shunichiro0083のアイのダメヲタ日記-感想と推測と妄想の終わらない円舞曲

taneunn.exblog.jp
ブログトップ
2005年 04月 23日

それでは、どういう展開が理想的だったか考えてみるのこと 完結編

・「その参」では終わらず、もう少し続きました。では、どうぞ。

追記:5/4、ようやく完結しました。



・連盟・プラントの研究者は共同してS3型及びS4型インフルエンザ用ワクチンの開発に取りかかったが、すぐさま特効薬が出来るという筈がなかった。しかし、だからと言って誰も諦めてはいなかった。偶然にもS3型がコーディネイターには効かないように、S4型もナチュラルに対しては殆どその効果を発揮しないことが確かめられていたのである。
 こうして地上と宇宙でサンプルを交換し合い、逐一データをやり取りしながらワクチンの開発が急ピッチで進められたのであった。
 その一方、ザフトや連盟各国の軍隊もデュランダルらを懸命に捜索していた。細菌兵器を安全に使用するには、それに対する備えを万全にしていなくてはならない。ならば、デュランダルはS3型とS4型インフルエンザのワクチンを保有している筈である。それを手に入れることが出来れば、今なお苦しむ人々を救うことが出来るのだ。
 そしてそれ以上に、今後の無差別虐殺を未然に防ぐことが出来る。そう信じ、ミネルバやアークエンジェル、クサナギらは分散してデュランダル軍を捜し求めていた。
 とは言え、無差別に探している訳ではなかった。地上とプラント-潜みつつ、この二つの地に仕掛けた装置に指令を発する事の出来る宙域は限られる。この点についてザフトと連盟軍の見解はデプリ帯であろう、ということで一致していた。ここならば地球・プラントにも近く、その上身を隠す残骸にも事欠かないからである。
 だが、人々の必死の捜索にも関わらずデュランダル一派の行方は杳として知れなかった。探すシンやアスラン、キラらにも疲労の色が濃くなった頃、1機のジン強行偵察型がユニウスセブンの残骸付近でM.I.A.となった。これを不審に思ったミネルバは直ちに現場に急行し、そこでデュランダル部隊と思しき機体と遭遇したのである。

・この部隊を迎え撃ったミネルバであったが、1機だけ逃してしまう。生き残ったウィンダムIIは目論見通り母艦へと向かったが、何者かによって撃墜されてしまう。それはミネルバの作戦-わざと敵機を生き残らせ、その後をつけることで敵のアジトを見つけ出す-を見破った、レオンの側近の仕業であった。
 そう、この三人こそはガンダムを強奪したエクステンデッドであった。だが、どうして、生きているのか? 彼らはあの最終決戦において死んだ筈ではなかったのか。そして、彼らが生きて側近をしていたというのなら、レオンとは-もしや?
 動揺するミネルバ隊を救ったのは駆けつけたエターナルであった。敵を追い散らすと、ラクスは驚愕の事実をシン達に語った。デュランダルは実はロゴスの一員であり、戦争を管理する側の人間であったこと。だが、何らかの理由でロゴスを離反し、その実働部隊であったファントムペインを抱き込んで偽装工作を行っていたこと。そうして自分の理想社会実現の為、邪魔なロゴスやブルーコスモス、連合各国の要人を排除する為に謀略を仕組んだこと。そうしてより合法的に理想社会を打ち立てようとしたが叶わず、今回の挙兵になったこと。レオンをはじめとする新たなF.A.I.T.H.隊員は実は皆、ファントムペインのブーステッドマンであったこと、などを語った。
 当然、レオンとはネオの変名であり、仮面の側近とはスティング・アウル・ステラだったのである。彼らをはじめとするファントムペインのパイロット達は不完全なエクステンデッドであったが、デュランダルのコーディネイター処置によってより完全な調整を受け、後天的コーディネイターとなっていたのであった。

・議長の目的が全人類のコーディネイター化であることに間違いはなく、その背景にあるのが人種の統一による世界平和の達成であることも間違いない。だが、それはコーディネイター至上主義の裏返しであり、古臭く黴の生えた優生学の焼き直しに過ぎない-そう、看破するラクス。
 確かにもう、人類は後戻りの出来ない所にまで来てしまっている。けれど、それはナチュラルとコーディネイターが共存出来ないという訳ではない。お互いに助け合い、よき隣人としてやっていけばいい。緊急議会でのこのカガリの言葉に頷かない者はおらず、そしてそれは人種を超えた平和への確かな足がかりであった。
 こうした動きに焦りを見せるデュランダルは再び地上とプラントに仕掛けた細菌爆弾を作動させようとしたが、その指令が届くことはなかった。細菌爆弾の遠隔操作が量子通信を応用したものであると推測したアスランの指示によって、量子通信を妨害するクォンタムジャマーが極秘の内にデプリ帯を中心とした区域に散布されていたのである。
 そしてこれによって、デュランダルが潜伏するアジトの位置も確定された。核攻撃によって破壊されたユニウスセブンの残骸の、もう一つの片割れこそデュランダル一派が隠れているアジトであったのだ。
 これを本当に最後にする-カガリだけではなく、ナチュラル・コーディネイターという種を超えた全人類の願いを受け、ミネルバ・アークエンジェル・エターナル・クサナギを主力とする連合艦隊は総攻撃を開始したのである。

