shunichiro0083のアイのダメヲタ日記-感想と推測と妄想の終わらない円舞曲

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2005年 08月 19日

ギルバート・デュランダル議長のこと

・明日の放送でどう転ぶかは分かりませんが、内なる欲求に勝てなかったので議長のことをちょっと書いてみようかと思います。
 取り敢えず、議長について確定しているのは遺伝子解析の専門家で、過去メンデルコロニーで研究に携わっていたということ。
 そしてユニウス条約締結の責任を取って退陣したアイリーン・カナーバの後を受け、最高評議会議長の座に就いた、ということくらい。
 細かいことを言うと、現ミネルバ艦長であるタリア・グラディスと恋仲にあった(破局)とか。どうやら、ラウ・ル・クルーゼと面識があったらしい、とかいうやや未確定な情報も含まれるけれど。



・現在の所(PHASE-43)までは、概ね議長の有能さ、政治的正しさはオーブやAA組という一部を除いて受け入れられていると言ってもいいでしょう。
 一方、視聴者の視点から見た場合の議長の言動は、偽ラクスを作り上げて思い通りに動く人形にしたり、自ら取り込んだ筈のアスランを敵の工作員に仕立て上げたりという部分で、かなりの不信感を抱かざるを得ない作りになっているのも事実です。
 また、オーブにて隠棲していたラクス襲撃事件の黒幕ではないか、との疑いをキラから掛けられていますが、これに関しては確たる証拠は何処にもありません。
 他にも「DESTINY PLAN」なる謎の計画を若かりし日の議長が夢想していたことも、明らかになっていますがその詳細は不明です。
 上記のことから、議長とは視聴者=神の視点で見た場合は限りなく黒に近い灰色なのですが、少なくとも政治家としてきちんとした、清濁併せ呑む度量を持つ人物として作中では描かれており、プラントのみならず地上の各国家からも厚い支持を受けていると思われます。
 実際、ロゴスという敵が存在するからとは言え、コーディネイターとナチュラルが一致団結して、軍事行動を起こすということは2年前の戦争当時には誰も考えられなかった偉業でしょう。デュランダル議長はそれをやってのけた訳です。

・その最終的な目的が何であれ、議長が行った政治手法に問題がなく、その結果もはなはだ良好であると言わざるを得ないでしょう。
 実際、「積極的自衛権」という毛沢東以外に提唱していないような軍事概念を用い、ピンポイントに絞った用兵を指示することで、プラントはナチュラルの民衆から好印象を受けることに成功しています。
 この派兵も良いか悪いかは兎も角、地球連合軍の弾圧に苦しむ人々の依頼を受ける、という建前で無差別な軍の派遣を抑制していた、とも考えられます。これは対外的な「プラントは戦争をする気はない」というアピールであると同時に、「圧政に苦しむ人々を救う人道的支援はその限りではない」という自己の立場の正当化でもあった訳です-そしてこの議長の目論みはまんまと成功します。
 この点で問題なのは、プラントが明らかに内政干渉を行える根拠です。現実世界ではこういうのは国連の支持を得て行われるものですし、実際「種」での「地球連合」という組織はそういうものでした(弱体化した国連に替わる組織という設定)。
 全く関係ない、独立した国家であるプラントがこういうあからさまな内政干渉や軍事行動を起こして非難されないのは謎です。まあ、ユニウスセブン落着という世界規模の混乱直後ということがなければ、到底許されないことではないかと思います。
 無論、ユニウスセブン落としの犯人は自国ではない、という主張から先に停戦合意を破ったのは連合軍側だ、という意識もあると思います。その報復活動の一環でありながら、表向きは人道支援というオブラートを被っている訳です。

・そして連合軍-ブルーコスモス-ロゴスという陰謀史観を体現したような人々の失策の数々によって政治的アドバンテージを取った議長は軍需産業複合体・ロゴスの存在を公表し、それに対する戦いを大義として掲げることで全人類の大半の支持を得た、ということとなりました。
 世論を巧みに操り、ロゴスとそれに与する連合軍を追い詰めた議長はこれを破り、地上におけるロゴスの勢力を一掃したものの、ジブリールは取り逃がし、オーブに匿われることとなります。このことが議長にオーブ侵攻の口実を与え、オーブは再び戦火に塗れることとなってしまうのですが・・・。
 この辺りになって来ると、そろそろ議長の政治的正当性も少々怪しくなって来ます。それにはラクスの「議長が次に狙うのはオーブ」みたいな発言が関わっているのも事実ですが。加えて、タリア艦長が議長に疑惑の目を向け始めるのも大きいでしょう。

・普通に考えるなら、ジブリールがそんなに都合良く-或いは、ラクスの言葉を裏付けるように-オーブへと逃げ込むことはまあ、ありえないでしょう。このことから、議長の正当性を唱えることも可能かもしれません。
 しかしながら、議長がオーブ侵攻の際に使った策はジブリールが入国していなかったとしても充分使えるものです。相手国の声明を信用せず、問答無用で攻撃を仕掛けているのですから。
 言い換えるなら、この時議長が取ったやり方はジブリールがいようがいまいが関係なく、むしろ本当にいる方が都合が悪かった、ということでしょうね。何故なら、オーブ政府が議長の求めに応じてジブリールを差し出していたら、オーブ侵攻の大義名分が失われてしまうからです。
 結果として、オーブの実質的な指導者であったセイラン親子はジブリールの引渡しを拒み、虚偽の回答をしてその場を言い繕うとしました。深読みするなら、ジブリールとセイラン親子の行動を分析していた議長は、そういう風に動くであろうことを予想していた、ということにもなるのかもしれませんが。
 そしてここでも、ザフトはジブリールを取り逃がして宇宙への逃亡を許します。しかしながら、ロゴスの地上における勢力は壊滅し、最後の寄る辺であったオーブから逃げる先は最早宇宙しかないような、そんな気もします。月基地自体もまだ、無傷で残っていたのですし。
 けれど、オーブに展開したザフトは宇宙への備えを怠り、ジブリールの乗ったシャトルを取り逃がしました。最初のヘブンズゲートからの逃亡も怪しかったですが、こうなると議長はジブリールをわざと逃がしているとさえ思えて来ます。
 無論、その目的はジブリールを泳がせることでロゴスの残存勢力をあぶり出し、戦わざるを得ない状況に追い込むことではないでしょうか。事実、議長が危険視していたらしいオーブは再び深刻な被害を受けました-偶然なのですかね。

・議長の目的はロゴスを打倒して戦争をなくすことではなく、それぞれが与えられた役割を果たすことで平和となる管理社会の実現、という風に思えます。ロゴス討伐はその為の手段に過ぎないのでしょう。
 しかしながら、テロと戦争が横行するC.E.世界において「戦争を管理する」と「戦争をなくす」という、この二つの言葉のどちらに人々が魅力を感じるかは言うまでもないことです。後者の後に厳格な管理社会が来る、ということを知らされていないのなら尚更でしょう。議長は自分が抱く最終的な目的については、実の所まだ具体的なことは一言も語られてはいないのです。
 明日の放送で、取り敢えず議長が操っていた偽ラクスの存在は明らかになります。贋者を使い、民衆にアピールしていたことがばれれば議長の求心力が急激に低下してもおかしくはないでしょう。
 そうなった時に議長がジブリールが取ったような、無様な姿を晒さないように、と祈らずにはいられません。
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by shunichiro0083 | 2005-08-19 23:41


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