shunichiro0083のアイのダメヲタ日記-感想と推測と妄想の終わらない円舞曲

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2004年 12月 04日

PHASE‐08 ジャンクション

・まあ、色々あってミネルバはオーブに到着。
 ここでカガリらはブルコスの陰謀で先のユニウスセブン落着の真相が暴露されたことと、それを事実と認めたプラントの声明があったことを知ります。本来ならば盛り上がるべき所なのでしょうが、肝心のシーンを見せず台詞で流してしまった為にはっきり言ってだれてしまっています。
 ここを見せずに、何が陰謀でしょう。策略でしょう。はっきり言って、今までダラダラお話を垂れ流してしまったツケがここで、最悪の形で出てしまいました。プラントの陰謀と名指しして糾弾する大西洋連邦。これを受け、緊急の議長談話を発するプラント。それらを見やりながらほくそ笑み、更なる一手を打つジブリール‐演出っていうのはそういうものではないでしょうか。
 また、前作からの設定をもう一度整理し、提示する為にもファントムペイン‐ブルコス‐大西洋連邦という影のラインを見せておけば、この先の展開もスムーズではなかったんではないですかねえ。この辺り、今一つ分かり辛いですから。

・熱烈歓迎のオーブでは噂の幼なじみのユウナやら、その親父の宰相(なんて言わないよねえ、普通)・ウナトという陰謀側の人々の一方、「虎」やら「艦長」やら「メカマン」やらも再登場。どうやら、モルゲンレーテにて雇用されているご様子。マリアことマリューさんはタリア艦長と意気投合してしまいました。
 しかし、今回のこの話は「セカイ系」となってしまっていて、オノコロ島の中だけで展開している為にどうにも見せ方が宜しくないです。世界各地の惨状もそうですが、民衆の怨嗟の声が一体どのレベルで聞こえてきているのかが分からないのですな。民間放送局のインタビューなのか、大西洋連邦から提供された情報なのか。それとも、オーブ国内の世論なのか。何せ、口パクがあっていたのはワンカットだけでしたから。
 それに、何故オーブは奇麗事を言ってはいけないんでしょうねえ。閣僚達は「この惨事を目の当たりにして、理想論だけを言ってはいられない」みたいなことを言っていましたが、前の戦争でもオーブは甚大な被害を蒙っています。しかも、それは頭上の敵であったコーディネイターではなく、味方であった筈のナチュラルからです。そうした部分を勘案したならば、オーブにはプラント憎しの国際世論に異議を唱えても何らおかしくはないのではないでしょうか。
 もっと踏み込んで考えるなら、前回の戦争を思い返せば再びナチュラルとコーディネイターの間で戦争が起きたとしてもどちらが勝つかは分からない。今更言うまでもないことではありますが、だからこそウズミは中立の立場を採っていたのではなかったのだろうか。まして、ここまで混迷している世界情勢の中では単にナチュラル側に立つのではなく、その行いを非難する声明をオーブが出すことは意味のあることではないだろうか(要はイラクに対する米英の態度を批判した欧州のスタンス)。
 こうして考えて行くとあの宰相の立場は最初に「大西洋連邦ありき」であり、まともな議論をする気はないのだろう。自分の利益のみを考えているのだろうから、それは当たり前でまっとうな判断である。一私人としては。だが、政治家としての判断と問われたなら、どうだろう。
 ましてオーブは前回の戦争で大西洋連邦が主導権を握っていた連合から裏切られ、侵攻、征服されているのだ。あれから二年経つか経たないかで、宰相や各首長らがこうまで大西洋連邦寄りな判断をするということの意味は、一体なんだろう。まあ、聞くだけ野暮、というものなのだろうが。

