shunichiro0083のアイのダメヲタ日記-感想と推測と妄想の終わらない円舞曲

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2008年 02月 12日

#18雑感のこととか色々

・で、まあ、あちこちで評判の悪い「00」#18ですが、これは単に虐殺行為を描いたとか、ルイスがああなってしまったから、というそんな表層のことではないということですね。
 問題はその描写が本編のそれまでの流れを無視して、唐突に挿入されてしまったことに本質があるのではないかと思います-そういう意味では「種運」とは非難される根本が違う、ということですね。あくまでもあちらには表現されるだけの本編の内容は(薄っぺらいながらも)あったのではないかと。
 「00」は徹底した群像劇を指向したしたが故に個々の描写が断片的になってしまったのと同時に、それぞれの描写に繋がりがない為に深みも何も発生しないという問題も副次的に発生しました。
 これでユニオンら三大国家連合のお偉方は兎も角、前線で戦っているグラハムやセルゲイらが戦火の中で奇妙な連帯感を抱いており、非公式ながら相互扶助の間柄にあるということにする、とか。
 或いは、沙慈の隣人であることをもっと前面に押し出して、そこを通して世間一般のCBに対する反応とか、地域紛争が頻発する世界の実情を見せるとか。
 やり方はいくらでもあったように思えます。でも、スメラギ嬢とカタギリの逢引があんまり盛り上がらないので、単純に腹の探りあいばかりを描いても仕方ない、ということもあるのかもしれませんね。
 そうして色々考えると物語を紡ぐ、という行為の難しさをしみじみ感じますが、折角公共の電波を使って流すのですから、その重みを理解してより良いものを作って欲しいよなあ、とか思います-今ではTVでやってるからといって最低限の質の保証が為されているとは考えるな、と仰った方がいますが、本当に寒い時代になったものです。

・そう言えばルイスですが、いつもTBしてくれる姫鷲さんのブログにも書いたことですが、意外とあの世界は義手義足といったサイバネティクス技術は進んでいるのではないか、と思います。
 その根拠として、少なくともユニオンでは市街地にも対応した対人制圧用オートマトンが実戦配備されていることがあります。幾らなんでも、建物や地下街などで入り組んだ上に高さも制限された都市部での運用が前提なら、そのサイズも自ずと制限されるというものでしょう。
 そうした人間大と思われるオートマトンがあるなら、そこからのスピンオフとして医療用の高性能な義手義足があっても、そんなにおかしくないと思います。まあ、同様に出てこなくても別にそんなに目くじらを立てる程のことでもないとも思いますが。
 ただ、もしルイスが義手を手に入れたのなら、竹田Pが意図しているリアルな戦争の悲惨さ、というものはかなりぼやけてしまうでしょうね。っていうか、そもそもあの描写は戦争の悲劇でもなければ、テロリストの傲慢さでもない。
 そこにあったのはネーナ達三兄妹の人格異常者としての愚かさと身勝手さ、罪深さが唐突に描かれたに過ぎないのですから、逆にあっさりと生き残ったルイスが欠損を補完されてもそれはそれでいいのかもしれませんけれど。
 ルイスに義手が移植されたならそれはそれで今度は皮膚感覚がないとか、それで沙慈から贈られたペアリングを付けても実感がわかずに困惑してしまう。また、その前にリハビリが必要でルイスに付きっきりで励ます沙慈の献身とか、やれることは少なくないとも愚考しますが…話数が足らないんですよねえ。

・最初に書いた展開で、刹那と沙慈の隣人として関係と言うものをもっとクローズアップしていたとするなら、刹那の言動の変化も今のような唐突なものではない、自然なものに描けていたのではないかと思います。
 別にデュナメスのコンテナがある孤島に出向かせるのではなく、あくまでも刹那の日常は東京に固定して任務のある時以外は世話好きな沙慈との触れ合いの中で、CBの理想を絶対と信じていた刹那の考えが揺らぎ、迷い、そして自分だけの考えに辿り着く-そういう描写の方がスローネに自己の意志で戦いを挑むというシーンには相応しいかったのではないですかね。
 いや、それでは「フルメタ」と似たりよったりになってしまうのではないか、という意見があるのは承知していますが、元々似たような世界観で似たような主人公を配したのが間違いな訳ですから。
 だったら、その世界観と人物配置で極力矛盾のない物語にするのがベストなのではないですかね。ただ、そうなるとトレミー組の他の人物との温度差をどう処理するか、という問題も生じますがそういう部分も含めて刹那は原則東京から動かず、視点も固定する方があっていたように思えます。トレミー組は必要なら刹那の部屋にやってくればいいだけですから。
 政治家のシーンをばっさり切って、ユニオンら軍隊サイドの描写も絞り込めば別段問題なく出来たと思います-だって、言いたくはないですが「00」の政治家絡みのシーンで意味があったのって、タリビアの回くらいしかないですからねえ。今更言っても詮無きことですが、もう少し人物配置は絞り込むべきだったんではないかと思わずにはいられません。
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by shunichiro0083 | 2008-02-12 23:57 | 感想「00」


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