カテゴリ:設定( 79 )


2004年 11月 16日

空間認識能力のこと

・で、お題の“空間認識能力”というのは「種」世界ではガンバレルやドラグーンを操作するのに必要不可欠なものであり、一説にはナチュラルをコーディネイターと言い張らせてしまうことすら出来る、それはそれは便利なものとされています。
 で、HJ誌の「SEED MSV戦記」によりますと、この能力を持つ数少ない一人であるモーガン・シュバリエの記述には「探査機器に拠らず味方機の布陣や敵機の位置を言い当てた」という趣旨の文章があり、これがモーガンの“空間認識能力”の発現である、としています。要するに、視覚等五感に頼らない生体レーダーとも言うべき能力こそ“空間認識能力”の第一なのでしょう。
 しかしそれだけだと、ミサイルやらビームの雨霰をひょひょいと避ける「種」のエースパイロットの皆さんは全員コレの持ち主になってしまうので、ここでは「MSV戦記」の「布陣を言い当てた」という所に注目したいと思います。つまり、生体レーダーで捉えた敵味方の位置を脳内で三次元的に、かつ瞬時に再構成し、把握することが出来て初めて高速で移動し、射撃するガンバレルやドラグーンを精確に制御出来るのではないか、ということ。
 この二つがあってこその“空間認識能力”なのでしょう、多分。持っているとは言えムウやクルーゼはこの能力が多分に限定的で、互いの存在だけに反応する第一の能力が突出している様子(まあ、負の感情によるものなのでしょうが)。普段の戦闘ではあまり、第二のものも発揮されている様子はありませんでした。けど、ひょっとしたら、クルーゼがサイクロプスの発動を察知したのはこの能力による、ということになるのかもしれません。
[PR]

by shunichiro0083 | 2004-11-16 23:39 | 設定
2004年 11月 09日

TP‐トランスフェイズ‐装甲のこと、加えて3大ガンダムのこと

・TP装甲というのも中々に謎の多い代物である。
 無論、それはこれを紹介する書籍によってまちまちだから、なのは「ユニウス条約」と変わりがない。それでもまあ、内部の1次装甲材にPS装甲を用いている、というのは共通している。何故なら、これは本編中で色が変わらなかったからで、そもそも例の3大ガンダムのディアクティブモードの色設定を起こしている暇がなかったから、とまことしやかに囁かれているのも事実なのだが。
 このTP装甲の機構について一番詳しく説明しているのは「アストレイ」の小説だろう。ここではブルーフレームがジャンク屋のロウによって改修される際、コクピット周りにPS装甲材を用いているとされている。感圧センサーが作動すると、PS装甲が発動すると言うこのアイデアこそ、TP装甲そのものだと小説では解説されていたと記憶する。
 3大ガンダムの場合はコクピット周りに加え、動力部などバイタルパートと呼称される部分にのみ使用されているとする書籍は多い。が、おなじみデータコレクションにはこの記述がなく、全身に使用されているとも取れる。まあ、後付けくさいがそれが正解だろう。着弾時にのみ作動するのならば、敢えて局所装甲とする意味はないのだから。
 これによって3大ガンダムの2次装甲が対ビーム仕様になっていたなら、もう完璧だったろう。実体弾にも、ビーム兵器にも致命傷を喰らわない、最強の機動兵器の誕生も夢ではなかった。が、連合軍は不思議とこのアイデアは思いつかなかったようだ。

