2012年 03月 14日

#22 ビッグリング絶対防衛線

・ネット上では今回の戦闘が俯瞰的で緻密な戦術描写が繰り広げられていた。これはガンダム史上はじめてではないか-みたいな発言をされている人がいましたよ。
 いや、今回のこれに比べれば「種運」のプラント防衛戦の方が余程、戦術らしさが出ていたと思いますがねえ…どうなんでしょ。



・まず、最初に光学ステルスを温存して真正面から正々堂々と姿晒して進軍して来るヴェイガンの皆さんに唖然-いや、そこはステルスで隠れたまま進軍して、至近距離からコロニーデストロイヤーをぶちかます所でしょう。
 で、先手を取られた連邦軍が混乱している隙に艦砲射撃した後にMS部隊を出撃させる、っていうのがこれまでの描写を元にした、正しいヴェイガンの戦術だったと愚考いたしますよ。
 どうして光学ステルスと言う圧倒的なアドバンテージを捨てるんでしょうねえ。ヴェイガンが特段、騎士道精神に満ち満ちた人々、ということでもないのですからもっと自軍の装備は活用すべきだと思いましたね。

・で、これに対する連邦軍も艦船が横一列にずらっと並んでいるという布陣ですが、どうして三次元的な展開にならないんでしょう。
 海上ならいざ知らず、ここは宇宙空間な訳で。そんな機動平面に整列しても意味がないんじゃないのかなあ、とか思うのです。
 それ以上に驚きなのはディーヴァがあの巨砲を使用しなかった、ということなんですが。あそこはどう考えても先手必勝で、例の大砲を撃っとく場面ではなかったかと。あんな砲、どうせ敵味方が乱戦になっちゃったら撃てっこないんですから。
 この辺りでもう、戦略戦術もへったくれもない単なる遭遇戦にしかなってないんじゃないかなあ、というのが当方の考えです。

・ヴェイガン秘蔵っ子のマジシャンズ8とかいうのも出はしましたが、いいとこなしで撤収してしまいました-一体、アレのどこが驚異のXラウンダーだったんでしょうねえ。
 まあ、勿論、それはここまでの仕込みでXラウンダーがこんなに強いというのをきちんと、かつ徹底的に描写して来なかったからなんですが。あの兄弟には劣るかもしれないが、MSパイロットとしては一流の能力をもっている特殊能力者の集まり。
 彼らの手にかかれば、連邦軍一個戦隊も2分とかからず撃退されてしまう-なんて感じの個別描写がないから、格下のMSとパイロットに囲まれて質より量に苦戦するというだけになってしまっているという。
 ついでに言えば、彼らの顔や言葉も出て来ないものだから『こんな筈ではなかった』という焦燥感や憤りも伝わって来ないのではないかと。
 あと、なんか劇中の台詞だと連邦軍情報部はこのエースパイロット部隊の存在まで察知していた、ということのようですが本当にどうやって潜入していたんでしょうねえ。鎖国状態で、交戦中の敵軍にどうやってスパイを送り込んでいるのか、真剣に教えて欲しいと思いますよ。

・個人的にはビッグリングのディスプレイもピンと来ないものがありましたね。どうして三次元戦闘となっている筈の宇宙空間を平面で表現しているのか、と。
 この辺りは先の艦隊展開ともかぶるんですが、宇宙空間での指揮を描くんならそうした部分に配慮がないとつまらないんじゃないのかなあ、と。それが主たるものではないのなら兎も角、それを描こうとしているのならもうすこし細やかな演出であるべきなのではないですかねえ。
 ただ、指令室で部隊名を連呼しているだけでは俯瞰で緻密な戦術指揮描写、とは言えないんじゃないと僕は思います。
 
・あと、Xラウンダーが普通のパイロット相手に多勢に無勢となるのはシリーズの伝統に反する、という意見もがありましたが名前も顔もない、その他大勢ならそれでも構わないんじゃないですかね。
 それじゃまずいのはアセムなり、ライバルなりがそれで封じ込められてしまう場合でしょう。主役級ならそれなりに卓越した動きを見せて欲しいものです。

・最後になりますが、冒頭の火星植民都市の描写があまりに立派すぎて吹きました。あそこまで立派なものが出来ているのなら、火星を観測している天文学者が一人くらい異変に気がついてもいいんじゃないですかねえ。
 まあ、一番最初の場面の背景がぼんやりとはしてますがメカっぽくなっていたような気もしますから、地下都市なんでしょうけれど。それなら、コロニーなどと違って外部からの観測では発見されにくいでしょうから。
 まあ、そういう意味では火星の衛星軌道上に堂々とヴェイガンがラグビーボール状の何かを建設している、というのは全く以っていい度胸だと思いますネ。
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by shunichiro0083 | 2012-03-14 21:51 | AGE「感想」


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