・対するデュランダル一派は大型デプリを用いた質量弾を多数配備しており、この意表を衝いた攻撃によって連合艦隊は実に5%の艦船が行動不能に陥ったのであった。これに対し連合艦隊はミネルバら三艦同時による陽電子砲斉射によって活路を開き、ユニウスセブンに対しても陽電子砲による砲撃で敵兵もろとも粉砕するという強硬手段を敢行した。
 しかし、この陽電子砲の一斉砲撃はスクランブル発進した3機の超大型MSによって阻止された-デストロイMkIIの陽電子リフレクターである。それぞれの色は緑・青・黒に塗り分けられており、ステラら三人が乗り込んでいることはまず間違いなかった。
 これを合図にユニウスセブンから艦船やMSが発進し、こうして地球人類の命運を賭けた最終決戦が始まったのである。デュランダル側は数でこそ連合艦隊に劣るものの、ニュートロンスタンピ-ダー艦戦隊を保有しており、その威力は陽電子砲に優るとも劣らない。また、デストロイMkIIも戦略兵器に匹敵するとまで言われた超弩級MSである。これらの存在が数の上での劣勢をよく補い、デュランダル一派は互角の戦いを繰り広げていた。
 しかしながら、デュランダル一派の士気の高さも並々ならぬものがあった。これは単にミネルバを出奔したレイや、その思想に共鳴するハイネといった名のあるエースがいるというだけではなく。それは不完全な戦うだけの存在として生み出されたブーステッドマンを認め、受け入れ。そして更なる調整によって、より完全な存在としてくれたデュランダル個人に対する忠誠心だったのである。
 ネオもデストロイの後継機たる紫のディザスターを駆り、一騎当千の実力を見せ付ける。実はネオはムウの双子の弟であり、不吉と忌み嫌われたが為に出自を隠して養子に出されていたのであった。そしてレイはデュランダルの後天的コーディネイターのプロトタイプであり、その際の遺伝子改変実験の基礎データにはクルーゼのものが使われていたが故にネオと共振していたのである-レイがデュランダルを父とも慕う所以であった。
 レイの白のディザスターと、ネオの紫のディザスターによる共振を用いたコンビネーションは凄まじく、ザフトのエースの一人たるシホすらその前には一たまりもなかった。

・しかし、百戦錬磨のミネルバとアークエンジェルらもこの状況を黙って見ていた訳ではなかった。シン・キラ・アスランがデストロイMkIIを引き付けている間に、新開発のミラージュシルエットを装備したルナマリア機が接近、攻撃し、Nスタンピーダー艦を行動不能に陥れた。また、白と紫のディザスターは絶妙の連携を誇るディアッカとイザークが対峙し、牽制する。
 こうして彼我の物量差を埋め得る希少な艦船やエース機の行動を封じられれば、デュランダル一派も脆い。この千載一隅の好機を見逃すラクスやバルトフェルド、キサカやトダカではなく、再び陽電子砲一斉発射でデュランダルの御座船たるパンゲアを狙い撃ちする。さしもの超大型宇宙空母もこれに抗える訳もなく、炎上し大破し、イアン・リーは艦長として運命をともにした。
 だが、大半のMSは爆発寸前に緊急発進しており、更にはデュランダル自らも専用機たる赤のディザスターに乗って脱出していたのである。赤のディザスターはミラージュコロイドで姿を隠しつつ、同じく透明化したドラグーンによって敵機を次々に撃墜して行く。しかし、改良型ミラージュコロイドディテクターを装備したミラージュインパルスは赤のディザスターを探し出し、至近距離から必殺の一撃を叩き込んだ。
 これによって本体のミラージュコロイドは破損し、赤のディザスターはその姿を現した。それを見たシンはルナマリアにステラとの対決を託し、自分はデュランダルとの決着をつけるべく赤のディザスターと対峙するのであった。
 シンは言う。人は、コーディネイターにならずともやってゆけると。ナチュラルとコーディネイターはそれぞれのまま、憎悪の連鎖から抜け出せるのだと。それは確かに困難な道のりかもしれないが、ただ一ついえる事。それは、その方法が全人類のコーディネイター化などではない、ということだ、と。
 これに対しデュランダルは人はこのままでは、未来永劫分かり合うことなど出来はしない。それは過去が証明しているのだ。だからこそ私は、人類の永遠の繁栄の為に全ての人間はコーディネイターとならねばならないと確信したのだと、そう嘯く。
 しかし、既にナチュラルは過去とは違う道を歩み始めている。そしてその変化をコーディネイターも受け入れた。今度も、ユニウス条約の二の舞になるのかもしれない。だが、既にロゴスもブルーコスモスもなく、組織的に人々の憎悪を煽るものはない。ならば、今度はもっと上手く行く。いや、行かせて見せる、俺達が-シンはそう断言した。
 それは最愛の家族を殺され、どこかで人を信じることの出来なくなっていた少年が、沢山の出会いと別れから人を信じる強さを手に入れ、単なる力だけを正義と妄信していた兵士から脱却した瞬間であった。そしてこの想いこそ、連合艦隊の人々が共有しているものであったのだ。
 心の自在を得たシンに夢破れ、陰謀家の地金を露出したデュランダルが敵う筈もなく、デステニィーの閃光の一撃が赤のディザスターを沈黙させた。だが、捕虜となり、戦犯となることを恐れたデュランダルは主機を暴走させ、自爆。レイもその後を追った。
 デュランダル派の兵士達もレイに続こうとしたが、ネオはこれを制止した。せっかくまともな身体になったものを、ここでわざわざ散らす意味などどこにもない-それは志を一つにした盟友への、手向けの言葉でもあったのだろう。
 こうして、生き残ったデュランダル派の兵士は投降し、ナチュラルとコーディネイター間における二度目の戦争は終結を見た。その後、投降したネオの証言によって地上及びプラントに設置された細菌兵器は全て発見、撤去され、こうして全人類滅亡の危機は無事回避されたのであった。

