケかなんかで(レイの伴奏ならなお可)。

・そのレイの営倉での台詞は「FATES」の回のクルーゼの台詞を彷彿させましたね。けど、この二人の言葉には「人事を尽くして天命を待つ」が持つ清々しさよりも、虚無的な響きの方を強く感じますね。

・アークエンジェル、スカンジナビア王国国王の個人的な友誼で匿われているようです。そういうのはもっと早くに言うべきではなかったではないですかね。ここまで話が進んで来て、台詞一つで済ますのは正直どうかと思います。

・キラは迷い、マリューはそんなキラを是としますが、「愛する人を守る」なら他にやり方があったのではないかと思いますね。オーブや連合を巻き込む理由にはならないし、そんなんで少なくない犠牲を出すのは間違っているんじゃないでしょうか。
 逆に、キラはラクスが狙われなかったらどうしていたんでしょうね。やっぱり、母やラクス、マルキオ導師、孤児らと平和な暮らしを満喫していたのではないか-そんな気がしてなりません。

・最後にですが、シンはステラの身を案じるのなら、艦長を脅してでもロドニアに戻してあの研究施設から薬物や資材を押収させたものを使うべきではなかったではないでしょうか。
 そうすれば最悪でも銃殺刑は免れたでしょうし、ステラを無事にプラント本国に連れて帰りたいタリア艦長や船医もそれほど強く反対はしなかったでしょう。むしろ、話を巧く持って行けば積極的になってくれたかもしれません。
 何せ、エクステンデッドは生かして連れて来い、という命令なのですから、その為に最善を尽くすのは軍人として当然のことです。この提案はそんなに悪いものではないでしょう。アスランに相談していれば、これくらいの知恵は出してくれたかもしれません。それが出来なかったのはシンの性格か。それともアスランの人望のなさか。
 ひょっとしたら、先週のアスランへのシンの憎まれ口は、ステラのことを相談しようとしても出来る雰囲気ではなかったことに対する苛立ちだったのでしょうか-今となっては真相は藪の中、ですが。

 満足度=☆☆/2★★★(一個半)
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by shunichiro0083 | 2005-05-22 13:55 | 感想
2005年 05月 15日

PHASE-30 刹那の夢

・キラが皆に語る内容は平和的な反戦運動主義者なら問題ないと思うのですが、やはりフリーダムという常軌を逸した力の持ち主が活動の拠り所とするには問題があるように思えます。
 確かに、目の前の戦いを止めたいと思い、それだけの力を行使出来る人間がそれをしないのはおかしい、という意見もあるとは思います。が、それにしてもやり方があるでしょう。ピンポイントで旗艦を潰し、指揮系統を混乱させて撤退させるとか。チャフやNジャマーをぶん撒いて、両陣営を戦闘不能に追いやるとか。
 キラのやっている事の是非はこの際棚上げするにしても、その方法は上手くないとしか言えないのではないですかね。力を持つ者には、その力を最善の方法で使わねばならない責務があるとも思うのです。

・アマギ一尉の台詞にも違和感を感じました。
 まあ、彼らの中ではウズミが実践していた理念を守る=オーブを守るだったんでしょう、きっと。しかしながら、それが間違っていたことは図らずもウズミ自身によって証明されていた訳で。事実、オーブは二年前、武力によって侵略占領されているのですから。
 問題なのは、彼らオーブ軍人がそういう冷徹な事実から何一つ学んでいない、ということでしょう。
 アマギ一尉らの言動からはオーブの崇高な理念は、オーブという国を守る楯にはなり得なかった、という現実から目を背けているようにしか感じられませんでした。好意的に解釈するのなら、彼らが守るべきは一に五大氏族で、第二にオーブの理念。国民の安全やその財産はその次である、ということにならざるを得ません。
 そして、オーブが事実上の君主国であるなら、それでも確かに間違ってはいないのでしょうね-だとすると、家族を殺されてアスハ家を恨むシン、というのは滑稽な道化になってしまうのですが。