・で、3大ガンダム‐レイダー・フォビドゥン・カラミティだが、何故、アズラエルは二ヶ月の空白期間にNジャマーキャンセラーと核炉をこれらに取り付けなかったのだろう。そうすればフリーダムらザフトガンダム同様、無制限の絶対防御とビーム兵器展開能力を付与することが出来たのに。
 まあ、この3機は機体への各種補給の他にもパイロットである生体CPUへの定期的な薬物投与が必要だから、あまり意味がないと判断されたのかもしれない。
 しかしこの生体CPUというのも矛盾していて、(敢えて言うが)これがないと3大ガンダムはまともに性能を発揮出来ない割りに、予備のそれも用意されていない。なんでも、3大ガンダムは機構が複雑すぎて、ナチュラル用OS程度ではまともに運用できないらしい。そこで新たたに“パーツ”として開発されたのが、彼ら生体CPUだった、ということのようだ(データコレクションより)。
 これで何故、生体CPUが必要とされたかという疑問は解消されたが、そうなると、再び疑問が起こる。結局、MSという兵器体系はナチュラルの手には余る代物なのではないか、という疑問だ。ナチュラル用OSが開発され、元来コーディネイターでなければ操縦出来なかったMSはナチュラル側の兵器にもなった。量産され、連合軍主力兵器の座を労せず手に入れたMSも、それは実は数において優っていただけなのかもしれない。ザフトMSと連合軍MSの戦力比は1:2~3くらいはあるのかもしれないのだ。結局、その差を埋めたのは物量だった、ということになる。
 これはユニウス条約の内容にも絡んで来る重要なことだが、そうなると単純に両者のMS保有台数を同数にする、ということではないのだろう。お互いの領土が考慮されていて、連合側とザフトでは最大保有数も違うのだろうと推測する。だからこそ、ザフトはニューミレニアムシリーズの開発を急いだのだろうし、それの開発と配備が軌道に乗った所で新たなる「ガンダム」の開発に着手したのだろう。
 話がずれたが、要は単機であるが高性能な機体‐すなわち3大ガンダムというのは一般的なナチュラルのパイロットの手には負えない機体、ということになるのだろう。それが判明しているからこそ、ザフトは高価だが高性能な量産機を開発し、戦闘での優位性を確保しようとしているのだと思われる。数が確保出来る機体の性能が底上げされるのなら、そこには戦術が介入出来る余地も生まれる。彼我の物量差がありすぎては、そこには戦術が存在し得ないのだ。
 未だ、連合軍側のガンダムは登場しない。しかし、今後登場することは想像に難くない。ステラはミネルバに寝返るとして、後半はどんな新しいガンダムが登場し、誰が搭乗するのだろう‐個人的にはもう、楽しみはこんなことくらいだ。
[PR]

by shunichiro0083 | 2004-11-09 21:47 | 設定
2004年 11月 09日

ユニウス条約のこと

・表題のユニウス条約だが、これはれっきとした停戦条約である。なにしろ、その詳細は載っていない公式サイトでも、これだけははっきりと記述されているのだから。
 その内容も雑誌によってまちまちな上、未だ本編でも言及されていないものだから憶測や勘違いなども加わって、今や正確な内容を把握することが難しくなってしまっている感がある。
 取り敢えず、一般的に信じられているその内容はNジャマーキャンセラー及びミラージュコロイドの使用禁止とMS保有数の制限、ということになるだろう。ちなみに、これが地球連合とプラント間で締結されたことは、重大な意味を持つ。何故なら、地球連合側が主権国家に準ずる存在としてプラントを正式に認めた、ということだからである。
 この条約で結ばれた内容の中で、作品世界で一番重要なのはやはりNジャマーキャンセラーの使用禁止だろう。なので、ファンの間ではこれを”軍事利用の禁止”と、限定的な意味合いで受け止める人もいるようである。そうしないと地球上のエネルギー危機が解決しないからだ。
 しかしながら、「種」本編だけを見ているとそういう風には思えて来ないから不思議である。少なくともオーブでは電力統制は行われてはいなかった。また、アフリカ大陸の町でも、特段そういう描写はなかったと記憶している‐プラントにはエネルギーを加工輸送するだけの施設があるので、停戦が続いて安定供給されるのなら問題は無い、という意味で追加された条項なのかもしれない。
 実際、この条項があれば両陣営ともに核攻撃の恐怖からは逃れられる訳で、そういう意味では極めて重要であると言えるのだろう。
 確かに停戦条約とは一時的なものであり、正式に戦争を終結させるものではない。しかしながら、それを締結させる為の準備に半年以上を費やし、それが結ばれて1年半以上の間戦闘行為がないのならば、最早これは立派な終戦条約と言っても差し支えのないものではないだろうか。
 にも関わらず、条約を無視する謎の部隊によってガンダムは奪われ、新たなる戦が始まろうとしている。取り敢えず祈るのは、カウンターNジャマーキャンセラーなどという代物が出て来ないように、ということだろう。
[PR]

