2007年 01月 12日

議長陰謀論者説に関する若干のこと

・さて、議長が全世界に自らの信じるデスティニープランを発動させる為に様々な企みを持っていたことは事実として。
 果たしてそれが何処まで及び、何を実行したのかについてはそう単純には断ぜられないと思います。
 そういった部分も含め、ここでは先のエントリーでブラックさんから寄せられたファントムペインによるガンダム強奪事件について、これが議長の陰謀の一つであったかどうかを考えてみようと思います。
 
・先にお断りしておきますが、今後ムックやら劇場版等で『実は全て議長の陰謀だった』といわれることもあるかもしれませんが、少なくともこれを書いている時点ではそういうことは一切言われておりません。
 なので、間違っているかもしれませんが、現時点で自分はこう考えているということをどなた様もご承知置き下さい。

・結論から言ってしまえば、自分にはこの事件が議長の陰謀であるとする根拠は現時点ではあまりない、としか言いようがありません。
 アスランを取り込む、という動機が議長に存在するにせよ、現実にはこの事件そのものはそれに関しては殆ど影響を及ぼしていないからです。
 実際にアスランがザフトに再度渡るのはユニウスセブン落としによる世情の悪化が主たるものですから、これについて強奪事件は殆ど影響がないでしょう。
 サトーの言葉、という出来事はありますが、それを考えるならあの事件で犯行声明が出ていないことこそ問題とされるべきでしょう-「種運アストレイ SCOOP.17」より。
 あそこで来るかどうかも分からず、だとしてもあの混乱の中でサトーとアスランが実際に交戦し、言葉を交わすなどと言うことを期待するなどは逆に策士たる者の行うことではありません。それは単なる希望的観測と言うものです。
 サトーがアスランに投げた台詞とは本来-「STARGAZER」の子供のように、犯行声明によって広く世界に訴えかけねばならないものです。決して、アスラン個人に投げかけて終わるものではないのです。
 確かに、物語として見ればあそこはアスランには大きな問題となりましたが、より大局的な観点から見れば偶発的なもの以外の何物でもありません。
 その意味で、今回の問題では必要以上に大きく取り上げてはならないと考えます。

・更に議長の陰謀という面から考えても、このガンダム強奪事件というのが殆ど意味のないものではないか、ということも出来ます。
 実際、ミネルバは当初こそ新型機を強奪した謎の部隊の追撃任務に就きますが、その後の情勢の変化を受けてザフト地上部隊への遊撃へと変化します。
 これを月方面での任務に就く筈だったミネルバを地上へと変更させる為のものだった、とするのは早計でしょう。書面一つでミネルバの任務がああやって簡単に変更出来る以上、本来任務からの異動も難しくはなかったとする方が本編の流れに適っていると思います。
 逆にミネルバはカーペンタリアではなく、オーブにて修理を受けねばならない程の損傷を負っていしまっています。この二つは目と鼻の先なのですし、ミネルバの脚を考えたなら問題にならない距離の筈です。
 にも関わらず、タリアはカガリの好意ということはあったにせよ、最新鋭艦を他国に入港させているのです。そしてそれによる譴責をタリアは受けていません。この事は、ミネルバが追ったダメージの深刻さが予想以上であったという推論の証拠になると思います。
 つまり、ミネルバの緊急出動は議長の陰謀に利するどころか、最悪の場合自身もろとも宇宙の藻屑となってしまっていた可能性の方が高いと思われるのです。

・逆に、ミネルバがアーモリーワンから出撃する時点で議長がより安全な場所に避難していたなら、数多い陰謀への布石の一つとしても構わないかもしれません。
 ですが、事態がどう推移するかも分からないこの段階で、全ての陰謀が議長の掌の上で転がされているとするなら、議長にはミネルバがユニウスセブン落着阻止に行くことまで見えていた筈です。
 そういう艦に乗る、という選択を遠大な野望を抱いた議長が果たしてするものでしょうか。
 また、ミネルバにアスランが乗り込んでいたからということにしても、議長がミネルバ残留を決めた時点ではまだ、それは知らなかったと思うのですが。

・こうして考えるなら、あのタイミングでのガンダム強奪事件というのは議長にとってデメリットこそあれ、メリットは殆どないと思われます。
 もし、仮にあのタイミングよりも早く強奪が行われていたなら、逆にプラントによる連合への糾弾として利用出来ていたでしょう。丁度、ユニウスセブン落着と逆のパターンですね。これによって議長はクライン派でありながら、無理なく連合への敵対姿勢を採ることも出来たでしょう。
 しかしながら、現実には強奪事件の直後にユニウスセブン落としが実行されています。事実、これとこの後の地上の甚大な被害-連合の宣戦布告によって、強奪事件などなかったことにも等しくなってしまいました。
 繰り返しますが、全ての事件が議長の思惑通りに進んでいるとするなら、こんなタイムスケジュールで行われることはないでしょう。
 考えられるメリットとして、ミネルバに3機の新型機を搭載させないことで戦力を低下させ、サトー一派の作戦の成功確率を上げる、ということはあるかもしれません。が、それにしてもスクランブルだ、という名目で議長権限を以って積み込ませないということも出来るでしょうから、大した理由にはならないと思います。

・以上の理由から、僕はアーモリーワンにおけるガンダム強奪は議長の陰謀ではないと推察します。
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by shunichiro0083 | 2007-01-12 01:56 | 妄想


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