・その一方、増長する増長すると言われ続けたシンでしたが、ここに来ていよいよ増長ぶりを遺憾なく発揮し始めた・・・かに見えます。
 しかし、シンの今回のアレはどうも増長というよりは主にステラの容態が悪化してしまっているのに、護ると約束した自分をステラは(しかも、死相が浮いています)それでも信じてくれているのに、何も出来ない自分の無力さに苛立ち、腹立ち。それがやり場のない感情となって、考えのない、出来ない言動として現れているのではないかと思いました。この辺りの描写は上手いと思います。
 それでも、心あらずといった様子でもちゃんと同僚のルナマリアに声をかけているのは、シンが骨の髄までやさぐれてはいない証拠でしょう。

・タリアと軍医、ちょっと無用心ですね。エクステンデッドの捕虜という、言わば敵の機密事項の取り扱いに関する会話を誰が聞いているかも判らない廊下で行うとは。やはりタリアも不本意な戦いの連続で、疲れを見せていたのでしょうか。
 まあ、確かにシンは優れたMSパイロットな訳ですが、実際はまだ思春期の少年です。当の本人が聞いているとは思っていないからこその会話であったとはいえ、聞かれてしまえば頗る心証を害してしまうのは仕方のないことでしょう。
 本来ならそういう部分のフォローをするのが隊長たるアスランの仕事なのでしょうが、アスランはどうにもそういう腹芸が苦手と来ています。でなきゃ、あんなにイザークと仲が悪くなったりはしなかったでしょうし。
 
・そんなアスランが思い悩むのは現在のミネルバが-ひいては自分が置かれている大局的状況です。コーディネイターがナチュラルに抱く憎悪。そうした憎悪の連鎖を断ち切りたい、とする思い。更には、その憎悪の連鎖を食い物にする存在。
 そして、自分が愛する少女を助けるべくザフトに復帰した筈が、結果的にはそれが彼女を苦しませ、悲しませる結果となっているという皮肉。このことを自分に指摘した親友は己に刃を向け、情けをかけられ撃墜されるという有り様。
 そりゃあまあ、冷静に考えれば考える程、誰にも会いたくはなくなるでしょう、アスランは。その上、アスランはシンからその実力を疑われ、もっとしっかりしてくれ、と非難される始末。まあ、シンがアスランにああいうことを言ったのは、額面通りの意味ではなく、期待を込めてのものだったと思うのですが・・・(自信なし)。
 けど、アスランはシンが連合軍を叩き潰すべき敵であると認識し、自分もそうだろうと思われていたことに少なからぬショックを受けていたようでしたが。そりゃあ、自分のことをきちんと人様に語らなければ、見えている部分から判断されても仕方ないのねえ、アスランくん。

・それはさて置き。で、タリアと軍医の会話からステラの現状-容態の著しい悪化と、その未来-研究材料としてのみ生き長らえることを知ったシンは軍人としてあるまじき行動に出ます。しかしながら、ほのかな想いと確かな決意を胸に抱く少年としては当然と言えば当然の行動である、とも言えます。
 切羽詰ったシンのこの行動ではありますが、艦内での不手際さ加減は兎も角。ミネルバを出てからの行動はちゃんと考えてあったようです-前回の戦闘データから敵艦隊の位置を予測し、その上でガイアのコードを発信することで確実にネオと接触出来るようにしていたのですから。まずまず、と言えるのではないでしょうか。
 前述のシンの危機を救ったのは、何故かレイでした。その意味有りげな台詞からは、ブーステッドマンたるステラへの同情とも共感とも取れる思いが感じられます。
 そのレイへの尋問の際、タリア艦長は『これも議長からの指示なのか?』という趣旨の台詞を発しています。これは多分、ロドニアのブーステッドマン研究施設捜索の時、レイがタリア艦長に面談していることを差すのではないかと思います。だとすれば、やはりあの捜索は議長からの極秘の命令だった、と考えるべきなのでしょう。
 そして、レイはF.A.I.T.H.でこそないが、議長の命を受けて独自に活動する何か特殊なエージェントである、という推測もここからは出て来ます。単なる個人的な縁故では軍を動かすことは出来ないですからね。レイは何らかの形でF.A.I.T.H.以上の権限を持った存在だと考えるべきなのではないかと。