by shunichiro0083 | 2004-11-09 11:32 | 設定
2004年 11月 08日

ミラージュコロイドについて

・さて、ミラージコロイドについてであるが、「種運」ではご存知の通りユニウス条約という停戦条約によってその軍事利用を禁止されている。
 とは言うものの、恐らくは禁止されているのは狭義のミラージュコロイド‐即ち、レーダー波はおろか赤外線さえも遮蔽すると言う、究極のステルスとしてのミラージュコロイドだろう。何故なら、ミラージュコロイドの応用技術はビームサーベルの制御技術にも使用されているからである。そして事実、「種運」ではビームサーベルが主兵装として採用されている。
 こうしたことから、広い意味でのミラージュコロイドの使用は禁止されてはいないと推測するのである。この辺りは宇宙世紀にて締結された「グラナダ条約」が多分に参考にされているのだろう‐この「グラナダ条約」はミノフスキー粒子の戦時使用を禁止したが、粒子の状態が異なることから、ミノフスキー粒子を用いたイヨネスコ式核融合炉の使用は禁止していない。
 確かにまあ、このミラージュコロイドという技術もよく判らない。ステルス性を発揮するには機体表面に粒子状ガスを定着させねばならないことからPS装甲との同時展開は不可能な他、水中での使用も不可能である。その一方で、水分子に作用して水圧を軽減するという驚異的な効能をも見せる。
 厳密にはこの耐圧場ともいうべきものはビーム兵器を湾曲させる“ゲシュマイディッヒ・パンツァー”の応用であり、これ自体はミラージュコロイドのステルス理論を発展させたものである。ミラージュコロイドは粒子を機体表面に定着させて用いているが、この湾曲場は粒子を機体周囲に散布することで効力を発揮する。これが水中でも効果を発揮する理由だろう。
 ものの本によってはゲシュマイディッヒ・パンツァーは機体表面に定着させる、ということになっているらしい。だが、フォビドゥンガンダムの主兵装の一つ・誘導プラズマ砲<フレスベルグ>の原理が、ゲシュマイディッヒ・パンツァーによって予めビームの通り道を作っておき、そこを通すことによって曲射が可能になると言うのを鑑みると、機体周辺の一定のフィールドに作用するものと考えるべきだと愚考する。

 まあ、ことほど左様に高性能かつ多機能なミラージュコロイドとその周辺技術であるが、「種運」ではガーディ・ルー以外使用されてはいない。しかも、水中戦をも視野に入れたアビスガンダムにも搭載されていないのだ。当然、ザフト側にも耐圧場を搭載したディープフォビドゥンの存在は知られている筈だし、その研究が行われていないと考える方が不自然である。また、アビスのあの変形では水圧にはとてもではないが耐え切れないだろう。
 ・・・謎は深まるばかりである。
[PR]

by shunichiro0083 | 2004-11-08 03:05 | 設定
2004年 10月 31日

アークエンジェルの重力圏航行能力-レヴィテイターに関する仮説

・御承知の通り、アークエンジェル級強襲機動特装艦一番艦・アークエンジェルは大気圏突入能力と、重力圏航行能力を兼ね備える数少ない万能艦である。
 が、ではどうやってアークエンジェルが重力圏内を航行しているか、その原理ははっきりとはしない‐ちなみに、アークエンジェルの重力下航行システムはレヴィテイターというらしいです(「種」の台詞より。但し、公式設定にはない)。また、大気圏突入については艦体下面から解除剤ジェルを散布し、表面温度の上昇を防ぐ、という方法を採っている。
 しかしながら、この強引とも言える方法で大気圏を突破しても、何らかの方法で音速の十倍以上に達しているスピードを減衰させなければどうしようもない。水面に落下出来れば何とかなるのかもしれないが、軍艦という性質上そればかりを望むことは出来ないだろう。どうしてもアークエンジェル級には重力圏航行能力が必要不可欠なのである。

