2007年 08月 08日

ストライクEから見るPS装甲素材のこと

・さて、次期ファントムペイン主力量産機とも目されているストライクEは当然ながらVPS装甲を使用している訳ですが、過去、量産型に関しては連合、ザフトを問わずPS及びVPS装甲は用いられていないことになっています。
 そういう観点からするとストライクEというのは、非常に珍しい機体であると言えるでしょう。この他導入されているシステムのことも含めて考えるなら、かなり高額或るいは少数量産しかされないのではないかとさえ思えます-若しくは両方。
 ちなみに、ストライクEのどこが従来型と強化されているのかを箇条書きにするなら、以下の通りになります。

#パワーエクテンダー技術の採用による、バッテリーの高容量化
#肩部バーニアスラスターの追加
#イーゲルシュテルンの改造及び強化型統合センサーシステムのレイアウト変更による、頭部構造の再設計
#腕部及び脚部へのアンカーランチャーの新設
#これによる腕部構造の設計変更(おそらくは脚部も)
#各部スラスターの出力強化
#固定兵装の一部変更(アーマーシュナイダーの撤去とビームライフルショーティーの新規搭載)

・さて、PS装甲ですがこれが量産型に採用されない理由としては、主に二つの事柄が挙げられて来ました。
 一つはコストです。大量生産する機体には価格の安さが求められる、という一見もっともな理由ですが、ここには大量生産すればするほど単価は安くなるという経済原則が通用しない、ということにもなります。
 で、もう一つの理由としてPS装甲素材の極端な生産性の悪さが挙げられることになります。前者はストライクダガーなど量産機のキャプションに用いられ、後者は高性能カスタム機のそれ-具体的にはノワールストライカー-で言及されています。
 ストライクEの場合、前者を採ればコスト高ということになり、後者を選べば量産型と言いながら限られた台数しか生産出来ない、ということになるのではないかと思います。
 最悪、この理由の両方が正しい-PS装甲素材の生産性が向上せず、量産効果が見込めない為に少数しか生産出来ない-のであれば、前述通り高くて数の揃えられない高級量産機という本末転倒なことにもなりかねません。
 連合やザフトの上層部が量産型にPS装甲を用いないのは、却って賢明な判断と言えるのではないかと思います。
 
・ただ、そうしたコストや生産性の問題を抜きにしても、ビーム兵器がここまで主力となったC.E.でいくら物理攻撃に絶対的な耐性を持つと同時に通常装甲よりも耐熱性能を持つとは言え、PS(VPS)装甲を装備することに意味があるのかは疑問です。
 そうではなく、耐ビーム防御こそ量産型に求められているものであるとするなら、量産可能な耐ビームシールドの技術をMSの装甲に応用すべきではないかと思います。
 実際、PS装甲ではあっても敵のビーム攻撃でやられたという例は枚挙に暇がない訳ですし、そうしたことを貴重な戦訓とするのなら、やはり今後の軍用兵器の装甲は耐ビーム性能にこそ主眼が置かれるべきではないでしょうか。
 こうした観点からも、ファントムペインのみならずC.E.におけるMS開発にはやっぱり疑問符が付くのではないかと思わざるを得ないのです。
 まあ、そういう意味では連合内部の深刻な政治対立と妥協の結果、アルミューレ・リュミエールが無視された挙句、ザフトへの技術流出を許したというのは本当に大問題なのでしょう-これについてはアクタイオン社からの流出だけではなく、連合の秘密兵器のデータが議長の所に届いている時点でビームシールドのデータも流れていたのかもしれませんが。

※追記(8/9)
:ビーム兵器と実体弾兵器についてですが、「スターゲイザー」によれば最初期の量産型MS・ジンでさえ、リニアガン・タンクの通常の砲撃ではダメージを与えられませんでした。
 これはMSがMS登場以前の実体弾兵器に対して大幅なアドバンテージを持っている、ということになります。だからこそ、連合も本格的にMS開発に乗り出したのでしょうけれど。
 逆に言うなら、ジンが持つ76ミリ重突撃機銃でさえその威力はリニアガン・タンクの主砲よりも大きい、ということになるのではないでしょうか-でなければ、GAT-XシリーズもPS装甲ではなく通常装甲でも充分な筈です(まあ、こっちには実験機という大義名分がありますが)。
 そういう意味において、PS装甲と言うのは実に中途半端なものになってしまったとも言えるでしょう-まあ、これは多分に演出の問題ではあるのですが。
 実際、105ダガーにラミネート装甲が採用された理由としては、コスト高と同時にザフトのビーム兵器普及によるPS装甲の優位性が失われた為、とする資料もあります(MG ストライクE+I.W.S.P.インスト)。
 その一方で、ジェネシスのPS装甲が陽電子砲を防いだり、イライジャ用ザクがハイペリオンのビームサブマシンガンをPS装甲で受け止めたりしていることから、PS装甲の強度とビームの熱量のバランスによっては防ぐことも可能になるのではないか、という推測も勿論可能です。
 なので、ビーム攻撃の直撃を喰らう瞬間にブーストをかけ、瞬間的にVPS装甲の強度を極限まで上げて防げない筈の攻撃を防ぐ(ただし、電力を食うのでそうそうは使えない)、なんて演出があればVPS装甲の格好良さを見せることも出来たのかもしれませんね。
[PR]

by shunichiro0083 | 2007-08-08 08:33 | 設定


<< 「00」スタッフ&キャスト公開のこと      電撃データコレクション SEED外伝 >>