・しかしながら、レイが最終的にシンの手助けをしたのも、シンが必ずミネルバに帰ると約束したからでしょうね。シンが仲間を見捨てる筈がないと確認したから、レイは助力したのでしょう-この辺りは「種」のキララク脱出シーンともろ被るのであり、それに関する監督の発言をたぶらせるなら、レイはシンのことを信頼していない、ということになってしまいますが-。
 多分、シンの中ではステラを連合軍に返すのと、ミネルバを裏切ることがイコールになっていないのでしょう。ひょっとしたら、シンは自分がザフトという軍組織に所属している軍人である、という根本的な認識がないのかもしれませんが、それはさて置き。
 ステラに対する想いはシン・アスカ個人のものであり、それは軍人としてのシンが為さねばならない規範よりもより上位にあるのでしょうね。ですから、今回のシンの行動は増長している云々よりも、やはり純粋に衰弱し、モルモット扱いの人生しかない、というステラを救いたい一心からのものだったと思います。
 シンがステラと行動を共にするという選択をしなかったのは、ミネルバでの一件で自分ではステラを護りきることが出来ない、という現実を認識していたからだと思います。その上で、どんな人間かは判らないが、ステラが心からの信頼を寄せているであろう“ネオ”という人物に託すなら、きっとステラを助けてくれるだろうと、苦渋の判断をしたのでしょう。
 と同時に、シンは-あれでも-シンなりにミネルバという艦に対しての責任を感じていたのだと思います。さればこそ、連合軍に投降してでもステラと一緒に行く、ということはしなかったのではないでしょうか。単純にステラを護るという考えに凝り固まっていたならば、シンはそのままネオに付いて行っていたと思うからです。
 そんな無責任なことの出来ないシンはネオからステラの身の安全に関する言質を取ると、あの桜色の貝がらを預けて去ります。ネオの腕の中で安らぐステラに、自分は敵わないという砂のような現実を噛み締めつつも、そうするしかシンには出来なかったのですね。

・一方のネオですが、仮面の所為で表情は確認出来ませんが、取り敢えず彼個人の考えとしてはステラを戦場に出すことには反対のようです。確かに、あれでは充分な休息がステラには必要であるのは間違いありませんし。
 そうなると、やはり事態は一指揮官でしかないネオの思惑を超えて、ジブリールからの命令で動き始めるようです。もし、ネット上で広まっているネタバレが正しいのであれば、ネオは今回シンと交わした約束をいともあっさりと破ったことになるのですから。
 個人的にはこれがシンとネオの因縁にならないことを望みます。何せ、今のシンの周りには敵が多すぎますからね。レイだって何時まで味方かどうかも判らないし。このままでは遅かれ早かれ、ミネルバは駄目になると思います。
 そうならない為にももっとしっかりしてくれ、アスラン。

・どうやら、アークエンジェルには十機弱のムラサメが搭載出来るだけのキャパがあるようです。そんなに大きいハンガーのようには見えませんが・・・。

・あのシャワーシ-ンはタリア艦長だったんでしょうか。一瞬、急に発育が良くなったカガリかと思ってしまいました。

・来週はデストロイ登場ですね。さあ、パイロットは誰になるのやら。

 満足度=☆☆☆/2★★(二個半)
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by shunichiro0083 | 2005-05-15 14:25 | 感想
2005年 05月 08日

PHASE-29 FATES

・まあ、議長の回想ではなく幻視と考えればあれもまあ、有りなのかなあ・・・という感じのお話でした、個人的には。
 きっと議長はとんでもない程の情報収集能力を持っている、ということなんでしょう。

・今回明かされた衝撃の新事実は昔タリアさんと議長が恋人同士で、そして別れていたということ。正確にはタリアさんから三くだり半を議長が突きつけられていたのですが。その理由が「子どもが欲しいから」というものなので、どうやら議長は無精子症か何かなのではないかと思われます。或いはパイプカットでもしているのか。
 コーディネイターだからと言っても、先天的失陥からは逃れられないというのは「種運ASTRAY」で描かれた所ですし。別段、不思議ではないのですがね。TV本編だけ見ている人にはちょっと、受け入れ難いのかも。

・それにしても、若かりし日のタリア艦長が何気に可愛かったのは、作監の大貫マジックでしょうか。
 だからと言って、別に無理して若ぶった声にしなくても良かったような気がしますが。
 それにしても、タリアさんが議長を捨てて選んだ男というのは誰なんだろう。まあ、今後再登場することはないと思いますが。気になる所です。