・結論から言えば、ミラージュコロイド技術を応用することで不完全ながら機体重量を支えるだけの浮力を生じせしめているのではないか、ということになる。ここではこれを仮に「コロイダル・フロート」と名付けよう。
 ミラージュコロイドとは特殊なガス状粒子を機体表面に定着させることで完全に近いステルス性を獲得するものであるが、これを応用することでビームを偏向させる「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」やエネルギー吸収システム「マガイクノタチ」など、その範囲は多種多機能に渡る。
 そして、驚くべきことに水分子に干渉することで機体にかかる圧力を軽減させると言う、いわば耐圧フィールドとしての機能を持たせることにも成功している(GAT‐X255 水中機動試験型フォビドゥン・ブルー)。しかしこれはむしろ、アークエンジェルのコロイダル・フロートから派生した技術であった。
 コロイダル・フロートとは艦体周囲にフィールドを展開し、その内部に高濃度のガス粒子を充溢・維持させることでその全備重量の大半を支えるに足るだけの浮力を発生させるものである。ただし、これだけでは不完全なので必要に応じて各部バーニアを吹かすことでホバリングや背面飛行といったアクロバイティックな挙動も可能となるのである。また、巡航時には長大な翼による揚力も発生するので、より無理のない航行が実現する‐実際はエネルギーの消費を抑える為に、海上は水中翼船の要領で巡航していた。

・このコロイダル・フロートの欠点としてはあくまでガス状粒子による浮力である、ということから高々度の飛行が大気圧と大気温の影響から困難であることが挙げられる。また、同様の理由で重力圏離脱の手段としても使用することは出来ない。
 平時であれば、コロイダル・フロートとバーニア、及び翼からの揚力によって十分安全な大気圏突入が可能であった。しかし、地球軌道上での戦闘の余波で満足な態勢やコースを取れなかったことから、アークエンジェルは不時着に近い形でアフリカ北部の砂漠地帯に降下するを余儀なくされたのであった。
[PR]

by shunichiro0083 | 2004-10-31 02:02 | 設定
2004年 10月 30日

艦船に関すること

・先に艦船の動力源についての問題を指摘したが、これはどうやら宇宙用艦艇だけではなく、むしろ地上用のものにこそ問題なのではないかということに今更ながら気付いた。
 しかし、通常の水上艦艇ならば問題はない。ガスタービン等、核分裂に依存しない動力を用いれば良いからだ。アークエンジェルが普通に地上を飛行している以上、『レーザー核パルス融合推進システム』も地上での使用には問題がないらしい。
 そうなると、問題になるのはザフトの水中用艦艇である。ボズゴロフ級潜水母艦はNジャマー影響下での行動を考慮されて設計されており、そうなると原潜では有り得ないのである。原子炉は搭載出来ないながらも、MS母艦としての機能を持たねばならない以上余裕のある発電能力も必須である。
 その上でさらに話を進めるなら、いくら地球侵攻作戦が順調に推移していたとしても、Nジャマーが通用しない航空戦力や水上戦力に発見されない秘匿性を確保する為にもその推進機関にはAIP方式(大気独立型推進)が必要とされるだろう。そうなると使える推進機関というのも限られて来るのではなかろうか。
 よもやCCD(クローズド・ディ-ゼル)機関やワルター推進、スターリングエンジンという訳にも行くまい。このボズゴロフ級は全長270mはある巨大潜水艦なのである。世界各地に母港となる基地がある、というのであれば超高性能燃料電池、というのでも良かろうが戦略兵器という観点から見た時には不安が残る‐そもそも、物資の補給ということを度外視して、の話でもあるが。最悪、衛星軌道上からコンテナを落下でもさせ、海上で受けとるのであろう。しかし、この方式は敵に発見される可能性も大きい。かってのUボートも、こうした洋上補給時を狙われて撃沈されたのである。
 となると、一番手っ取り早いのはやはり『レーザー核パルス融合推進システム』を水中でも使用する、ということになるだろう。宇宙空間での推進力としては毎秒200発の核ペレットを断続的に爆破するというが、抵抗が大きくとも出す速度に限りのある潜水艦であるならその規模は少なくともいいのではないかと推測する。
 また、これと併用する形でMHD発電(電磁気流体発電)を、核反応の際の熱エネルギーを回収するやり方で行えば発電機能もそれなりのものが得られるのではないだろうか。無論、この方法は宇宙用艦艇でも可能である。アークエンジェルなどはこれと太陽光発電を組み合わせて、必要とされる電力を得ているのだろう。
 ちなみに、レセップス級に代表される陸上戦艦の動力はガスタービンエンジンを主機関とし、これに上記のMHD発電や太陽光発電を補機として用いているのではないかと推測する。その主な用途が砂漠地帯であるなら、太陽光発電の使い勝手も良いだろう。ガスタービンは熱効率が低いのが欠点だが、そこはプラントの工業力でクリアしていると考えたい。
[PR]

