2005年 11月 01日

GAT-707E フォビドゥンヴォーテクスのこと

・まあ、大したネタではないのですが。もうご存知の方も多いと思いますが、当初ヘブンズゲート戦において確認された連合軍の水中用MSはGAT-X255 フォビドゥンブルーであるとアナウンスされていました。
 が、今月号のHJ誌で訂正され、表題の通りの形式番号と名を新たに与えられた訳です。ちなみに、ご存じない方がいるかもしれませんので念の為に書き記しておくと、オーブ戦で使用され、セイラン夫妻を瓦礫で押し潰したグーン地中機動試験評価タイプも同様に、UTA/TE6P ジオグーンということになりました。
 まあ、要するに両機とも単なる少数生産されたプロトタイプではなく、その機体を元に改良を加えられた上で正式採用された機体、ということになった訳です。

・実は「SEEDMSV」の系譜としてはフォビドゥンブルーのデータを元に水中用MS・GAT-706S ディープフォビドゥンが正式採用されており、こちらはガンダムヘッドがダガー系のゴーグル型となった他、コクピット周りには強化チタニウム製耐圧殻が採用された-ということになっている。
 Fブルーは4機しか製作されなかったが、Dフォビドゥンは正式採用され、その部隊は第二次カサブランカ沖海戦におい、後に「白鯨」の二つ名で恐れられることとなるジェーン・ヒューストン少尉に率いられ、多大な戦績を上げたという。
 FヴォーテクスはこのDフォビドゥンのデータがフィードバックされた最新鋭の水中戦用MSであり、外観上はFブルーとまったく見分けが付かない-少なくとも、ブログ主には。

・しかしながら、FヴォーテクスのHJ誌上における設定は、ナニをとち狂ったのかかなりヘンテコと言うか、トンデモとでも言うべきか。少なくとも、これまでの資料を根底から覆しかねないモノになってしまている。
 その為にはまず、そもそものFブルーの設定にまで遡らなくてはならない。以前も紹介したのだが、Fブルーは原型となったGAT-X252 フォビドゥンが持っていた特殊装備・ゲシュマイディッヒ・パンツアーを応用した耐圧フィールドによってのみ、水圧に抗するという特徴を持つ。
 これは耐圧フィールドへのエネルギー供給が行われていれば、無限大に潜行深度を増すことが可能である、ということである。が、同時に何らかの事情によってエネルギー切れを起こしたなら、即座にフィールドが消失してそれまで無効化されていた水圧に突如として晒され、最悪の場合そのまま機体が圧壊するという危険性を秘めている。
 この問題はFブルーが実験機である、という理由から黙殺され、それ故にテストパイロットからは「フォビドゥン・コフィン-禁断の棺桶」と呼ばれたと言う。
 前述の『コクピット周りには強化チタニウム製耐圧殻が採用された』というのは、このことに起因する。これによって、必要最低限の生存性が付与された訳で、こうした量産の際の仕様変更にも「白鯨」ジェーンが関わっていたのではないかと推測される-彼女はFブルーのテストパイロットでもあった。

・つまり、FブルーもDフォビドゥンも、根本的な部分では耐圧性能を耐圧フィールドにのみ頼っているのであり、それについては変わりはない筈である。
 しかしながら、HJ誌ではFブルーの耐圧機構を事もあろうに「PS装甲に由来する」とし、「ディアクティブモードになると圧力に耐えきれなくなり、圧壊するのが弱点だった」としているのであった。
 更にはFヴォーテクスはその弱点を「量産型であるDフォビドゥンのデータを用いる事で克服した」という記述まであるのである。
 そもそもこれら一連のMSの原型となったフォビドゥンはPS装甲機ではなく、TP装甲を用いた機体である。なのに何で、その派生機がPS装甲を持っていねばならないのだろう。
 まあ、百歩譲ったとして、「SEEDMSV」は自分の雑誌の連載である。自誌の連載に由来するMSの記事なのだから、もう少し気配りのある文章にして欲しかった、というのは設定オタクの勝手な思い込みなのだろうか。
 何とかこれに整合性を持たせるなら、Fヴォーテクスにおける改良点とは一つにコクピットに非常用のPS装甲を装備し、その上で外装にもPS装甲を採用した-ということになるだろうか。
 つまりFヴォーテクスは従来のゲシュマイディッヒ・パンツァーを応用した耐圧フィールドにのみ依存するのではなく、装甲材質をPS装甲とすることで本体そのものにも耐圧性を持たせ、更には最悪の事態に備えコクピットブロックを強化チタニウムとPS装甲材の二重構造の耐圧殻としたのではないかと思われる。



・MSV当時の記述を二つほど抜粋しておきます。一つはFブルーの耐圧フィールドの原理。もう一つはグーン地中機動試験評価タイプが、どうやって地面に潜るか、その理由です。

・(ゲシュマイディッヒ・パンツァーを転用した耐圧殻とは)改造された背部シェル両側部の装甲アレイが機体周囲の水分子を制御し水圧を軽減、また同時に機体と水との摩擦を緩和し、100ノットを上回る航行速度を発揮する。

・(機体)表面にはスケイル・モーターが埋め込まれ、制御及び駆動用の光ファイバー網がくまなく張り巡らされている。分子オーダーの振動素子をアレイ化したスケイル・モーターは、位相をそろえた振動を発生させることで周囲の土壌、岩盤を粉砕・液状化させ、機体の周囲に推力を発生させる。

・ちなみに、ブルーフレームの水中戦用オプションも水中用推進器としてこのスケイル・モーターを採用しており、画面上でジオグーンが水中を進んでいたのも決しておかしな話ではないのである。
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by shunichiro0083 | 2005-11-01 21:12 | 設定


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