2007年 06月 25日

PHANTOM PAIN REPORTのことの弐

・短期集中連載の第2回の肝はどちらかというとジェスの本文よりも、冒頭の火星人が陰謀を企んでいた、という文章の方にあるような気がします。
 確かに事象の表層だけを見れば、マーシャンが赴いた先で常にトラブルが起きているのは確かな訳で。しかしながら、プラントとオーブの二ヶ所だけで「これを偶然で片付けるのには、無理がある」という文章はフィクションに対するメタ視点というか、自虐的とも言うべきな見方で新鮮ではありました。
 まあ、実際は後付の物語という性格上、偶然ではなく作為的に配置されているのは間違いない訳ですが。

・しかし、この時点で内部資料を手に入れている筈のジェスがファントムペインの本質を未だに摑んでいない、というのも不自然なような気がします。
>ファントムペインの行動原理の根底に同組織-註:ブルーコスモスのこと-の思想が色濃く反映されている可能性は高い
 この文章から察するに、ジェスはファントムペインがブルーコスモスの私兵であることを理解していない、ということになると思うのです。エリート兵士からの証言も得ているのだし、ジェスがこういう理解の仕方なのはどうかな、と。
 あと、ブルーコスモスとロゴスの関係についてもジェスが一切言及していないというのも変です。この時点では既にロゴスとブルーコスモスの蜜月関係と、その陰謀の一切が(証拠の提示もないまま)議長の口から発表されている筈なんですが。
 にも関わらず、ジェスがそうした部分を知らないかのように書いているのがどうにも不自然に感じられます。

・「ジャンク屋ギルドのメカニックレポート」は“オーストレールにおける機動マシンに見る地球との技術融合”がテーマでした。
 が、これも「種」の設定を無視した論理展開をしてくれます。現在、一般的に信じられているC.E.の兵器体系としては作業用としてそもそも開発されたのがモビルスーツであり、機動兵器として開発されたのがモビルアーマーである-というものです(データコレクションより)。
 にも拘らず、火星にはそもそもMSが存在しなかった、というのはどうなんでしょう。寧ろ、兵器色の強いMAこそ存在しなかった、とする方が整合性が高いのではないでしょうか。
 あと、ヴォワチュール・リュミエールについては火星に伝わったのはDSSDの前身としての組織の頃ということで、あくまでも初期段階での技術ということになったようです。これにより、地球と火星では光圧推進はそれぞれ微妙に異なる発展をした、ということになりました。

・最後にロッソイージスですが、こちらにもどうやら核エンジンを搭載する予定があったようです(実際には搭載されていなかったが、ジャンク屋の解析で予備スペースが発見されたということ)。
 前回も触れましたが、こうなるとアクタイオンプロジェクトという名前でも、その内部では少なくとも二系統の計画が並列して行われていた、と解釈するべきでしょう。
 一つはノワールら核エンジンを使用しないあくまでユニウス条約の枠内としての改良計画であり、もう一つはネロやロッソのように条約を無視した核エンジン搭載型MSの開発計画、という訳です。
 ファントムペインは建前としては連合軍に所属していますが、その一方でロゴス/ブルーコスモスの私兵でもあります。そして私兵と言うことをいいことに、ユニウス条約に従う義理はない、と言っている訳です-そもそも、私兵と言うものがその存在を許されるのか、という根本的な疑問もありますが。
 そうして考えるなら、ネオやスウェンといった連合軍正規部隊と連携する任務に就くことの多い隊にはバッテリ-駆動式のMSを配備し。一方でそうではない、原則的に単独任務に従事するエミリオのような部隊には核駆動式MSを、それぞれ用途ごとに使い分けさせていたということになるのかもしれません。
 ただ、それも最初からの計画ではなく、あくまでロゴス内部での意見の対立の落とし所でしかない、という可能性の方が強いとも思いますが。



・今、ふと思ったんですが、もし仮に「Δ」のメンバーがアストレイの続編に出ることがあったとしたら、その時にはターンΔには核エンジンが搭載されていないと変じゃないかなあ、とか思いました。
 だって、ネロから核エンジンとNJキャンセラーが無傷で手に入ったんでしょうからねえ。ロウなら喜んでそれを移植すると思うんですけど。
 それとも、ボディそのものは無事だったけど、攻撃のときのショックでNJキャンセラーが壊れた、とかいうことになってしまうのか-そうでないとΔの出番がないからなあ。
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by shunichiro0083 | 2007-06-25 07:25 | アストレイ


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