・また、今回で確定したのが議長とクルーゼが仲良しさんだったこと。しかも、議長はクルーゼの出自や性格、野望を踏まえた上で協力していたと思われます。クルーゼの常備薬は議長から渡されたものだったようですし。
 事によったら、プラントへの帰化に必要だったであろう医学的書類も偽造してあげたのかもしれません。幾らなんでも、DNA検査をすればコーディネイターかナチュラルかは一発でしょうからねえ。この辺りは以前から疑問に思っていたのですが、今回の放送で謎が解けたような気がしました。
 モノローグでは在りし日のクルーゼと自分が交わした会話を思い出していた議長でしたが(監督発言を尊重するなら、あれは魂でも残留思念でもない)、そうなるとクルーゼは何かと世話になったであろう友人をも巻き込んで世界を破滅へと導きたかったのですね。
 議長はそれを良しとはしないけれども、そうなったらなったで仕方がない、くらいの諦観で臨んでいたのかな、と。で、前作で友が企んだ破滅を世界が回避したのなら、今度は自分がどんな手段を用いてでも平和を招来しよう、と決心したのではないですかね。無論、その為の準備は前からしていたのでしょうが。

・しかし、今回の話を見ていて思ったのは、結局クルーゼの不幸というのは父親譲りの優れた能力と、自己中心的で思い込みの激しいその性格だったんではないのかな、と。
 まあ、確かに平均よりもずっと短い命を強いられた人ではありましたが、だからと言って自分以外の全てを人間を滅ぼそうなどとは傲慢の極みな訳で。クルーゼはああいう自分だからこそ、生きていこうとしたら、何かを成そうとしたら、他の誰かの助けを借りなければならなかったのだ、という当たり前の事実には気が付かなかった。
 人は生まれて死ぬ、という本当に当たり前のことを恐れ、自己の想いが断絶することを恐れたのは彼が嘲笑し、冷笑する他の人々ではなくクルーゼ自身であったのにもかかわらず。思考的な近視眼で、視野狭窄だったクルーゼはそうであるが故に自己を客観化出来なかったんでしょうね。
 己の考えだけが唯一正しい、という過ちは現実世界に生きる僕らも陥り易い罠であります。もって他山の石とすべきですね。気をつけねば。

・しかし、なんで議長はあんなにキラとラクスのカップルに拘るんでしょうか。よもや、自分がタリアと結ばれなかったから、幸せな二人に嫉妬している、という訳でもないでしょうに。
 それともあれは、『あの時の選択を間違えていなかったらば、もしや』という議長の後悔の現われなのでしょうか。もし、違う選択肢を選んでいたなら、今頃は自分もタリアとあの二人のように幸せなカップルでいられたかもしれない、という。
 けど、まあ、そんな後悔も含めて自分の人生は自分のものです。結果も、責任も全部ひっくるめて。だからこそ、自分以外の誰かの罪と罰を黙って引き受けることの出来る稀有な人物はそれだけで胸を打ち、死してなお語り継がれて行くのではないでしょうか。
 トダカ一佐が非難されるべきは自己が全うすべき職務を放棄し、自ら死を選んだというその一点にあると思います。あれは美談にはなり得ても、一般的な伝説にまでなることは出来ないと僕は思います。
 議長がどうなるかはまだ判りませんが、もし、仮に自己犠牲的な最後だったとしてもそれはつまる所ポーズで、結局は自分の野望を精算するだけなのではないかと僕は疑っています。
 ちなみに、こういう風に人類全体の罪を自分自身の企みの結果とを混同して死んで行ったガンダムシリーズのキャラクターとしては「逆シャア」のシャア・アズナブルや、「W」のトレーズ・クシュリナーダが挙げられると思ってますが・・・どうでしょう。

・結局、あのベッドシーンは焼けぼっくりに火が点いた、ということだったのですねえ。

 満足度=☆★★★★(一個)
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by shunichiro0083 | 2005-05-08 05:08 | 感想
2005年 05月 01日

