2012年 07月 02日

#38 逃亡者キオ

・まあ、今回もご都合主義の嵐でしたね。戦艦サイズの光学迷彩は何故か入手出来ているのに、MS用はないという。っていうか、ちゃんとリバースエンジニアリングしろよ、と言う感じですな。
 おまけに、はじめて潜入した敵本拠地の内部を理解していてピンポイントでガンダムがあるハンガーの床下に行けるばかりか、デバイスまで取り戻してくれていると言う。いやはや、その鉄面皮ぶりに脱帽です。



・デバイスのシステムロックに関しては別に設定変更云々とは関係なく、ああいうものだったということで流せばいいんじゃないでしょうか。
 というよりは、何故、今更デバイスの解析が必要なのか、という感じです。あれはただの端末であって、あの中に新兵器建造を行うコンピューターがある訳ではないのは本編の描写からも明らかな筈なんですが。

・で、死病に冒された娘さんは死ぬと言うことで。まあ、完治させる薬ではないってイゼルカントも最初っからキオに伝えてはいたので、こっちも特に問題はないですよね。
 問題なのは、何故、このタイミングで死なねばならないのか、っていうことでしょう。
 いや、これでキオがガンダムのパイロットを降りてマーズレイを根絶させる為に薬学者を志す、っていうのならまだ意味のあった死だと思いますけれど-絶対、そうはならないでしょうからねえ。

・さりとて、あそこで少女を死なせてしまってはキオがヴェイガンとの和平を試みる、っていう展開になるとしても-まあ、なるのだと思いますが-今一つ説得力の無い展開になってしまうと思います。
 あの展開ではキオが普通の脳味噌の持ち主だったら、戦争なんぞに国力を注入してマーズレイの根治や国民への福利厚生をおろそかにしているイゼルカントらヴェイガン首脳部は妥当しなくてはならない-ってなるんじゃないですかねえ。
 少なくともヴェイガンは70年間もの間、あんなにくそ長い補給線を途絶えさせることなく兵站を維持して来た訳で。それだけの資源や物資があるなら、それを国民に回せばもっと豊かな生活が出来るであろうことは自明の理です。
 その上、キオは一般庶民が薄いスープに硬いパンという質素な食事をしているというのに、イゼルカントら上層部は手のかかった豪華な食事をしているっていうことも知ってしまった-ついでに、ヴェイガンの本拠地の防衛網はざるだということまで。
 ここまでお膳立てが整っていても、少女が死んでしまってはそれはヴェイガン憎しでしかなくなってしまうのではないかな、と。あの有り様ではイゼルカントが少女を殺したも同じですから。
 だけど、ここであの少女が生き残っていれば単純にヴェイガンを武力で打倒するのではなく、もっと他の何かをキオは模索すると思うんですよね。
 そう言う意味では凄く勿体ないと思います。

・で、今回もよく分からない描写が目白押しですよ。なんであんな土塀の家に自動ドアなの、とか。70年もドンパチやってるのに、自軍の技術が流出していないことになってる、とか。
 
・そう言えば、ヴェイガンに触れてキオが不殺に目覚めた、ということを評価されている向きもありますが、ヴェイガンのMSは各部に自爆装置がセットされていることを考えれば、とても手放しには喜べるものではないように思えます。
 まあ、この設定が今でも生きているかどうかは定かではありませんが。だとしても、宇宙空間で乗機を行動不能になったパイロットに待ちうける運命が決して明るいとは思えませんねえ。
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by shunichiro0083 | 2012-07-02 20:15 | AGE「感想」


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