by shunichiro0083 | 2004-10-30 01:00 | 設定
2004年 10月 27日

シスエットシステムについて

・何故、新たなるインパルスガンダムは合体分離方式、即ちシルエットシステムでなければいけなかったのか?
 この問いかけは単純なようでいて、それなりに深い意味を持つ。何故なら、ストライクガンダムが採用したバックパック換装型兵装システム‐ストライカーパックが、2年後の「種運」の世界では地球連合軍・ザフトを通じて主力MSのシステムとして採用されていると考えられるからである。
 連合軍は先の戦争でもこうした換装式武装を採用してある一定の戦果を挙げたと思われるので、ザフトもそれに習ったということであろう。
 無論、これには「ユニウス条約」によって保有MSの数に制限を受ける両陣営が、少ないMSを汎用に用いる為に敢えて採用した、という部分もあるだろう。この換装式というのは仮に装備が三種類と仮定するなら、それぞれに対応する充実した設備(後方支援)を三種類必要とする。交換してなんぼである以上、一種類の兵装で前線に出しっ放し、では本来の運用上から外れること甚だしいのである。それが基地か、艦船かは問題ではない。艦船であるなら、この換装方式に対応するかどうかでその大きさも変わって来る。一定数を確保するなら大型化は必至であるし、艦のサイズを維持するなら搭載出来るMSの数も限られて来るのだ。
 まあ、こうした問題は一応クリアされたとして。ザフトでは、その次に来るべき兵器システムとして考案されたのがシルエットシステム(と、可変システム)とするなら、その意味も意義もあることとなる‐あくまで、試験的、という縛りが前提であるが。
 自分は換装方式には充実した後方支援が必要不可欠であると仮定したが、そのにはMSが必ず帰還しなければならない、という条件もつく。換装させる為の機器が後方にある以上、当然のことである。だが、これが戦闘中であるならいちいち後方まで装備を変更する為に戻るのは、致命傷になりかねないとザフト技術陣は判断したのではないだろうか(まあ、実際にはそこまでの不利益が生じるとは思えないが)。
 そこでザフト技術陣はこの問題の解決策として、合体方式と可変方式という二種類を用意したのではないだろうか。シルエットシステムとは周知の通り、バックパックを戦場にまで飛来させて換装出来る。これは戦場で弾丸切れや、エネルギー切れを起こした際には有効に機能するだろう。後方にまで戻らなくて済むのなら、その分の時間のロスもない。
 また、可変システムは兵装の換装とこそ無縁であるが、前線での臨機応変な戦闘を実現する為に採用されたものではないだろうか。つまり、換装式のように外部に依存するのではなく、あくまでもMS単体の形態を変化させることで、こちらもタイムロスなく刻々と変化する戦場に対応させる、という設計思想である。
 では何故、シルエットシステムを採用したのが1機に留まり、残りの4機が可変MSとなったのかは簡単である。ザフトは既に開発済みのMSで可変機能を取り入れていたからである。例としてあげるなら、外伝の「ASTRAY」ではリジェネイトガンダムというこれまた可変方式を採用したガンダムが登場している。また、量産型MSに眼を転じればゾノやバクゥといった機体にも、構造の一部に変形機能がある。そうしたことから、ザフトの技術陣には合体よりも、単体の変形の方が馴染み易かったのだろう。
 こうして次世代機能のテストベッドとして、5機のザフトガンダムは完成した。母艦となるべきミネルバも艤装まで終了し、後は識別コードを取得するだけである。そうなれば、後は運用面での問題だけであろう‐しかし、戦略面では見るべきものがあるかもしれないシルエットシシテムだが、いざ、戦術面で見ると凄まじく粗の目立つものとなってしまった。
 その最大の理由はシルエットガンダムが専用カタパルトからでは、MS形態で発進出来ないということだろう。しかも、この専任パイロットは発進直後に合体するのではなく、わざわざ戦場の上空に到着してから合体している。言うまでもなく、このシルエットシステムの最大の弱点は合体という行為、そのものにある。その瞬間こそ無防備であり、そこを敵機に狙われればお仕舞いなのである。
 にも関わらず、シンは戦場に到達してから合体を敢行している。これをパイロットの独断と判断出来る理由がない以上、そういうマニュアルがあるなり指示が上から出ていたと解釈するしかない。これについてはやはり、技術陣にこそ問題があると断ずる以外にはないだろう。まともな軍人がこれの設計に携わっていれば、このような狂気の沙汰にはならないであろうからだ。
 いくらシルエットシステムの肝が合体システムにあるとは言え、それは戦場での変化に対応する為のものでしかない。あれではザフトはパイロットが何人いても足りないだろう。シルエットシステムとは前線と後方までの制空権が確保されている場合にのみ有効であり、そうでなければ無人機など敵に撃墜されるのがオチである。だからこそ、2話でインパルスがフォースに換装する際、レイ機がフォローに回らざるを得なかったのである。
[PR]

