shunichiro0083のアイのダメヲタ日記-感想と推測と妄想の終わらない円舞曲

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2012年 05月 22日

#32 裏切り者

・結局、あんな前振りがあったものの難民を拾うとかそういう描写は一切なく、ディーヴァの航海は淡々にして粛々と行われたようです。

・しかし、ロストロウランが特定出来てなかったにも関わらず地上での武装蜂起を行ったって、どういう冗談なんだろう。よもや、ビッグリングを潰しておけばそれで良し、と思ったということはないよなあ。
 そう言えば、子安声の現総司令はなんで連邦軍の本部があるビッグリングではなく、地上のセントロウランなんかにいたんでしょうねえ。まあ、深い考えなんかはないだろうとは思いますが。
 本当なら、こういう部分の描写の積み重ねでお話を作って行くべきですよね。普段はビッグリングにいる総司令が、どうしてこの日に限って地上本部にいたのか、とか。どうして世界同時多発テロ状態なのにわざわざ、世界各地から部隊をセントロウランに呼び寄せているのか、とか(連邦軍を一網打尽にする為)。
 で、実はあの現総司令こそ本当の内通者だった、とかにすれば面白いと思うんですが。
 本当に現状、惨い出来ですよね。
 




・思うに「揚」におけるストーリー構成の最大の難点は各世代ごとに多く見積もってもそれぞれに17乃至18話程度しか分量がないというのに、お話のボリュームをそれ以上で考えているということでしょう。
 単純ではありますが、だからこそお話は端折られてしまうし、唐突な展開が目白押しになってしまうのではないかと考えます-それをごり押しするとフリット編におけるよく分からない水遊びの描写だったり、アセム編におけるEDのような有り様になってしまう訳です。
 で、キオ編ではそれすらやっていない為に主人公の行動や心情の変化が、かくも不自然に思えてしまうことになるのでした。
 これまでの展開だけを考えるなら、4話分しかまだないこの段階でキオがフリットの指示に従わないで独自の行動を取る、などということはまずあり得ません。
 事実、今回の話でも当初はAGE-3が複座から単座になると聞いて不安を隠すことが出来なかったキオが、その指示がフリットからのものであると知った途端に安心してしまう訳で。
 ということは取りも直さず、この段階ではキオはフリットの庇護下にあり、当のキオもそれを望んでいると言うことに他なりません。言い換えるなら、キオは祖父のフリットに相当の部分を依存しているという描写です。
 にも関わらず、祖父と比べれば大した付き合いでもないシャナルアに関する命令をキオは拒絶してしまいます。これは本当にあり得ない展開でしょう。
 事、ここに至るまでの積み重ねがない為に真実味がない訳です。これはもう由々しき事態と言えます。これまでフリット、アセム両編において言い訳のように-それでもあった断片的なカットすら今回は与えられなかったのです。
 はじまりが駄目なのですから、そこから紡がれるお話にも説得力は何らありませんなあ。

・シャナルアのこのエピソードをもっと真面目に考えていたのなら、こんなことにはならなかったでしょう-って「揚」は毎度毎度こんなことの繰り返しなんですが。
 こういうお話をやりたかったのなら、キオがシャナルアとの師弟関係や私的な触れ合いの中でそれまで祖父から教えられ、信じていた価値観とは真逆のそれを体感し、悩む。その結果、単なる祖父の言いなりな人形ではない、自分自身に目覚めて行くという過程は必要不可欠でしょう。
 なのに、そういう過程の描写をすっ飛ばして結果だけをさあ、どうぞと言わんがばかりに見せられてもこっちとしてはポカーンとするしかなく。
 まあ、社長さんとしてはこれが〝キオの精神的変化の始まり〟ということのようですが、見てる方からすればあれはもう精神的変化がかなり進んでいる描写としか受け止められませんでしたよ。※

・セントロウランはあの世界同時多発MSテロでも襲撃目標にはなっていなかった、ということのようですがそれはここが秘密基地ということなんでしょうねえ。
 しかしながらそれはこの世界の地球連邦にはシビリアンコントロールとか、情報公開とかが一切存在しない旧共産圏みたいなものだ、ということになりかねないんですが。敢えて言うなら、現在でも明らかになっていない閉鎖都市を抱えるロシアみたいなものですよ-ロシアも民主的な国家という印象はないですけど。
 あのエリア51でさえ、アメリカ政府は完全に否定することは出来ていないんですよ。もっとも、肯定もしていないらしいですが、そこに何らかの軍事施設があることは紛れもない事実な訳で。
 そうしたことを考えるなら、正式な軍事基地が秘匿されて存在そのものを隠されている、なんていうのは真実味のかけらもないとしか言いようがないんですよね、残念ながら。
 社長さんはこういうことがやりたいのであれば、下手にリアルとか軍事などには-どれだけ周囲からガンダムらしくない、と反対されても-こだわらず、古き良きロボットアニメ的な展開にして親子三代それぞれを描く、などというアイデアの方を引っ込めるべきでしたね。

・あと、シャナルアのエピソードっていうのはミハルの焼き直しではないか、という指摘もtwitterではありましたね。で、このセントロウラン攻防戦がジャブローの戦いのオマージュなのは明白ですから、27話「女スパイ潜入!」から30話「小さな防衛戦」を今回と次回の2話に押し込めようとしていると推測出来ます。
 無茶ですね。
 しかも、1stではそこに至るまでに26話分の積み重ねがある訳ですから、それも併せて考えるなら「揚」がやっていることが本当に無茶苦茶であるということが分かるというものです。
 どうしてもキオの精神的成長を描くのにこのシャナルアのエピソードが必要だったというのなら、それは始まりではなく終わりの寸前。成長の駄目押しとしてのエピソードにすべきだったでしょうね。そうすれば、祖父に反抗するという描写も不自然にはならなかったのではないかと思います。

・連邦軍も粛清委員会なんてとんでもないものを設立した割には、ヴェイガンとの関係が疑われる施設に強制捜査は入らないんだなあ。
 あれかな。総司令が強硬派のフリットから、穏健派の子安声の人に代わって少しはまともになっていた、ということなのだろうか。まあ、その結果があの世界同時多発MSテロなのだとしたら、その責任は重大だということにもなるのだけれど。
 で、それすらヴェイガンの内通者だった子安声の陰謀でシャナルアは囮でしかなかった-おお、我ながら綺麗にまとまったなあw

※これについては【ガンダムAGE】日野晃博さんファンから怒られるの巻 (32話ネタバレあり)http://togetter.com/li/307368 を参照のこと

#追記

Blinking Shadow
http://chiqfudoki.blog.fc2.com/blog-entry-130.html

↑今回の話をベタ褒めしてらっしゃるブログさんですね。視点が違うと、同じ話に対してこうも異なる評価になると言う意味で面白いなあ、と思って紹介します。
よろしかったら、読んでみて下さい。
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by shunichiro0083 | 2012-05-22 14:50 | AGE「感想」


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