2004年 11月 29日

PHASE‐07 混迷の大地

・さて、地球へと落ちて行くユニウス7の前半分を粉砕すべく、大気突入時でありながら陽電子破城砲・タンホイザーを発射するミネルバ。するとタンホイザー2発で粉砕されてしまう元プラント(の半分)・・・2発でこんなにまでに木っ端微塵に出来るなら、メテオブレカーなんてものに頼らず、端からタンホイザーを撃っていれば良かったのに、と思われても仕方ありますまい。タリアともども、イザークの指揮能力にも「?」マークが付きます。可哀想に。

・そうしている内にインパルス・ミネルバ・ザクはそのまま大気圏突入へ。ミネルバは兎も角として、インパルスにもどうやら正式な大気圏突入モードが存在する様子。耐熱モードやら、姿勢制御とかいうものが手順として行われていることが証拠と言えるでしょう。
 しかし、まさかザクにまで大気圏突破能力があるとは夢にも思いませんでした。てっきり、インパルスが救い上げて自機の影に入れてやる、とかでお茶を濁すと想像していたのですが。ザフトの技術力は想像以上です。何せ、機体表面は焦げてはいるものの、基本的に色は剥げていないし腕も脚ももげてません。まさに、ザフト脅威のメカニズム、ですな。

・一方、なんと既にプラントへと帰還していたギルは地上の甚大な被害に思いを馳せつつも、薄く曖昧な笑みを唇に浮かべる(誰に語りかけているかはこの際置いておきましょう。なんでシルエットなんだか)。
 この後、ギルは地球に対して迅速な支援を行うのであるが、ユニウスセブン落下の真相は伏せたままである。これが高度な政治的判断と持ち上げるのは簡単なのであるが、個人的にはいずればれる問題なのだから、だったらさっさと公表して傷を小さくしておくべきではないかと思うのはナルサス(アルスラーン戦記)の影響であろうか。
 実際、安定した軌道にあったユニウスセブンがそこから外れた嘘の理由をちゃんと用意出来ていない(少なくともギルの演説の、放送で流れた部分ではそれに対して触れてはいない)のなら、全て正体不明のテロリストの所為にしてしまえば良かったと思うのだが。その上でこう、呼びかけるのである。
「この戦火収まりし世界に力を以って異を唱える不逞の輩に対して唯一有効な手段は、我らコーディネイターとナチュラルが今以上に手に手を取り合って協力し、強調する姿を見せ付けることなのです」
と。
 まあ、そうしないっていうことはやっぱりギルは腹に一物隠してるんだろうなあ。「救援」じゃなくて「援助」だし。穿った見方をするなら、今回の真相が暴露された時、真っ先に犠牲になるのは救助活動に従事してる、何も知らない一般兵だろうから。そしてそれはプラントにもナチュラル憎し、の感情を思い起こさせ、より燃え上がらせるだろう。そうして事態は最悪の方向へ・・・停戦合意の破棄・戦争再開にへと進んで行くのだ。

・勿論、ブルーコスモスもこの一件をそのままにしておく筈がなく。ファントムペインと呼ばれる特殊部隊が撮った写真を元に、再開戦に向けてのプロラガンダを始める様子です。画面上では音声証拠を摑んでいるようには見えませんでしたが、それは次回次第。けど、例のサトーらの台詞はガンダム3機が撤退してからだったと思うので、電波状態が悪かったあの空域でガーディ・ルーが傍受出来たとは思えないのですが、どうでしょう。

・この未曾有の災害に対して踏ん張ったアスランを慰めるカガリに、またも突っかかるシン・アスカ。確かにカガリも言葉の選び方は良くないかもしれませんが、だからと言って感情のままそれを咎めるシンもなあ。これじゃあ、カガリに嫉妬しているとしか思えません。カップリングはアスラン受でしょうか。
 そのアスランはサトーの言葉に心乱れてます。正しいと思ってやったことをああも真っ向から否定されては、十代の男の子はそりゃあ悩みます。父の意志に背いてまで行ったジェネシス爆破は、確かに多くの人命を救いました。なのに、それを命懸けで拒む者もいるという事実がアスランの心を屈託させ、カガリの真っ直ぐにすぎる言葉にも素直に頷けなくなってしまわせているのでしょう。
 こうして考えてみると、シンの言動と言うのも必ずしもアスランの心の苦しみを理解してのものとは思えなくなります。何せ、シンがサトーの言葉で思い起こすのは例の如く、家族が死亡した瞬間です。それはつまり、シンの心の中にはナチュラルへの憎しみが影を落としているということ。言い換えるならあの時、シンはサトーの言葉に自分においての真実を見出した、ということになる。シンにとって憎むべきは家族を殺した(と思われる)ナチュラルであり、見殺しにしたオーブであり、それは今も彼の心に黒く、大きな影を落としている。
 けれど、それはアスランの持つ真実とはかけ離れたものでしかない。アスランは悩み、葛藤の末、憎しみと怨みを乗り越えてコーディネイターとナチュラルの戦争を止めるという道を選び、それを今も実践しているのだから。その彼の心中をあたかも代弁しているかのようなシンの言葉は、実はその振りをして己の心の内を叫んでいるにすぎないのだろう。
 そしてそれはルナマリアも同じだ。彼女は別段、カガリに対してシンのような敵愾心を抱いてはいないが、アスランの気持ちを斟酌したりはしない。ヤキン・ドゥーエの戦いがどんなものであったかを知っていると言いながら、彼女は「敵」から自分や仲間を守る為には力は必要である、とアスランに言う。それに対し、アスランは険しい表情で応える‐「敵」って誰だよ、と。
 まあ、経験の差、と言ってしまえばそれまでなのですがね。自分の心に土足で踏み込まれているであろうアスランが彼らに対して優しいのは、過去の自分‐ナチュラルを憎んでいれば良かったあの頃の自分を重ね合わせているからなのでしょう。これがイザークだったら怒鳴りつけているんでしょうが。

・最後に、ようやく喋ったキラ。いやあ、今回のキラはひょっとしたら戦争の後遺症で失語症になっているのかと疑っていました。だって、あんまりにも喋らなかったんだもん(笑)。どうやら来週はオーブに帰還したアスランとも絡む様子。

・しかし、戦闘シーンが皆無なお陰でようやく少しお話が進んだ、という感じです。面白かったかどうかは別問題ですが。

 満足度=☆☆/2★★★(1個半)
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by shunichiro0083 | 2004-11-29 12:14 | 感想


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