・さて、もう一人の主人公ことアスランは何気に勢力的に活動してます。抱きつかれるカガリに嫉妬したり、シャワーを浴びたり。車を駆って、いつの間にやら入手した情報でキラに会いに行ったりと、本当に活発です(余談ですが、スポーツカーを走らせるシーンに「サイバーをもう一度やりたい!」という監督の執念のようなものを感じたのは僕だけでしょうか)。
 キラと意味のない会話をした後、アスランは唐突にプラントに渡ることをカガリに告げます。しかし、オーブ国内でそういう立場にいるのか良く分からないので断言するのは避けますが、どう考えてもアスランが今やるべきことはオーブに残って、孤独な戦いを強いられるカガリの精神的な支えになってやることではないでしょうか。
 いくら指輪を贈って、「お前はオレのものだ、カガリ」と行動で示した所で、あのユウナやウナトの前には空証文も同然。敵は明らかに強かであります。キラやラクスがそこいら辺のフォローをしているとも思えませんし(頼りにもならないことは今回の会話でも明らか)、アスランが今回の件で相談していないのなら「虎」やマリューも心配はしてもカガリに対し積極的に絡んでいるようにも思えません(今後は兎も角)。
 こうして考えると、「種」には頼りになる大人が本当に少なかった反面、ろくでもない年長者であふれかえっていたと思います。まあ、「種運」がどうなるかはまだ分かりませんが、見通しはかなり暗そうです。

・一方、公式新主人公・シンは半舷休息の許可が下りたであろうに射撃練習する振りをして黙して構うレイの追及を躱し、独り慰霊碑へと参拝します。しかし、思い出されるのは在りし日の楽しかった思い出ではなく、戦渦に巻き込まれて家族を失ったあの日のことばかり。まあ、バンクの関係とは言え、楽しい思い出が止め絵ばかりな主人公というのも哀れではあります。
 で、岩場にポツンと設置された小さな慰霊碑の前に佇むキラに、あの日のガンダムを駆っていたパイロットとも知らずに近寄るシン。新旧主人公の邂逅は、多くの視聴者の期待を裏切って何の実りもないまま終了。あったのは意味ありげな、しかしすれ違った会話だけでした。やっぱ、ここでは互いの心中を察しあい、相手に強い印象を残して別れる、というのがお約束なのではないでしょうか。
 思うに「種運」はこうした「お約束」を意図的に排除するのはいいのですが、それが為に話が間延びしているという側面があるように思います。約束事を外すのは構いませんが、それならそれで解決策をきちんと講じてからにして欲しいと、切に願います。

・そう言えば、アスランと違ってキラっていうのは伝説にはなっていないんですかねえ。確かにキラは身体を張ってジェネシスを壊した訳ではないですが、“ヤキン・ドゥーエの悪霊”ことプロヴィデンス&クルーゼを落としたエースパイロット。加えてザフトの(当時の)最新鋭機・フリ-ダムを強奪し、サイクロプスの発動から敵味方を問わず兵士を救った少年です。
 考えようによっては、こちらこそ伝説になってもおかしくない筈ですが・・・。どういう事情かは分かりませんが、キラの存在はあんまり知られていないようです。それとも知る人ぞ知る、アングラな人なのでしょうか、キラは。

・で、お話の最後でナチュラル側がプラントに「以下の条項を認めない場合は地球人類に対する悪質な敵性国家と認定」とかなんとかいう共同声明を発表したらしいんですが。いや、いくらフィクションだからってやっていいことと、悪いことがあるでしょ(まあ、そこいらの境界線が非常に曖昧なのが監督と嫁なのかもしれないが)。
 っていうか、あの監督は「ロボットアニメ」というものについて、一体どういう認識を持っているのでしょう。あと、その嫁も。別にご都合主義が罷り通るのが「ロボットアニメ」って訳じゃないんだが。いくらなんでも、正式な停戦条約を調印している地球国家群とプラントなんだから、あんないいかげんな声明一つで戦争に突入するなんて嘘くさいにも程があるってもんです。
 この「米国単独行動主義」という今を生きる我々に対して戦争を扱う作品を発するのなら、それ相応のもの‐裏付けなり、歴史的背景なりが必要だと思うのですがねえ。自分の脳内設定に忠実なのは良いですが、それを含めてきちんとフィルムにしなければ視聴者を置いてけぼりにするだけですよ、ホント。
 最低でも今回の話の中で「以下の条項」というのをきちんと公開しておくべきだったと思います。

・で、来週はザフトと連合軍が激突です。なんと驚くべきことに、連合軍の主力は再建された月基地にあったので、ユニウスセブン落着の被害には合っていないという噂です。吃驚。

 満足度=☆★★★★
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by shunichiro0083 | 2004-12-04 19:48 | 感想


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