・国際軍事法廷の結果、デュランダル一派の兵士は全員再教育の後、オーブの国民となることなった。これは彼らがブーステッドマンとして幼少の頃から軍事教練しか受けておらず、そうした特殊な環境にこそ問題があったというグラディス弁護人からの進言が大きい。
 しかしながらネオ・ロアノークは正規の軍人であり、事実上の司令官であったことから死刑が求刑されたが故デュランダルの責任こそが重大である、というタリア弁護人並びにラミアス弁護人の意見が尊重され、罪一等を減じて無期懲役となった。ハイネも同様である。
 シンはザフトを除隊してステラとともにオーブ国籍を取得し、移住することとなった。当面はトダカ一佐の世話になることとなるらしい。きちんと学校を卒業し、亡き父母のような立派な技術者になる為の努力を始めている。ステラもハイスクールに入学し、普通の少女として暮らしている-結婚は、シンがきちんと就職してからだぞ、とトダカから釘を刺されているらしい。
 キラはラクスと結婚し、プラントに移住した。これはラクスが正式にプラント最高評議会のメンバーとして選出され、オーブに済み続けることが不可能となったからである。と、同時にオーブ代表首長の弟として、ナチュラル・コーディネイター間の非公式な外交チャンネルとなることを望んだからでもあった。
 ルナマリアらミネルバクルーはそのまま、ザフトの一員として活躍している。ただ、世界は軍縮の方向に進んでおり、メイリンなどはアーサーと寿除隊するタイミングを狙っているらしい。
 アークエンジェルのメンバーは全員、元の鞘に納まり、オーブ国民に戻っている。マリューとバルトフェルドの関係も、どっち付かずの曖昧なままになってしまっているようである-もっとも、「虎」は模範囚たる「鷹」の弟が現れることを恐れているようではあるが。
 ミリアリアとディアッカについては結局、全世界に向けて愛を告白したディアッカにミリアリアが根負けした形になった。もっとも、籍は入れたもののミリアリアは仕事で世界中を駆け回っているので、ディアッカがザフトを退役してオーブのハウ家に入ったようである。
 イザークは最年少のプラント国防委員となったことをきっかけに、長年交際を続けていたシホ・ハーネンスと結婚した。結婚式にアスランを招待しなかったのが彼らしい。
 最後に。カガリはオーブの代表首長であると同時に、地球連盟の名誉議長に就任していた。これは連盟設立に多大な尽力をしたことに対する礼であり、実権は持たぬもののその影響力は並々ならぬものがあった。内政で言えばカガリはアスラン・ザラを婿に迎え、正式に結婚した。その華燭の典は三日三晩に渡って催され、国民は皆歓迎したと伝えられている‐これにシンやステラ、キラ、ラクスら旧友達が招待されたことは言うまでもない。

 C.E.74年。世界は平和に酔いしれていた。

 完
[PR]

by shunichiro0083 | 2005-04-23 06:00 | 妄想


<< PHASE-27 届かぬ想い      それでは、どういう展開が理想的... >>