by shunichiro0083 | 2004-10-27 22:18 | 設定
2004年 10月 24日

続・世界観?

・さて、ここではコーディネイターの存在について考えてみよう。

 コーディネイターに対する一般的な理解を言えば、遺伝子を操作され、優秀な頭脳と身体能力を持った人間、ということになるだろう。
 事実、MSという兵器体系はナチュラル以上の反応速度や耐久力、知力を持ったコーディネイターでなければ運用不可能なものであった筈であった。
 だが、ここで第一にして根本的な疑問がある。何故、コーディネイターという人種がほんの数十年で大量に発生したか、である。
 これを人間の猜疑心と不安によるものと説明することも可能であり、その場合は自分の息子若しくは娘が人間以上の能力を持った存在と比され、負け続けるという未来図に絶望した両親が生まれ来る生命に遺伝子改造を施した、ということになる。
 しかしながら、各国政府のコーディネイターに対する政策は押しなべて酷い。敢えて例外を挙げるならオーブということになるのだろうが、それ以外の国はコーディネイターに基本的人権すら与えていないようにさえ思える。そうでなくては、人種隔離政策のようにコーディネイターを宇宙のプラントに集め、生活させるなどということは出来ないであろう。
 確かに、普通の人間とそれに奉仕する異人というのはSFの古典的なテーマであるが、それを今日的に上手くアレンジしたとは僕にはどうにも思えない。何故なら、コーディネイターとは明らかに人類‐ナチュラルから派生したものであり、単なる道具ではないからである。彼らを貶める罪も何もないのだ。
 まあ、こうして理詰めで考えて行くと、あの世界を肯定するには目を瞑らなければならないことが多すぎる。確かに、建前としては不穏分子や迫害から保護する、という名目はあるだろうが、それがスペースコロニーというのも凄い。一体、どれだけの予算がつぎ込まれているのだろう。
 個人的なこれに対する答えとしては、実は第一世代コーディネイターとは受精卵の状態で遺伝子操作を受けて誕生した者だけではなく、多数の成人した者たちが自らの意思でナチュラルからコーディネイターとなることを選択した者がいるのではないか、というものになる。確かに劇中に年老いたコーディネイターは殆ど登場しないが、だからと言っていないと言い切ることも出来ないだろう。
 自らの未来に絶望した若者にとって、今の自分から脱却して新しい、優れた存在になれるという事実は悪魔の囁きにも等しい誘惑だろう。これならばC.E.15年に初めて遺伝子操作技術が公開されてから20年足らずでコーディネイターの人口が一千万を突破した、という記述にも頷けるのだが。
 それでも苦しい言い訳であることに代わりはない。それはナチュラルがMSを操縦し、ザフトと互角に戦えていることにも言える。本来、MSとMAの戦力比=1:3~5というのはこの二つの単純な性能差ではなく、これを操るパイロットにこそ帰せられる問題の筈であった。何故なら前述のように、当初の設定では優れた能力を持つコーディネイターにしか、MSは操縦出来なかったからである。
 両者に使われている技術が然程かけ離れていないのなら、残る部分は人間である。耐久力や知力において優るコーディネイターだからこそ、MAとは比較にならぬ機動力を有しながらも操縦にはそれに倍する困難となるMSの性能を限界まで引き出せた筈だった。そしてそれは単なるOSの優劣では埋まらない差なのである。
 実際、この部分でも世界観の破綻は目に見えていた。プラモを売らねばならぬことと、完全には斬り捨てられる旧作からのファンの欲求を満たす為に、遠からず連合軍側にも量産型MSが登場するのは火を見るよりも明らかだったからである‐そしてこの予想は不幸にも的中した。
 結局、MSとMAの差は機体形状とOSということに落ち着き、「種」は後半MS戦闘に突入して行くのである。が、その一方で身体能力をコーディネイター並みに高めた生体CPUと呼ばれるブーステッドマンも登場する。が、これは世界観を混乱させる以外の、何物でもないだろう。既存の世界観を覆すのもいい。だが、それは一回で終わらせるべきだ。そうでなくては、見ている方が何を信じたら良いのか分からなくなってしまうからである。
 かっての『強化人間』にはサイコミュ兵器を操る、という大義名分があった。しかし、「種」の生体CPUにはそれがない。どうせなら、連合のMSパイロットは程度の差こそあれ皆、ブーステッドマンであった、ということなら一応の納得も出来たのだが・・・。

