shunichiro0083のアイのダメヲタ日記-感想と推測と妄想の終わらない円舞曲

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2006年 07月 17日

NJキャンセラーのこと

・さて、ニュートロンジャマーキャンセラーの問題であるが、これについてはまずNジャマーのおさらいからはじめよう。
 Nジャマーとは中性子のピン止め効果を応用したもので、自由中性子の運動を阻害することで連鎖反応を抑制し、結果的に核分裂を不可能とするデバイスである。
 その際の副次効果として、電磁波の阻害も行われることで、レーダーや無線誘導もまた不可能となり、戦術戦略は有視界戦闘の時代に逆戻りすることとなった。
 これがNジャマーの設定であり、当然ながらその活動原理なぞは未定のままである-それが分かるなら、Nジャマーは実際に作れてしまうだろうし。

・では、NJキャンセラーとはなんであるか、ということだがこれは読んで字の如く「Nジャマーの効果をキャンセルする装置」のことである。
 これによって自由中性子は解き放たれ核分裂が再び可能となり、核エンジンや核ミサイルが使用出来るようになる。
 本編での描写を見る限りではNJキャンセラーの効果範囲はNジャマーのそれに比べて著しく小さく-Nジャマーはほんの数基で地球全土をカバーすると言われている-、1基が効果を発揮するのは半径十数mでしかない。
 また、それだけ効果範囲が狭められていることから、結果として電磁波妨害の効果までを除去するには至らない-これらが関連書籍でも大体共通しているNJキャンセラーの設定である。

・が、アストレイBではこれらとは効果が大きく異なるNJキャンセラーが登場するのを先日紹介した。
 それによればNJキャンセラーの効果範囲はMSが接近戦を行うだけの空間を覆うだけの性能を持っている、ということになっていた。それによってレーダーすら使用可能となる。
 作者の千葉氏のブログによれば
>この時のものは、Nジャマーキャンセラーという言葉から想像される、わりとスタンダードな能力を持っている。
>だが、その後、作られたものは、それと違う能力を有する。
>なぜ違うのか?
>それはNジャマーのもつ能力(複数ある)のうち、機体に組み込むにあたりザフトが、どれをキャンセルしたかったのかで分かる。(逆に言えば、何をキャンセルしたくなかったのか)
ということで、「B」で描かれた際のNJキャンセラーこそオリジナルな性能であり、その後本編に登場したものは意図的にデチューンされたものである、ということらしい。

・また、「種運アストレイ」小説版6話で登場するドクターことミハイルの台詞にこういうものがある。
『キャンセラーは、ニュートロンジャマーによって動きを止められている中性子を再び動かすだけで、その他の効果に影響を与えない。つまり通信障害はキャンセラーの影響下でも残るのだ。そんな基本的なことも知らんのか?』
 この台詞と前述の千葉氏の一文を信用するなら、NジャマーのECM効果は副次的なものではなく、明らかに別物ということになってしまう。
 さて、どちらを信用すべきなのか?
 ここでは問題提起に留めておこうと思う。ひょっとしたら、僕などよりももっと頭のいい設定マニア氏がこの矛盾を止揚してくれるかもしてないし。
 個人的な話をするなら、ドクターが誰かに嘘を教えられ、信じ込まされている方に一票。

・ここから関連して、話は量子通信へと飛ぶ。先ほど引用した千葉氏の文章には、実はこんな一文が続いていた。
>さらに付け加えるなら、当時のザフトでは量子通信も実用レベルになっていた。(これもドレッドノートの設定から読み取れる)
 しかしながら、量子通信は電波を用いた無線通信に取って代わるものではないことは、これまでもここのブログで何度も取り上げてきた。量子通信を行うには、有線にせよ無線にせよ、従来の通信技術が必要不可欠なのである。
 これを以って、ザフトがオリジナルのNJキャンセラーからECCM効果を除外した、という理由にはならない筈なのだ。
 更にはこの量子通信がいつ、完成されたかにもこの記述は微妙な影を落としている。
 「B:オペレーション16」に登場するゲル・フィニートはミラージュコロイドを応用してウイルスを散布し、敵機のコンピューターに干渉・コントロールするという能力を持つアクタイオン社製のMSだった。アクタイオン社はこの機体をザフトに売り込んだものの、採用されることはなかったらしい。
 この回のゲル・フィニートの作例のキャプションでは、ザフトがこのウイルス能力と同系列の技術を発展させ、Nジャマー影響下でも使用可能な量子通信システムを開発したことを匂わせている。
 いつの時点でアクタイオン社がザフトにこのゲル・フィニートを持ち込んだかは不明であるが、ドレッドノートにそれを改良したシステムが組み込まれていると言う記述からすると、相当早い段階で行われたものと思われる。
 ただ、この量子通信システムも
>ミラージュコロイド自身が時間とともに消滅するという性質があるため、ゲル・フィニートからあまり離れるとその効果は失われてしまう
という記述からして、あまり遠距離では使用は不可能な筈である。だからこそ、ザフトはドラグーンシステムのコントロールとしてのみ、採用しているのだろう。
 そう考えるなら、量子通信がNジャマーの通信妨害を克服しているという意見には全面的に賛成はしかねるのだ。

・最後に、「原子核から弾き出された(であろう)」自由中性子の活動を阻害するのがNジャマーであり、原子核中の安定している中性子にまでは影響を与えられないのではないだろうか。
 Nスタンピーダーは正直、あんまりいい設定ではないと思うのですよ。
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by shunichiro0083 | 2006-07-17 19:22 | 設定


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