PHASE-28 残る命散る命

・ナンと言うかまあ、あまりの真っ当な展開に言葉もありません。
 オーブの派遣艦隊は遅かれ早かれ、ああなっていたでしょう。中立政策を捨て、連合に与すると決めた時からオーブの軍人は最前線でザフトと戦うことは自明の理だったのですから。
 問題は何故、タケミカズチが前線に出て行ったかですね。多分、トダカ一佐は疲れていたのだと思います。馬場一尉がカガリ相手に絶叫していた状況に抗いきれず、流されねばならない自分の立場に居続けることに。
 そうでなければ、あそこでタケミカズチを前進させ、ソードシルエットの的にする筈がありません。あれは部下を巻き込んだ壮絶な自殺なのだと思います。
 今まではトダカ一佐というキャラは好きだったのですが、今回の一件で評価がガクンと下がってしまいました。

・また、エクステンデッドのアウルも下馬評通りお亡くなりになってしまいましたね。さぞかし無念なことだったでしょう。さしたる出番もなく、あんなにあっさりやられてしまったのですから。トダカの戦死には敬礼したネオらも、アウルの死には一瞬声を荒げただけで終わってしまいました。
 オクレ兄さんもフリーダムに瞬殺されましたが、こちらは不殺のキラだったことから九死に一生を得ました。アスランのセイバーも似たような有様です。
 そういう意味では情け容赦のないヒールへと転向を果たしつつあるシンが相手だったことを、アウルは呪うべきなのかもしれません。

・いや、それにしても今回は名のあるキャラがよく死にました。しかしながら、今回の三十分で僕が感じたことは戦争の愚かしさではなく、ああいう行き当たりばったりの戦争へと自国の軍隊を追いやる政治家の無能さでした。
 それは何もセイラン父子やジブリールだけではなく、カガリもそうです。オーブの国是である「中立」を錦の御旗に掲げるのはいいですが、では、実際にそれをどうやって維持していくのかという政策面についてはないに等しい訳で。
 この辺りは前作の「種」も含めて考えるべきなのでしょうが、国の利益を守るために「国是」があるのか。それとも、「国是」こそが最優先されるものであり、オーブという国家はそれを顕示する為にあるのか、という部分です。
 どうもウズミもカガリも、こうした非常に厄介な問題に対する感覚がごっそり抜け落ちていたような気がします-この辺の問題については4/7付けの記事「ウズミ様大自爆のこと」を参照して下さい。
 繰り返しますが、キラはカガリを拉致して国外へと逃亡すべきではなかったでしょう。あの時キラがすべきだったことは、フリーダムとアークエンジェルという非常識なまでの武力を背景に政変を起こし、カガリ親政の為のシステムを作り上げることだったと思います。
 そうすれば少なくとも、今回のようにカガリが泣かねばならない状況と言うのは回避出来ますからね。そうすれば、それを口実に気乗りしないキラが戦闘に介入することもなくなって、丸く収まります。
 無論、それは今以上に思い責任をカガリとキラらはオーブとその国民に対し負うことになりますが、今のように「どうすればいいのか」という代案もなしに徒に不殺を続けるという、不毛さからは脱却出来ます。

・それにしても、何故、オーブ軍は戦ってはならないのでしょう。どちらにも味方せず、敵にもならず。その結果、戦火に焼けた荒野に孤独に生き残ったとしても何の意味もないのではないかと思うのですが。
 「種運」のカガリに必要だったものは亡父から受け継いだオーブの理念を基盤に、国際協調の道を探るという姿勢であったと思います。「中立」というものに捉われすぎてしまったが為に、オーブから失われてしまったものはあまりに多いのではないか-今回の話を見ていてそういう思いを新たにしました。

・なんでミネルバは空飛んで、クレタ島を横断して逃げる、という選択をしなかったんでしょう?
 最初に一撃で火器やカタパルトは無傷だったけど、飛行機能には障害を受けていたのだ、実は?! とでも言うんでしょうか。
 あと、ローエングリンを使わなかったのも謎。壊れたまんまだったら出港しないよねえ。

・そう言えば、公式頁でスーパーフリーダムとナイトジャスティスの名前変更がアナウンスされましたね。
 まあ、あくまでも間違って名前を公開していたのであり、正しいのは今回の「ストライクフリーダム」と「インフィニットジャスティス」なんだそうで・・・。

 満足度=☆★★★★(一個)
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by shunichiro0083 | 2005-05-01 23:18 | 感想