 まあ、この辺りも既出のものとして「種運」ではスルーされるだろう。
 こういうのは単なる年寄りオタクの繰り言としか、製作スタッフは思っていないのだから。
[PR]

by shunichiro0083 | 2004-10-24 04:03 | 設定
2004年 10月 24日

世界観?

・さて、今日からここで細々と「機動戦士ガンダムSEED DESTINY‐略して種運」に関するアレコレを書いてゆこう。

・そういう訳で、まずはセオリー通り、第1話から…と思ったのですが、「種運」の事前に発表された設定や「種」の世界観について少し異議を唱えてみましょう。

 まず、「種」の戦争がひとしきり終わった後に締結されたと言うユニウス条約ですが、これの中には『ミラージュコロイドの使用禁止』『Nジャマーキャンセラーの使用禁止』が盛り込まれているそうで。
 実際、ミラージュコロイドはこの世界ではありふれたものにすぎない、という設定が「外伝」で提示されております。その上、「種」世界におけるビームサーベルにはミラージュコロイドの技術が応用されているとか。
 そうなると、何故、ミラージュコロイド技術の利用が禁止されるのかが全く分かりません。まあ、この辺りはかの『南極条約』宜しく、稼動状態が異なるから、とかいう理由で逃げるのではないかと思いますが。

 で、もう一つのNジャマーキャンセラーの使用禁止についても、まあ、これも百歩譲って軍事利用の禁止なのだと思いたいところ。そうしないと、地球のエネルギー供給は依然深刻なままになってしまうからである。
 これを禁止したのは核兵器の使用を制限し、MS同士の戦闘を描くということなのだろうが、却って矛盾を引き起こしているのではないかと思う。
 何故なら、この条項がある為に「種」の時から取り沙汰されていた『艦船の動力源問題』が一向に解決されないままなのである。ごく少数のガンダムは兎も角、基本的に「種」世界のMSはバッテリーで駆動している。ということは、アークエンジェルやミネルバなどのMS母艦には大規模な発電能力が要求されると言うことなのだ。
 前作より、C.E.世界では核融合の実用化に失敗しており、唯一実用できているのは艦船の推進源としての『レーザー核パルス融合推進』だけである、ということになっている。しかしながら、これではどうやって艦の動力を確保しているかの説明にはなっていない。ミネルバは知らず、少なくともアークエンジェルにはパレット装甲やブラックホールシステムという、大電力を必要とするであろう各種装備があったのだ。
 また、誰も言わないことではあるが、『レーザー核パルス融合推進システム』が実用化されているなら、これが攻撃兵器に転用されないことこと問題であろう‐連合も、ザフトも。これは俗に言う『核パスル推進』のことであろうが、だとすればこのシステムは核燃料ペレットを高出力レーザーで断続的に燃やして反応を起こさせ、そこに生じる衝撃波を推進力とするというものである。
 言い換えるなら、ミサイルの弾頭にこの『レーザー核パルス融合推進システム』を積んでしまえば、それは純粋水爆として機能する筈なのである。その威力はNジャマーで無効化される原爆の比ではない。ザフトも連合も、どうしてこれをやらないのだろう? 真に禁止すべきは『レーザー核パルス融合推進システム』の攻撃兵器への転用の禁止ではないのだろうか。
 全てを説明する義務がある、とまでは言わないがNジャマーの説明を本編でしたのなら、この件に対してもそれなりの注釈を入れるのが大人の態度というものではないかと思うのだが…。

つづく
[PR]

by shunichiro0083 | 2004-10-24 02:05 | 設定